東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

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Archive for 9月, 2022

2022.09.26

 

シニアの皆さんを対象とした「暮らしの彩り おとな美術館」は2022年9月26日、東京都美術館で開催された「フィン・ユールとデンマークの椅子」展(2022年7月23日~10月9日)に合わせ開催いたしました。

 

 

◇ プログラムへの思い◇

年齢を重ねると、「暮らしを愉しみたい」という前向きな気持ちはあっても、行動に結びつけるのは難しくなることが多くなります。でもいくつになっても暮らしの中に沢山楽しみをシニアの方に見つけていただきたいですし、私たちもそんな発見を大切にして、毎日を心豊かに暮らしていきたいですよね。

東京都美術館には展覧会を楽しむだけではなく、レストランや公募棟、アートラウンジなどいつ訪れてものんびりと楽しめる素敵な場所がたくさんあります。そういう場所をご紹介することで、展覧会のない時でも、また、展覧会に来ていただいた後でも、楽しんでいただける場所の一つに加えていただきたいと思いました。

 

◇「フィン•ユールとデンマークの椅子」展で開催した理由 ◇

デンマークを始め、北欧の国では、厳しい寒さが続く冬が長いという気候から、家の中での暮らしをとても大切に、丁寧に考えています。その為、彼らの暮らしの中から家にいる時間が好きになるヒントを沢山見つけることができます。椅子一つとっても、座り心地の良さ、デザインの好みなどに個人個人がとてもこだわり、気に入ったものを大切に使い続ける方が多いと聞きます。

今回の展示で、実際に家具を見たり座ったりすることで、家具に対してのこだわりや、今後の暮らしを楽しむヒントを楽しみながら見つけていただきたいと思いました。また、アートというものが、決して観るだけではなく、生活の中に取り入れることもできるという楽しみ方を知っていただきたいということもありました。

東京都美術館では「アートラウンジ」を始め、いくつかの場所でフィン・ユールの椅子やテーブル他、素敵な家具を自由に使っていただくことができます。プログラムが終わった後、日常に戻ってからも楽しんでいただける場所として知っていただきたかったことも大きな理由の一つです。

 

◇工夫した点◇

  • 「色々な人と話す機会が減ってしまった。」という話をシニアの方から聞くことが多かったので、プログラムの中では、参加者の皆さん同士がお話ができる時間も大切に考えました。
  • シニアのご両親やシニア同士のお友達と楽しい時間を一緒に過ごせる場所として知っていただきたい、というとびラーメンバーの意見から、お友達や親子でご参加できるように「お二人でお申し込み参加可能」としました。

 


 

では当日の様子をご紹介します。

午前と午後一回ずつの開催。当日はとてもお天気も良く気持ちよいスタートとなりました。各テーブルには参加者お2人と、とびラー2人(午前に3人づつのグループが1組)。基本的にこの4人が一つのグループとなってプログラムの間は一緒に過ごしました。

 

▶︎ 入り口やテーブルの上にはみんなで作った北欧の窓辺に飾られることの多い飾りや椅子のミニチュアを作ってお出迎え。初めて訪れる場所で緊張されている気持ちが少しでもほぐれることも願って作りました。

 

▶︎プログラムスタートまでは、今日呼ばれたいお名前を書いていただいたり、ご挨拶も兼ねてお話しをして待ちました。

 

▶︎プログラム最初は、この企画を提案したとびラーが、立ち上げた思いをお話ししました。とびラーのお母さんが美術館で楽しんでいる姿が映されています。

 

▶︎いよいよ各グループに分かれてのスタートです。手作りの「しおり」や地図を使って、これから先の内容の説明や美術館の中でゆっくりしていただける素敵な場所のご紹介をしました。

 

▶︎そしていよいよ展示室に向かって出発です。館内のご案内をしながら歩きました。

 

▶︎展示室の中では、参加者と、とびラーがペアになって一緒に鑑賞。座れる椅子のコーナーでは沢山の椅子に座りながら、お家にある椅子と比べてお話をされたり、これから買いたい椅子のお話をされたり、と、とても楽しそうでした。そして、展示の中から一枚好きな椅子を選んでいただいて写真を残しました。

 

▶︎展示室を出たら各チームでご案内したい場所にそれぞれ向かいます。美術館の中にはのんびりできる場所が沢山。

 

