東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

活動紹介

【開催報告】『トビカン・モーニング・ツアー』

2021.09.17

開催報告「トビカン・モーニング・ツアー」

2021年4月と8月の第2水曜日の朝に、東京都美術館の建築を巡るプログラム「トビカン・モーニング・ツアー」を行いました。これは新型コロナウィルス感染症の拡大によるいわゆるコロナ禍がきっかけで生まれた新しいプログラムです。

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■ 新しいプログラムをつくる

以前から東京都美術館で開催されていた土曜日の「とびラーによる建築ツアー」と、夜間延長開館時の「トビカン・ヤカン・カイカン・ツアー」といった建築ツアーは、これを目指して遠方から来館する方もいる人気のプログラムでした。

しかし、コロナ禍の2020年度、東京都美術館でいくつかの展覧会が中止あるいは延期され、館そのものが休館する時期もありました。建築ツアーも中止が相次ぎました。

そのような状況下で、新しい生活スタイルに合わせて何か形を変えた建築ツアーを行えないか?と考えてみると「平日の朝に開催するプログラム」にたどりつきました。リモートで仕事をするワークスタイルの広まりとともに、必ずしも週末や夜間でなくとも余暇時間を取れる人が増えたり、混雑を避けた時間帯を選んで行動する人が増えたり、といった行動パターンの変化が背景にあります。

ツアー自体も、完全予約制にする、少人数での開催にする、ガイドは無線機を使用して話す、というように安全に留意した運営に変更しました。緊急事態宣言の発出などで中止せざるを得ない回もありましたが2021年4月からようやく実施が叶いました。

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■ 朝の魅力発見!

こうして始まった「トビカン・モーニング・ツアー」は今まで紹介してこなかった東京都美術館(トビカン)の建築の魅力がつまっていました。

それは朝の光で見えてきた魅力です。公募棟(正門を入って左の建物)では東からの光がその輪郭を際立たせ建物の形を意識させてくれます。ここの外壁仕上げは1975年の竣工時からのオリジナルの打込みタイルですが、陽を受けて形や焼き色のグラデーションもくっきりと見ることができます。同じ壁面には大きなガラス窓を持つ休憩スペースもあり、その奥深くにまで光が差し込むことで室内の赤・緑・黄・青の壁の色が際立ち、空間の大きさも感じられます。また朝の時間には、ガラス張の中央棟では、後ろに広がる上野公園の木々をはっきりと見ることができ、設計者前川國男の意図した外部空間とのつながりを体感することができます。

これまでの建築ツアーは午後や夕方に開催されていたので、朝のトビカンの魅力は私たちとびラーにとっても新たな発見でした。

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■ ツアーと参加者の様子

平日朝のプログラムは初回から人気を博し、募集定員はすぐに埋まりました。建築ツアーはガイドによってツアー内容が異なるため、これまで体験された方のリピート参加という嬉しい例もいくつかありましたが、参加しやすい時間帯だからと初めて参加された方も多かった印象です。

実際のツアーは参加者3名ととびラー2名の5名チームで行います。30分間というコンパクトな時間のツアーですが皆さん朝のトビカンの魅力をとても楽しんでいただけたようです。

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■ 美術館も来館者もとびラーも「つなげていく」

今回ご紹介した「トビカン・モーニング・ツアー」のように、世の中の変化や私たちのニーズにあわせて「とびラーによるプログラム」はまだまだ変化していきます。この他にも開催日時にバラエティを持たせたプログラムは増え、またオンラインで配信するプログラムも生まれました。展覧会が再び開催されるようになってからは、プログラムの題材も建築だけでなく、展覧会の作品だったり、野外彫刻だったりと様々です。こういった動きは、より多くの年齢層、多様なライフスタイルの人の来館の機会を増やしているように感じています。

いずれのプログラムも美術館という場(あるいは存在)をつかってアートを介して人と人、人と作品、人と場所がつながる瞬間を作ることを目的としています。コロナ禍で「つながる」ことが薄れてしまった状況で、少しずつまた「つながる瞬間」に立ち会えるようになり、私たち自身も勇気やエネルギーを得ています。

 

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■ トビカン・モーニング・ツアーは次回10月開催

トビカン・モーニング・ツアーはただいま10月13日(水)開催に向けて準備中です。

今後も偶数月の平日午前中で継続開催を目指していきます。

お時間のある時にぜひ参加してみてください。

▶︎参加申し込みはこちらから!

