東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

とびらプロジェクト オープン・レクチャーVol.16

東京都美術館 × 東京藝術大学 とびらプロジェクト オープン・レクチャーVol.16

みんなのけんちく 〜みる・知るからはじめよう〜

「とびらプロジェクト」では、美術館をはじめとした文化施設の社会的役割に注目し、さまざまな活動に取り組んできました。この活動から生まれた関心や、私たちが目指す社会の姿について、広く一般の方々と考える機会を設けたいと考え、「とびらプロジェクト オープン・レクチャー」を開催しています。(過去のアーカイブはこちら

第16回となる今回は「みんなのけんちく 〜みる・知るからはじめよう〜」と題し、建築を介したコミュニケーションの実践を切り口に、日常の中で当たり前のように存在する「建築」を、みること・知ることから捉え直し、そこに紡がれ続けてきた豊かな物語や社会とのつながりに目を向け、考えを巡らせていきたいと思います。
登壇するのは、モダニズム建築を始めとした近代建築を専門に研究されている建築史家・松隈洋氏と、日本のモダニズム建築を代表する谷口吉郎と谷口吉生の父子2代にわたる学校建築群である慶應義塾幼稚舎で建築の授業を児童と行っている岩井祐介教諭です。松隈氏には、同じく日本のモダニズム建築を代表し今年生誕120周年を迎えた前川國男の晩年の作品である東京都美術館を題材に前川建築の魅力を紐解いていただき、岩井氏には、子供たちが授業の中でどのように多角的に建築を捉え他者と共有しているのか、その実践とねらいについて詳しくお話頂きます。あわせて、東京都美術館の実践例として、「とびらプロジェクト」で活動する一般公募のアート・コミュニケータ(とびラー)と一緒に建物の魅力や見どころを発見していく「とびラーによる建築ツアー」についても紹介します。
建物を「使う」だけでなく、「感じる」「考える」ことで、建築を通じて自分自身や社会と向き合う力が育まれていきます。建築は決して専門家だけのものではなく、誰もが関わることができ、誰もが活用することができるものです。
公共建築や学び舎としての建築が持つ魅力や価値を改めて見つめ直しながら、より身近にそして楽しく建築を感じられる新たな視点を一緒に考えていきます。

開催概要
日時 2025年11月22日(土) 10:00~12:30(受付開始9:30)
会場 東京都美術館 講堂(東京都台東区上野公園8-36)
登壇者

松隈 洋

(神奈川大学 建築学部 教授)

岩井 祐介

(慶應義塾幼稚舎 教諭)

熊谷 香寿美

(東京都美術館 学芸員 アート・コミュニケーション係長
とびらプロジェクト / Museum Start あいうえの / Creative Ageing ずっとび プロジェクトマネジャー)

小牟田 悠介

(東京藝術大学 芸術未来研究場 ケア&コミュニケーション領域 特任准教授
とびらプロジェクト / Museum Start あいうえの / Creative Ageing ずっとび プロジェクトマネジャー)

定員 220名
※事前申込制・先着順。定員に達し次第、受付を終了します。
参加費 無料
対象 どなたでも
※レクチャーの内容は、小学校高学年以上の方を主な対象としています。
情報保障 手話通訳、日本語字幕
その他 本レクチャーにお申し込みの方は、同日午後に開催する関連プログラム「とびラーとみつけよう! 東京都美術館のみどころポイント」にもご参加いただけます。ご参加は任意です。
申込方法
申込フォームに必要事項を入力の上お申込みください。
※お手数ですが、複数人でご参加の場合はおひとりずつお申し込みください。
※当日は広報・記録用に録音・撮影を行います。ご了承ください。

→ 申込フォームはこちら

登壇者プロフィール

松隈 洋

松隈 洋(まつくま・ひろし)

神奈川大学 建築学部 教授

神奈川大学教授、京都工芸繊維大学名誉教授、京都芸術大学客員教授。1957年兵庫県生まれ。1980年京都大学建築学科卒業、前川國男建築設計事務所入所。2000年京都工芸繊維大学助教授。2008年教授、2023年4月から現職。工学博士(東京大学)。専門は近代建築史、建築設計論。著書に『未完の建築 前川國男論・戦後編』、『建築の前夜 前川國男論』(2019年日本建築学会賞(論文)受賞)、『ル・コルビュジエから遠く離れて』、『ルイス・カーン』、『坂倉準三とはだれか』、『残すべき建築』など。生誕100年・前川國男建築展、DOCOMOMO20選展など多くの建築展に携わる。

岩井 祐介

岩井 祐介(いわい・ゆうすけ)

慶應義塾幼稚舎 教諭

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。DOCOMOMO International会員。東京私立初等学校協会学校図書館研究部主任。学校図書館を運営しながらモダニズム建築を教材にした建築教育について研究している。『動け演算 16Flipbooks』共著 慶應義塾大学佐藤雅彦研究室 トランスアート社 2000年。『曾禰中條建築事務所と慶應義塾』寄稿 福澤諭吉記念慶應義塾史展示館 2023年。

熊谷香 寿美

熊谷 香寿美(くまがい・かずみ)

東京都美術館 学芸員 アート・コミュニケーション係長
とびらプロジェクト / Museum Start あいうえの /
Creative Ageing ずっとび プロジェクトマネジャー

一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。民間企業での約10年の勤務を経て、2013年より東京都美術館アート・コミュニケーション事業に従事。2018年には参加体験型の展覧会「BENTOおべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」、2023年には「うえののそこから「はじまり、はじまり」荒木珠奈 展」を担当。

小牟田 悠介

小牟田 悠介(こむた・ゆうすけ)

東京藝術大学 芸術未来研究場 ケア&コミュニケーション領域 特任准教授
とびらプロジェクト / Museum Start あいうえの /
Creative Ageing ずっとび プロジェクトマネジャー

東京藝術大学大学院先端芸術表現科修了。絵画作品を中心に制作活動を行なっている。東京藝術大学大学院先端芸術表現科助手を経て、2021年よりとびらプロジェクトに従事。

【同日午後開催!関連プログラム】
とびラーとみつけよう! 東京都美術館のみどころポイント

日時 2025年11月22日(土) 14:00〜16:00
集合 14:00 東京都美術館 講堂
場所 東京都美術館 講堂・館内各所
内容 館内の各所にいるとびラーが、建物のみどころポイントを紹介します。参加者のみなさんは、その案内を手がかりに、東京都美術館の建物内を自由に散策します。
※ガイドが同行するツアー形式ではありません。
対象 「とびらプロジェクト オープン・レクチャー vol.16 みんなのけんちく 〜みる・知るからはじめよう〜」にお申し込みいただいた方がご参加いただけます。
参加方法 オープン・レクチャーにご参加いただいたのち、関連プログラムにも参加を希望される方は、14:00に東京都美術館 講堂にお集まりください。16:00の終了時間より前のご退出も自由です。
参加費 無料
情報保障 日本語字幕、文字表示アプリの活用あり
その他 関連プログラムのみのご参加は受け付けておりません。