▶︎その後アートスタディルームに戻り、今度は他のチームと合流して感じたことをシェア。自分では気が付かなかったことに驚いたり、同じ椅子に興味を持たれていた方とお話が弾んだり、とても楽しい時間となりました。

 

お話をしている間に、先ほど展示室の中で撮影して残した1枚の写真をプリントアウト。それを、最初にお渡しした「しおり」に貼り付けて写真の周りをデコレーションしたりしてとても楽しい時間となりました。しおりはお土産にお持ち帰りいただきました。プログラムが終わる頃には皆さんおしゃべりがつきませんでした。

 

 

シニアの皆さんは経験豊富。椅子にまつわるエピソードも沢山あって、最後のシェアタイムではとても話が広がりました。今回のプログラムでは普段会わない人たちとの会話も大切にしていたので、楽しんでいただけて嬉しかったです。「椅子に興味が出たから今度家具のお店に椅子を探しに行こうかな。」とおっしゃって帰る方もいらっしゃいました。このプログラムをきっかけに、美術館での新しい過ごし方や、日常の暮らしの中で新しい発見、愉しみを増やしていただけたら嬉しいです。

 


 

私には80代も半ばの母がいます。元気なのですが、年相応に疲れやすかったり、「若い人ばかりだから行かない。」ということも度々です。東京都美術館での展示を観に来た時のこと。ずっと楽しみにしていたのに、いざ来てみると、「疲れたからもういい。」と、観ていない作品を沢山残して途中で外に出てしまいました。気分転換や休憩も兼ねて、私の好きな場所、公募棟の2階の上野を見渡せる場所に一緒に行ってみると、元気も戻り、初めて聞く上野の思い出話もしてくれました。帰りがけに美術館のカフェにも寄って、振り返れば、とてもいい時間を二人で過ごすことができていました。

 

この経験を通して、年齢を重ねても、無理をせず自分らしく、それぞれのペースで暮らしを愉しむことができればいいな、そして、美術館での色々な過ごし方をもっと知ってもらいたいな、と思い、とびラーの仲間達に声をかけて、このプログラムが始まりました。今回シニア向けのプログラムを終えてみて私たちが学んだことも沢山ありました。「楽しかった!」「次回はいつ?」という参加者の方々からいただいた声を大切に、次に繋がるといいな、思っています。

 

最後になりましたが、開催にあたって一緒に伴走してくださったとびらプロジェクトスタッフの皆さま、一緒にプログラムを創ったとびラーの皆さま、そしてこのプログラムを見つけて参加してくださった皆さま、心より感謝しております。ありがとうございました。

 


【参加アート・コミュニケータ】

纐纈、梅、岡田、尾駒、向井、黒岩、門田、長尾、登坂、山中、鹿子木、堀内、梨本、山本、隈井 、山﨑 、 井上、髙橋、安東、西内、滝沢

 

執筆:滝沢智恵子(アート・コミュニケータ「とびラー」)
とびラー9期。「初めて美術館に来た」というお子さんが、展示室に入って、「本物ってすごい!」と感動して前に進めなくなったことがありました。沢山の人にそういう感動を届けられるといいな、と思っています。

2022.09.25

日時|2022年9月25日(日)13:30~16:30
場所|東京藝術大学 第一講義室
講師|村田 陽次 (東京都 生活文化スポーツ局 都民生活部 地域活動推進課)

石平 晃子 (NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク)

 

2022.09.16

2022年9月16日、東京都美術館で開催された『ボストン美術館展 芸術×力』展(会期:2022年7月23日~10月2日)に合わせ「聴く 視る 話す 鑑賞を深く味わおう」を開催いたしました。

 

このプログラムには、ふたつの目指すところがありました。

・普段の鑑賞に「聴く」「視る」「話す」を意識するパートを加えることで「作品を深く味わえた」と実感していただきたい。いつもと違う美術館での過ごし方を体験することで、鑑賞スタイルの幅を広げて欲しい。

 

・参加者やとびラーとの交流を通して、美術館が「作品を鑑賞するだけの場ではない」人々の交流の場となり、新しい価値観を生みだす「心のゆたかさの拠り所」となることを感じていただきたい。

 

それでは、このプログラムが創り上げられていく過程からお伝えしたいと思います。

 


 