 

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執筆:河野さやか

色々な目的や興味を持ってさまざまな人が集まってくる美術館という場に興味がある8期とびラーです。 美術館に来たあの人はどんな体験をして、どんな話をして、何を食べて過ごすのか?それはこれからの人生にどうつながっていくのか?また美術館の中を自由に行き来して、思い思いに過ごす人たちが見られる時を待っています。

【開催報告】『静寂の美術館を楽しむ』

2021.04.03

上野恩賜公園内の木々に新緑が芽吹き始めた4月3日(土)、とびラーによるプログラム『静寂の美術館を楽しむ』を開催しました。

 

 

―変化する状況の中で、新しい美術館の楽しみ方を見つける

このプログラムができたきっかけは、約1年前にさかのぼります。2020年2月頃より新型コロナウイルス感染症の拡大により一般の方を対象としたプログラムの中止が続き、3月末には東京都美術館(以下、都美)が臨時休館となりました。7月にようやく美術館が再開しましたが、館内には以前より静かな空気が流れているように感じられました。

 

展覧会の入場者数の制限やスケジュールの変更が生じる中、常にここにある“美術館”という場所・空間をもっと楽しむことはできないだろうか?そんな気持ちから、特別展のない時期の美術館=静寂の美術館として、美術館そのものに注目をしたプログラムの案を練り始めました。

 

 

―待望の、一般参加者とともに実施するプログラム

開催当日、参加者は8名。緊急事態宣言の関係で1月の予定が4月に延期されていたのですが、再度申し込んでくださった方もいらっしゃいました。

都美のアート・スタディールームにてとびラーが4グループに分かれて参加者をお出迎え。私たちにとって一般の方とプログラムが実施できる待ちに待った機会でしたが、それ以上に参加者のみなさんも美術館でのプログラムを楽しみにしていてくださいました。各テーブルでは開始前から話が弾み、すっかり打ち解けた雰囲気となっていました。

 

 

―“美術館でゆっくり写真を撮ることができるのは、今しかないかも”

冒頭で使用したスライドの一部です。

とびラー同士でミーティングを重ねるうち、静寂の美術館だからこその楽しみ方として、“じっくり建築を見たり、写真を撮ったりすること”というアイデアが生まれました。そのアイデアの中に、様々な参加者が集うからこそできる“他者との対話・共有”の時間を設け、上記の流れができあがりました。

 

 

-都美の写真を会話のきっかけに、グループ内で自己紹介

自己紹介の時間に使用したのは、とびラー自身が実際に都美の風景を切り取った写真。参加者に気になるものを一つ選んでいただき、その理由を教えていただきました。全てのカードをじっくり見てくださった方もいらっしゃり、美術館を捉える多様なまなざしに早くも興味を持っていただけているようでした。

 

 

―“ホンモノ”を見に行く

次はグループ毎に館内外を見て回ります。

「正面の建物は企画棟です」「この窓からは、都美の正門が見えますね」視線の移動を促すようなファシリテーターの声掛けにより、「建物内を移動するうちに隠れていた木が見えるようになった!」「隣の建物の屋上がのぞける!」と参加者のみなさんの視界が広がっていきます。

また、館内を進むにつれて「この素材は他の建物でも見たことがある」「この場所はこういう意図で造られた空間なのではないだろうか」と、様々な気づきを参加者自らグループへ共有してくださるようになりました。

 

 

―一人で、美術館の風景とじっくり向き合う

その後は約20分間、一人で館内をじっくり見て、撮影する時間です。テーマは、“美術館で見つけたもの・こと”。共有の時間に向けてこれぞ、という一枚に絞っていただくようお願いしましたが、みなさん心に留まった箇所がたくさんあった様子。時間をフルに使い、様々な視点で撮影をされていました。

