東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

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【開催報告】「アート筆談deコミュニケーション」トライアル

【日時】2017年6月18日(日)13:30~16:00
【会場】東京都美術館アートスタディルーム、東京藝術大学COI拠点

 

「アート筆談deコミュニケーション」と題して、「バベルの塔」展でトライアル開催しました。「バベルの塔」にまつわる、旧約聖書の「創世記」の物語――言葉(言語)が異なることで、コミュニケーション手段として使えなくなり、人々は大混乱に陥った――でのエピソードに対して、「言葉だけに頼らないコミュニケーション」を探求しました。

 

参加者は、とびラーと、さまざまな国籍の耳の聞こえない方たちです。

 

ワークショップの目的は、言語や文化の違いがある耳の聞こえない人たちと、言葉でコミュニケーションが取れないという状況下で、作品を通して一緒に絵を描くことで生まれる人とのコミュニケーションの取り方、自分の人との距離の取り方の傾向などを発見することです。また、言葉以外の方法で、コミュニケーションし、ひとつになる体験をすることで、言葉が違ってもコミュニケーションが成立すること、言葉とコミュニケーションは全くイコールではないことなどについて深く考えるきっかけになるように構成しました。

 

まずは、挨拶とワークショップの概要説明を行います。耳の聞こえない方とのコミュニケーション方法について、紹介をしていきます。※手話通訳と要約パソコンの文字支援付き。

【アイスブレイク】
①「塔」のイメージを表現しよう
さまざまな塔の写真(エッフェル塔・モンサンミッシェル・太陽の塔など)の中から1つの塔を各自選んでもらい、体で表現してもらいます。グループメンバーが一斉に実施し、順番に何の塔を表現したのか当てていきます。

②サインネームをつけよう
2人組になり、白い紙に相手の似顔絵を描いてもらいます。可能な範囲でパッとひらめいた印象や、こんな名前のイメージというものも書いてもらいます。そして、参加者それぞれに「サインネーム(ニックネーム)」をつけます。「サインネーム」とは、手話で表現するそれぞれの方のニックネームのことです。

③東京芸術大学COI拠点「立体バベルの塔」へ移動し、作品鑑賞
鑑賞時は、筆談を使ってコミュニケーションをします。

④2つのメインワーク「みんなのバベル」
アートスタディルームに戻り、ワークの説明をします。
各自で「バベルの塔」に住むとしたら、どこにどんな部屋に住みたいかを考えてもらい、A3サイズの紙に自由に書いてもらいます。それを、グループ内で共有してもらいます。パステルなどの画材、A3用紙と模造紙を使って表現します。

次に、グループで1枚の白い大きな紙に協力してバベルの塔の完成図をイメージし描いていきます。そこでは、1枚の絵を協力して完成していくためには、十分なコミュニケ―ションを取る必要が出てきます。描き方のルールなどは各グループ自由です。ここでは、手話通訳は行いませんでした。

 

それぞれのグループが、それぞれの方法で、コミュニケーションをとりながら、ワークを完成させていきました。耳の聞こえない人がとびラーに手話を教えたり、耳の聞こえない方々のリードでワークが進んで行っているようにも見えました。

⑤グループごとに作成した「作品」を発表しよう
「作品」をグループごとに、発表します。どんなルールで描いたか、各グループ内で生まれた印象的なコミュニケーションなども発表してもらいます(手話通訳つき)。

⑥最後の全体写真

ご協力くださった耳の聞こえない参加者のみなさま、スタッフ、とびラー、
ありがとうございました。

執筆者:瀬戸口裕子(とびラー・アートコミュニケータ)

2017.06.18

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