▶ワークショップ開催までの流れ

春先にラボを起ち上げ、集まってくれたメンバーで「作品を味わえた」と感じた経験について、共有することから始めました。

その中で、メンバーからはこんな意見が聞かれました。

・グループでの「対話型鑑賞」での体験。他の人の意見から異なる視点を得られた

・全ての作品ではなく、心に残った作品をじっくりと時間をかけて観察。新たな発見や気付きを得ることができた

・鑑賞後、他の人と感想を共有。多様な意見を交わし合うことで、作品への理解が深まった

 

メンバーのそれぞれの体験談から「聴く」「視る」「話す」という、3つの要素を軸にプログラム構成を考えよう、という方向に決まりました。ワークショップの流れと内容は下記の通りです。

 

聴く 『ボストン美術館展 芸術×力』展の作品画像をモニターに画像を映す。少人数のグループに分かれ「対話型鑑賞」を行う。グループで同じ作品を鑑賞しつつ、他の人の発話からいろいろな視点があることを実感してもらう

 

視る 『ボストン美術館展 芸術×力』展の会場に足を運び、本物の作品を観察、鑑賞する。同じ作品でもいろいろな意見がある、もっと自由に作品を鑑賞してもいいんだ、という「聴く」での体験を元に今度はひとりでじっくりと作品を鑑賞する

 

話す 本物の作品を鑑賞しての感想や、気になる作品をグループで共有する。他の人と感じたことを分かち合う楽しみと喜びを味わってもらう

 

 

参加者に、いかに心地良くストレスなくプログラムを楽しんでいただくか?

来場者が少ないことが予想される金曜夜の「夜間開館」の時間帯にプログラムを開催することにしました。

メンバーで何度もミーティングやトライアルを繰り返し、プログラムを練り上げていきました。

 

それでは、当日の様子をお伝えします。

 


 

暑さも少し和らぎ、過ごしやすさも感じる日和となりました。夜間開館の時間帯に展示室へ足を運べるよう、17時に受付開始です。20代~70代までの幅広い14名の方がご参加。参加者4~5名、とびラー3名の3グループに分かれます。

 

▶アートカードを使って自己紹介

 

受付をすませた参加者さんから、ゆるやかに輪になって座っていただきます。「東京都美術館へはよくいらっしゃるんですか?」初めて訪れる場所、初めて出会う人たち。緊張気味な参加者にとびラーがにこやかに話しかけ、リラックスしていただけるよう心掛けます。

参加者の表情が和らいできたところで、自己紹介タイムです。あらかじめ『ボストン美術館展 芸術×力』展の作品の図版が、ホワイトボードに貼りだしてあります。選ばれた作品は絵画のみならず、服飾や工芸品なども含まれる、幅広いラインナップが特徴となっている6点です。本展覧会への期待感を持ってもらうために何度もメンバー同士で話合い、作品を選びました。

 

まずはじめに参加者に「気になる作品」を選んでいただきました。なぜ、この作品が気になるのか?理由を話しながら自己紹介。見知らぬ参加者同士がお互いを知り合う、プログラム冒頭の大切な時間です。自分が選ばなかった作品への視点を知ることで、この後に控えた展示室での鑑賞にも興味が膨らみます。

 

▶モニターに作品を投影し対話型鑑賞

 

 

とびラーのファシリテーションで「対話型鑑賞」を行います。まずは作品をじっくり観察。参加者同士、感じたことや気になることを共有します。対話型鑑賞が初めての参加者がほとんどでしたが、自己紹介の時間ですっかり打ち解けた参加者より次々と発話が続きます。

 

▶展示室で「ボストン美術館展 芸術×力」展を鑑賞

展示への興味が充分高まったところで、いよいよ本物の作品を鑑賞します。

展示室で鑑賞する作品の作品名と、気付いたことをメモするコンパクトなメモ帳をお渡ししました。

 

 

安心して鑑賞に集中できるよう、展示室ではとびラーが見守る事をお伝えしました。皆さん、メモ帳片手に熱心に作品を鑑賞してくださったようです。

 

▶展示室から戻り感想を共有

「お帰りなさい!」60分間、本物の作品と向き合った参加者を笑顔でとびラーが迎えます。戻ってきた参加者の表情より「はやく見つけたこと、感じたことを話したい!」という高揚した気持ちが伝わってきます。

 

 