 

 

―それぞれのまなざしを、共有する


アート・スタディールームに戻り、ファシリテーターを務めるとびラーの進行で“今日の一枚”を共有します。最初は撮影者を伏せて、写真を見た感想を率直に話し合います。その後、撮影者より“なぜその風景を切り取ったのか、その時何を感じていたのか”についてお話していただきました。

誰もいない中庭の通路。静けさのある風景に、撮影された方は何を感じたのでしょうか…?

「コンクリートや石材と緑の木々とのミルフィーユのような重なりや奥に広がる空間が印象的で、柱のアーチを“額絵”に見立てて風景を切り取った」とのこと。お話を聞いているうちに、柱の灰色と植栽の緑のコントラストが画面の中でより鮮やかに浮き上がってくるような気がしました。

館内みたいだけれど…こんな風景はあったでしょうか?実はおむすび階段と呼ばれる三角形の階段の途中。

撮影された方によると、「曲線と直線が織りなす構図を見て、まるで音楽が聞こえてくるように感じた」とのこと。とびラーにとってこの階段は真下から三角形を見上げるのが定番の構図でしたが、これまで知らなかった新鮮な視点を教えていただきました。

 

他にも、写真をきっかけに「いつも建築のここを見る」というその方ならではの“見方”や“物語”についてお話していただいたり、グループで感想を共有し合うことで、撮影した時点では見えていなかった部分に気づいたという感想もいただきました。

 

 

―もう一度、見に行く

最後に、それぞれが撮影した場所をもう一度グループで見に行きます。iPadの写真を見ながら撮影シーンを再現していただいたり、撮影された方がその風景を切り取った思いをリアルに感じることのできる時間です。

 

参加者からは「他の方が撮影された場所に立ってみると、どうしてここから撮ったのかがなんとなくわかってくる」といったコメントや「実際の場所で撮影の経緯についてお話を伺うことができ、より深くその人の視点を感じられた」という言葉をいただきました。

また、それまで気づくことなく素通りしていた天井・ライトの並びの美しさに他の参加者の写真を通して初めて気付くなど、自分の視点だけでは気づかない美術館の見方を知ることができたという意見もいただきました。それはとびラーにとっても同じで、通い慣れた美術館のまだまだ知らない一面を知る日となりました。

撮影の時間が短くまだまだ見足りない!という方もいらっしゃったと思いますが、東京都美術館という作品には展覧会のような会期という概念がないのが良いところ。

 

“美術館”は来てくださるみなさんを歓迎しています。このブログを読んでくださっているあなたもぜひ、静寂の美術館を楽しんでみてください。

 

 


 

 

執筆:井上 夏実

建築ツアーのガイドをする中で、建築を知識からではなく、鑑賞から味わうようなプログラムができないかと、なんとなく考えていました。その“なんとなく”を言葉に、形に、行動にしてくれる仲間がいるのが、とびらプロジェクトの素敵なところです。

【速報】2/11実施・とびらプロジェクトフォーラム映像公開!

2020.02.15

【速報!】
2/11に開催した、フォーラムの第一部ノーカット映像、第二部ダイジェスト映像を公開!


撮影:藤島亮

 


とびらプロジェクトフォーラム
「2030年の未来へ 美術館とSDGs
~アート・コミュニケータがひらく持続可能な社会」
期日:2020年2月11日(火・祝)


第一部
会場:東京都美術館 講堂
時間:13:00〜15:30

 

○「とびらプロジェクトとは」映像(23分)
・大谷郁(東京藝術大学特任助手)

 

トークセッション
「未来を変えるSDGs 世界をひらくアート・コミュニケータ」

○トークセッション映像(1時間7分)

・三ツ木紀英(NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)代表理事)
・西村佳哲
・稲庭彩和子
・平野文千/上神田健太/木村仁美(アート・コミュニケータ)

 