まずは「対話型鑑賞」を行った作品の共有から始めます。ひとつの作品を10分以上掛けて鑑賞する体験は皆さん初めてだったと思います。描かれている場面や人物から当時の時代背景、権力の構造にまで話が及んだグループもありました。短い時間で『ボストン美術館展 芸術×力』のテーマに迫る視点を共有できたことは、予想外の展開で充実した時間となりました。

 

 

 

場が温まったところで「自己紹介」の時間に選んだ作品について共有します。

隅々までじっくり観察することで、色彩の鮮やかさや構図の奥行き、描かれている絵画の空気感まで感じ取ってくださったようです。「他の人の感想を聞いて、もっと作品が観たくなってきた。また、展示を観に来ます!」という嬉しい言葉も飛び出しました。

 


 

今回は、冒頭の自己紹介から「対話型鑑賞」まで『ボストン美術館展 芸術×力』に展示されている作品を選びました。その流れによって、展示に向けての期待感が高まり展示室で鑑賞する時間もより深く興味を持って、過ごすことができたと思います。

 

皆さん、普段と違う美術館での過ごし方をどのように感じたのでしょうか?アンケートをみてみましょう。

 

・明るく楽しい雰囲気で、感じたことを遠慮なく話せました。皆さんの感想に「おお、なるほど!」となったり別の視点からの見方を知って、よりいっそう鑑賞の楽しみが増しました。

 

・ひとつの作品とじっくり向き合う時間。ひとりであるいは友人と一緒でも、今までこんなに長い時間を掛けて作品を観ることはなかった。いろんな角度で見て感じることで、より一層作品の印象が深くなった。

・スケジュールも細やかに検討されていて、流れるようなあっという間の時間でした。初めてで、不安に思っていましたが安心して参加することができました。

 

約半年にわたって練り上げた鑑賞プログラム「聴く 視る 話す」。無事に開催することができました。

最後にたくさんのアドバイスを下さった「とびらプロジェクト」スタッフの皆さま、一緒にプログラムを創り上げてきた仲間たち。当日参加してくださった皆さま、全ての方に心より御礼を申し上げます。

 


【参加アート・コミュニケータ】
岡田、栗山、小屋迫、長尾、堀内、山中、吉水、遊佐、井上、梅川、隈井、高崎、高橋、宮林、山本

 

 


 

執筆:遊佐 操(アート・コミュニケータ「とびラー」)

とびラー3年目。活動の中で「アートってひとを変えるチカラがあるんだ!」と実感する場面が何度もありました。これからもそんな奇跡のような、喜びに満ちた瞬間に関わり合っていきたいです。

 

 

2022.09.12

 

東京都美術館の人気プログラム「建築ツアー」を平日朝のゆったりとした時間に楽しんでみませんか?

お仕事前に、展覧会を見る前に、気軽に楽しめる30分間のコンパクト版ツアー「トビカン・モーニング・ツアー」です。東京都美術館の建築やなりたち、野外彫刻などの「みどころ」をとびラーがご案内します。どなたでもご参加いただけます。

(事前申込が必要です)

 

日時|
① 2022年10月11日(火)10:15 – 10:45(10:00受付開始)
② 2022年12月  6日(火)10:15 – 10:45(10:00受付開始)

会場|東京都美術館
集合|東京都美術館 交流棟2階 アートスタディールーム
対象|どなたでも
定員|各回12名(先着順・定員に達し次第受付終了)
参加費|無料
参加方法|事前申込制。以下の専用フォームよりお申し込みください

 


① 2022年10月11日(火)10:15 – 10:45(10:00受付開始)



② 2022年12月6日(火)10:15 – 10:45(10:00受付開始)




※本フォームでのお申し込みが完了すると、「返信先Eメールアドレス」宛にメールが届きます。必ずご確認ください。

※お申込み前に「迷惑メール」などの設定を確認し、「@tobira-project.info」からの申込受付メールを受信できるようにしてください。申込完了の自動返信メールが届かない場合は、お申込みされたお名前と電話番号を明記のうえ、p-tobira@tobira-project.info(とびらプロジェクト)宛にメールをお送りください。

※広報や記録用に撮影・録音を行います。ご了承ください。

※定員に達し次第、申し込み受付を終了します。

_

<ご参加にあたってのお願い>

会場となる東京都美術館では、美術館を利用するすべての方の安全と安心のため、新型コロナウイルス感染症拡大防止に関する取り組みを行います。
_
○来館者全員を対象に、非接触型温度計による体温測定を実施します。平熱と比べて高い発熱が確認された方、及び風邪症状(咳、咽頭痛)がある方、明らかに体調不良と思われる方については、入館をお断りさせていただきます。

○濃厚接触者、流行国からの帰国後等保健所、検疫所から健康観察を指示されている期間の方は、来館をお控えください。

○ご来館の際には、マスクの着用をお願いします。

_

東京都美術館における新型コロナウイルス感染症予防対策についてはこちらをご覧ください。

 

2022.09.12

 


 

第4回鑑賞実践講座|「展示室で学ぶ場づくり 〜スペシャル・マンデーに向けて〜」

日時|2022年9月12日(月)9:30〜15:00
会場|東京都美術館 アートスタディルーム、スタジオ、ギャラリーA・B・C(フィン・ユール展会場)
講師|三ツ木紀英(NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)、石丸郁乃(Museum Start あいうえの)
内容|
・「スペシャル・マンデー」の事前〜当日〜事後の流れを学ぶ
・会場を知る
・作品保護について考える

 


 

第4回の講座では、とびラーが活動する「Museum Start あいうえの」の学校プログラム「スペシャル・マンデー」に向けて、実際の展示室の中で、鑑賞の場づくりについて考えました。また、Visual Thinking Strategies(ビジュアルシンキングストラテジーズ:複数の人で対話をしながら作品を鑑賞する手法。略称:VTS)のファシリテーションのための事前準備について学びました。

 

まず、「Museum Start あいうえの」のプログラム・オフィサーである石丸郁乃さんから、「スペシャル・マンデー」の概要と、事前授業〜当日の展覧会鑑賞〜事後授業まで行うプログラムの流れについてのレクチャーがありました。

 

次に、作品保護を考えながら適切に鑑賞する場作りや、実際の展示室の確認、また鑑賞のポイントについても議論しました。

 


展覧会: フィン・ユールとデンマークの椅子  2022年7月23日(土)~10月9日(日)  東京都美術館ギャラリーA・B・C

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 越川さくら)

2022.09.10

第3回建築実践講座|「人の能動性が発露する建築講座とは?」

日時|2022年9月10日(土) 14:00~16:00
会場|東京都美術館 講堂
講師|大西正紀(株式会社グランドレベルディレクター兼喫茶ランドリーオーナー)


第3回目の建築実践講座は、大西正紀さんにおいでいただきました。

とっても素敵なシャツにオレンジのパンツがお似合いです。都美に向かう途中、「素敵ね!」と知らない方から声をかけられたとか。

前半はご自身のお話を中心に。

人々の能動性を発露させるきっかけとして、小さな「マイパブリック」を設けたらいろんな人が集まってきたことや、

「1階作りはまちづくり」をモットーにした株式会社グランドレベルについて。

「人がまちの1階に増えると、その周辺エリアのコミュニティが醸成していきます。」

そんなグランドレベルがオープンした「喫茶ランドリー」。

場のデザインと、引かれた補助線によって、そこに集まる人はどうなっていくのか、お話しいただきました。

「もともと工場だった場所を、カフェに変えようと考えました。ランドリーもあって、そのエリアに暮らす人が気軽に来られる喫茶店のような場所にしようということで名づけました。

他人同士の会話って、何かしらのエラーからしか始まらないんですね。コーヒーをふるまうのも、困った人を助けるのも、面白いことをしている人に話しかけるのもエラーかもしれません。『大丈夫ですか?』とか、『それ面白いですね』という一言が、コミュニティの最初の種のような。」

大西さんは、建物の中に補助線を引くことで人々の能動性を引き出すことを大切にしてきました。

「美術館に来館した人たちは、同じ体験をしているのに、共有せずに帰っていきますよね。僕は個人的にそれはもったいないことだ、と思っていて。だからこそとびラーさんがいて、人と美術館との間にある大切なチャンスを楽しいことに変換していくのが皆さんだと、僕は思っています。」

 

参加したとびラーのふりかえりを一部引用します。

 

”ハードに敢えてエラーを作ることで、手助けによる会話が生まれる。逆に言うと、エラーのある場所にはコミュニティを作るチャンスがあると考えました。”

 

”他者やまち、社会に、自分から何かを提供するーそうすることでまず提供する側が楽しい、まちそのものも豊かになっていくという事例のどれも興味深かったです。”