パネルディスカッション
「2030年の未来へ 美術館とSDGs
~アート・コミュニケータがひらく持続可能な社会」

○パネルディスカッション映像(56分)

・日比野克彦(東京藝術大学美術学部長/岐阜県美術館 館長/とびらプロジェクト代表教員)
・西村佳哲(プランニング・ディレクター/リビングワールド代表/とびらプロジェクト・アドバイザー)
・森 司(アーツカウンシル東京/事業推進室 事業調整課長/とびらプロジェクト・アドバイザー)
・稲庭彩和子(東京都美術館学芸員/アート・コミュニケーション係長/とびらプロジェクト・マネジャー)
・伊藤達矢(東京藝術大学特任准教授/とびらプロジェクト・マネジャー)

 

第二部
○オープンスペース・カフェ映像(3分)
会場:東京都美術館 アートスタディルーム
時間:15:45〜17:00

 

フォーラム概要はこちら


(映像:らくだスタジオ)

とびらプロジェクト前期総会「働いてみたとびラー」

2012.10.06

とびらプロジェクトも始動してから6ヶ月が過ぎました。基礎講座が終わり、実践講座へ進み、とびラーのアイディアからさまざまな活動が生まれました。活動があまりにも急速に成長し、そのバリエーションも多様なため、ここらで一度総会を開き、とびラー候補生(以下:とびコー)同士が自分たちの活動を振り返り、今後の活動の指針を再確認することを目的に、「働いてみたとびラー」と題した総会が開かれました。講師は左から西村佳哲学さん、稲庭彩和子さん、僕(伊藤達矢)です。

 

はじめに西村さんから「なんのためのアートコミュニケーション」という問いが提示され、この半年の活動を再度とびコーさん同士が再確認し合うことから総会は始まりました。

 

3人一組になり、この半年の活動について、成果や反省を含め自分たちが感じたことを話合いました。とびらプロジェクトがはじまって半年間、とびコーのみなさんも無我夢中で走って来たというのが正直なところだと思います。しかし、このまま走り続けるのではなく、少し立ち止まって「何のためのアートコミュニケーション」なのかを考えることで、今後の活動をより意味深いものにして行ければと思います。ただ、この「何のためのアートコミュニケーション」という問いには、正解はありません。むしろ、それはとびらプロジェクトを運営するスタッフも一緒に考え続けてゆかなければならないテーマであるとも思います。そして「何のためのアートコミュニケーション」という問いは、とびらプロジェクトに関わる全ての人の中に千差万別に、個々人それそれ違った答えで深められることを期待しています。とびらスタッフやとびコーさん個々人の解釈がより多様なアートコミュニケーションの在り方を体現するきっかけになるのでは無いかと思います。

 

午後は、とびコーさん自信から各々が担当したプロジェクトについて発表して頂きました。恐らくとびらプロジェクトの全てを体験した人はスタッフを含めて一人もいないのでは無いでしょうか。そのため、自分が参加できていなかったプロジェクトについては、あまりよくしらないというとびコーさんもたくさんいます。

 

こうした発表の機会は、とびらプロジェクトのエネルギーを共有するのにとても大事な場となりました。発表は20組以上に及び、密度の濃い共有の場となりました。

 

今回の総会にはとびコーさんからさまざまなアイテムの配布もありました。写真は館内の情報がつまったとびラー&館内職員専用のマップ。内容をまとめるところから、デザインするところまでとびコーさんの丁寧な作業によって完成されたものです。

 

こちらは、とびコーさんの名刺、全員分あります、こちらも名刺プロジェクトのとびコーさんによって作成されました。これを使ってどんどんとびコーさんも地域進出して頂ければと思います。

 

これは、これまでの半年間をまとめた「とびらすごろく」とびコーさんの一喜一憂がまとめられ、見る人が見たら涙がでそうです。

 

最後はアートコミュニケーション担当係長の稲庭さんと西村ささんからコメントがありました。
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稲庭さん>
「理論で伝えきれないものを大事にして行くのが、アート・コミュニケーションではないかと思います。とびらプロジェクトを通して作品を鑑賞する上でも、今後活動を行なってゆく上でも、とびラーを含め関わった来館者が『自分はこういう風に思う』とそれぞれの感じ方を表明し合い、共有出来る場を育んで行きたいと思っています。こうした各自の感じ方を直接共有するのは、時間や手間がかかることかもしれません。むしろ、テキストを用いた意思の伝達の方が効率の良い最短距離の意思疎通(コミュニケーション)と理解することもできます。しかし『なんとなくこんな感じ、、、』といったイメージ(感性)の共有を対話やその場の暖かみを通して紡いで行くことには、テキストでは補うことができない程の奥行きを感じます。そうした奥行きの存在こそが、『言葉にはうまく置き換えられない大切なもの』に輪郭を与えてくれるのはないでしょうか。今はまだ、アートを通して自分の価値観を表明したり、共有できたりする場所は少ないですが、とびらプロジェクトを通して、もっとそうした場や機会を増やしてゆければと思います。」
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西村さん>
「武蔵境にある図書館『武蔵野プレイス』ってしっていますか?これまでの図書館は住宅地の奥になり、働く人に導線にはあまり乗っていませんでした。しかし、この『武蔵野プレイスは』駅の前にあり、夜10時まで開館しています。しかも1階はカフェになっています。今全国の図書館が少しずつ変化を遂げようとしています。これまでの図書館は図書の収蔵が主であり、そこに来る人も自分の欲しい本を見つけて借りて行く言わば消費者的でありました。しかし、今の先進的な図書館は従来の図書館としての機能は保つつも、人々が図書館に訪れたことがきっかけになり、何かの活動がはじまったり、自分の人生に新しい展開がみえたりと、様々な可能性を創造する『場づくり』としての図書館の姿をつくることがが試みられています。そのため、本の並べ方もいわゆる図書館的な分類法ではなく、本屋さんの様な『出産』というジャンルの後には『孫育て』といったジャンルがくる様に、活用する人の目線で並んでいます。また、ただ本を借りる/読むスペースではなく、市民の活動がスタートするための『止まり木的な空間』や、『ミーティングルーム』などが多数設置されています。更に地下2階に降りて行くと、小中高生のための場所があります。ここでは、図書館であるにも関わらず、カップラーメンをつくることのできる給湯場があったり、クライミングウォールがあったりと少し不思議な空間になっています。実は『武蔵野プレイス』が出来る以前は、授業が終わった後の小中高生に行き場がありませんでした。そのため塾や部活の無い子供たちは、武蔵境にあるイトーヨーカドーの地下に集まることが多かったそうです。この、行き場の無い子供たちに図書館という行き場を与えたのが『武蔵野プレイス』でもありました。こうした様に今では、公共文化施設の役割はどんどん変化してきています。こうした期待の一旦はとびらプロジェクトに、都美ももかかっているのではないかと感じます。」
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稲庭さん、西村さんから、今後の展望を示唆するようなコメントを頂きました。まだまだ美術館では図書館の様な軽やかさを打ち出すことは難しい側面もありますが、施設の利便性に異存するのではなく、活用する人の側に主体性を持つことを基本とするのがとびらプロジェクトらしさであれば、とびらプロジェクト流のやり方で、こうした社会的な期待にも答える方法を今後見い出して行きたいと感じました。これからがとびらプロジェクトの本番です。この半年間の成果を土台に引き続き頑張りましょう
(とびらプロジェクトマネージャ 伊藤達矢)

 

東京都美術館リニューアル記念式典(アートコネクタ)

2012.04.16

東京都美術館リニューアル記念式典が執り行われました。受付には記念式典のスタッフの方々とともにとびラー候補生も並び立ち、お集り頂いたみなさまにアートコネクター(詳細は2012.04.14の記事をご参照ください)をお配りさせて頂きました。