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 工藤阿貴)

2022.09.03

日時|2022年9月3日(土)14:00~17:00
場所|オンライン
講師|藤岡勇人(東京都美術館学芸員)「ミュージアムで社会的処方を考えよう」
小川由美子(永寿総合病院 認知症疾患医療センター)「地域で暮らす認知症の人や
その家族を応援!認知症サポーター養成講座 ~認知症についての理解を深めよう
~」

 

2022.09.02

 

年齢を重ねるにつれて『美術館』から足が遠のいているという方、いらっしゃいませんか?
この企画は主にシニアの方々を対象に「フィン・ユールとデンマークの椅子」展を鑑賞し
北欧の生活やデザインにヒントを得ながら日々の暮らしの愉しみを見つける時間です。
実際にお座りいただける展示作品や、
美術館内に置かれている椅子たちの魅力もご紹介します。
とびラー(アート・コミュニケータ)や参加者と一緒に語り合いながら、
美術館でのひと時を過ごし、暮らしに彩りを増やしていきませんか?
お一人で、またはお友達やご家族とご一緒に、ぜひ気軽にご参加下さい。

 

【暮らしの彩り おとな美術館】

◆ 日程2022年9月26日(月)

◆ 時間
 ① 10時30分〜12時30分(10時15分 受付開始)
 ② 14時00分〜16時00分(13時45分 受付開始)

◆ 会場|東京都美術館「フィン・ユールとデンマークの椅子」展(ギャラリーA・B・C)、アートスタディルーム

◆ 集合場所|東京都美術館交流棟2階アートスタディルーム

◆ 対象|65歳以上の方(65歳以上の参加者1名につき、同行参加者(64歳以下可)も1名までご参加いただけます。

◆ 定員|各回8名(事前申込制、先着順)
各回定員に達し次第、受付を終了します。

◆ 参加費|無料
※ただし別途「フィン・ユールとデンマークの椅子」展の展覧会観覧料が必要です。プログラム受付時に、受付場所にてチケットをご購入いただけます。(現金のみ。お釣りのないようにご準備ください)

◆ 申込方法|
下記申込みフォームから、①〜⑤の内容を添えてお申込みください。
65歳以上の参加者1名につき、同行参加者1名までご参加いただけます。
同行参加者は64歳以下の方も参加可能です。
お手数ですが、同行参加者分もそれぞれ1名様ずつフォームにてお申込みください。

<「その他連絡事項」に①〜⑤をご記入ください>
①年齢
②同行者の有無(1名まで・64歳以下も可)
③同行者の氏名・年齢(同行者ありの場合)
④車いす使用の有無
⑤館内の車いす貸し出し希望の有無

★東京都美術館のバリアフリー情報はこちら:https://www.tobikan.jp/guide/barrierfree.html

 


① 10時30分〜12時30分(10時15分 受付開始)の回


②  14時00分〜16時00分(13時45分 受付開始)の回


 

*広報や記録用に撮影・録音を行います。ご了承ください。
*本フォームでの申込みが完了すると「返信先Eメールアドレス」宛にメールが届きます。必ずご確認ください。受付完了のメールが届かない場合は、下記メールアドレスまたはお電話にてご連絡ください。
●メール:p-tobira@tobira-project.info(とびらプロジェクト)
●電話:03-3823-6921(東京都美術館代表電話にて「とびらプロジェクト」の担当者をお呼び出しください)

 



 

「フィン・ユールとデンマークの椅子」展・チケット情報

65歳以上800円、一般1,100円、大学生・専門学校生700円、高校生以下無料、身体障害者手帳などをお持ちの方とその付添いの方1名までは無料。特別展「ボストン美術館展」のチケット(半券可)にて、各種観覧料より300円引き)

※各種割引には証明できるものが必要です。

 



<ご参加にあたってのお願い>

  • 来館者全員を対象に、非接触型温度計による体温測定を実施します。平熱と比べて高い発熱が確認された方、及び風邪症状(咳、咽頭痛)がある方、明らかに体調不良と思われる方については、入館をお断りさせていただきます。
  • 濃厚接触者、流行国からの帰国後等保健所、検疫所から健康観察を指示されている期間の方は、来館をお控えください。
  • ご来館の際には、マスクの着用をお願いします。

_

東京都美術館における新型コロナウイルス感染症予防対策についてはこちらをご覧ください。

 

 

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