とびラー候補生によって、お一人お一人の首にアートコネクターがかけられました。少し照れくさそうにされていた方もいましたが、みなさん快くかけてくださいました。

式典や式典後のパーティーにも、みなさんそろってアートコネクターをかけて参加を頂きました。同じものを身につけ場を共有することで生まれるコミュニケーションは、華やかさのなかにも落ち着きがあり、とても心地よい時間を演出してくれました。

パーティーでは日比野克彦氏からアートコネクターの説明と、これからのとびらプロジェクトの活動についてお話を頂きました。さらに、とびラー候補生もバケツをもって登場。中には、追加のレアもの缶バッチが4種類入っています。

とびラー候補生がレアもの缶バッチの入ったバケツを持って、みなさんのもとに配りに廻ると大盛況。缶バッチをもとにたくさんの会話が生まれました。

記念式典が終了してプロジェクトルームで日比野克彦氏と簡単な反省会。少しの工夫でちょっとした意識の変化が起こり、大きなコミュニケーションを生む貴重な体験ができました。
とびラーのみなさん、最初の大仕事大変お疲れさまでした。(伊藤)

「とびらプロジェクト」フォーラム2012

2012.02.19

「未来を作る対話をしよう 美術館・まち・大学 ~アートコミュニケータとコミュニティーデザイン~」と題して「とびらプロジェクト」のフォーラムが開催されました。260席の会場が満席となりました。ご来場頂いたみなさま誠にありがとうございました。当初180席の会場をご用意しておりましたが、参加希望者多数のため、より多くのみなさまにご参加頂けるように、規模の大きい会場に移動し、さらに仮設の椅子を置くなどの対応をさせて頂きました。しかしながら、キャンセル待ちや定員締め切り後のお断りなど、全てのみなさまのご要望にお答えしきれませんでしたこと、深くお詫び致します。

当日は天候にも恵まれ、スタッフ一同ほっと致しました。
さい先のよいスタートを切れたことを嬉しく思っております。

美術館の持つエネルギーと人をつなぐのが「とびラー」のお仕事です。つなげ方は様々。障がい者の鑑賞ツアーのサポートや鑑賞教育の実践、アーティストと行うワークショップ。それに、これまでどこの美術館でも無かった試みや、学芸員だけではやりたくてもできなかったお仕事を実現させて行くことなど。しかし、それには特別な経験や知識が必要だと思われるかもしれません。いいえ、とびらプロジェクトが必要としているのは、少数の美術のプロフェッショナルではありません。幅広い年齢層や経験を持つ、意欲のある方々を必要としています。価値観の違う方々が集まり、共に考え、活動を行うことに、このプロジェクトの意味があります。美術館のお手伝いをするボランティアでも、何かを教えてもらえるスクールでもなく、主体的に考え、他者と共有し、働くのがこの「とびらプロジェクト」です。

写真はアーティストの日比野克彦さん。4名の講師に各々の視点で「とびらプロジェクト」についての考えや思いを語って頂きました。視点はそれぞれ、トークの内容は動画をぜひご覧下さい。

最後は全員でディスカッション。会場からの鋭い質問にも何とか答えさせて頂きました。「とびらプロジェクト」は、まだ生まれたばかりのプロジェクトで、都美と芸大の両親もそれぞれの理想はありながらも、どんな風に育つか、育てて良いか試行錯誤の最中です。これまでには無かった初めての試みなので、これから選出される「とびラー」の個性を大事にし、よく話し合いながら、プロジェクトを上手に成長させて行きたいと思います。

会場外の廊下には、フォーラム最中に参加者のみなさまに書いて頂いた、感想、質問、記憶に残ったキーワードなどを窓ガラスに張り出させて頂きました。キャンセル待ちのみなさまには、時間を縮小してではありますが「とびらプロジェクト」への参加説明会をフォーラムの後に設定させて頂きました。フォーラムに参加されたみなさまが残されていった感想、質問、キーワードは、第二部のみなさまのヒントになったのではないかと思います。
現在、とびらブロジェクトの応募が連日、都美にたくさん届いております。できるだけ多くのみなさまのご希望に添える様に努力して参りますので、みなさまのご応募お待ちしております!(伊藤)

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