東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

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Archive for 6月, 2023

2023.06.24

 

 


 

【第6回基礎講座 この指とまれ/ そこにいる人が全て式/ 解散設定】
日時|2023年6月24日(土)10時〜15時(昼休憩1h)
場所|東京藝術大学 第3講義室
講師|西村佳哲
内容|とびラーが自主的に活動して行くためには、自分たちでチームをつくり、アイディアを共有し、お互いの力を上手に出し合って、成果を求めなくてはなりません。そこで、この回では、小さなチームのつくり方や、そこに集まった人たち全員の力を活かした活動のつくり方について学びます。また、活動のはじめ方だけではなく、終わり方のデザインについても理解を深めます。

 


 

 

基礎講座最終回は、2・3年目のとびラーも加わって、とびラーの自主的な活動である「とびラボ」の、はじめ方/すすめ方/おわり方について考えました。

 

★「とびラボ」とは

 

この指とまれ/そこにいる人が全て式/解散設定は、とびラーが「とびラボ」をする上での大原則となっている考え方です。あるコミュニティの中で、ちいさなチームが結成と解散を繰り返しながらフラットな関係性でアイデアを形にしていくには、この3つの原則をみんなが確認しながらプロジェクトを進めることが大切です。この考え方は、12年間のとびらプロジェクトの根幹を支えてきました。

 

「そこにいる人が全て式」は、大阪にあるgrafの立ち上げメンバーである豊嶋秀樹さんから西村佳哲さんがきいたお話がベースになっています。西村さんは、毎年の基礎講座の中で、豊嶋さんとのエピソードを伝えながら、この考え方の秘訣をレクチャーしてくれています。とびラーは、ふだんの仕事のすすめ方との前提の違いに驚きながらも、実践を通して「そこにいる人が全て式」で進んでいくプロジェクトの楽しさを理解していきます。

 


“ ミッションより、その場に居合わせた人がすべて式 ”
ー 豊嶋秀樹(2009)


 

 

 

午前中は、西村さんとマネージャーの小牟田さんのトークで「とびラボ」の仕組みをひも解いていきました。そして、実際に「3人」の組み合わせでプロジェクトのアイデアを話し合い、「その場に居合わせた人がすべて式」を体感するワークを行いました。

 

 

午後は、スパゲッティを使って構造物をつくり、その長さを競う「スパゲッティ・キャンティレバー」のワークを行い、チームでプロジェクトをすすめるときのヒントを理解していきました。

 

 

2023年度の基礎講座全6回を終了し、12期とびラーがとびらプロジェクトでの活動を本格的にスタートさせていきます。

 

(とびらプロジェクトコーディネータ 越川さくら)

2023.06.12

日時|2023年6月12日(月)10時〜16時
展覧会|マティス展(会期:2023年4月27日(木)~8月20日(日))


 

2023年6月12日(月)、東京都美術館で現在開催中の「マティス展」にて「障害のある方のための特別鑑賞会」を開催しました。この鑑賞会は、障害のある方がより安心して鑑賞できるよう、特別展の休室日に事前申込制で開催しています。当日は、小雨の降る中、多くの方がマティス展を観るために来場されました。アート・コミュニケータは受付や展示室内など、館内の様々な場所で来場者のサポートをしました。

写真とともに、当日の様子をお伝えします。

 


 

 

普段は混雑することもある展示室。

この日は、事前申込・定員制のため、障害のある方にも、より安全にゆったりと展覧会をご覧いただくことができます。

 

 

時にはお互いに言葉を交わしながら、みなさんゆっくりと鑑賞されています。

 

 

来場者のみなさんとアート・コミュニケータがともに作品を鑑賞する姿も見られました。

 

 


 

アート・コミュニケータは、お車でお越しの方の入館時のお出迎えや、受付、車いすのお貸し出しなど、館内の様々な場所で来館者をサポートしました。

 

 


 

来館者を安全・安心に迎えるために、アート・コミュニケータは事前の打ち合わせをして当日に備えています。

 

 

また、当日を楽しみに来館していただけるように、参加証を郵送する封筒のデザインにもひと工夫。アート・コミュニケータが、毎回の展覧会に合わせて「消しゴムハンコ」でデザインを制作しています。毎回好評をいただく封筒を、今回は特別に休憩スペースにて紹介しました。

 

次回は、2023年10月10日(月)、「永遠の都ローマ展」にて開催を予定しています。
(とびらプロジェクトコーディネータ 越川さくら)


「障害のある方のための特別鑑賞会」は、東京都美術館の特別展ごとに1回ずつ開催しています。
詳細、お申し込みはこちらからどうぞ:https://www.tobikan.jp/learn/accessprogram.html


2023.06.10

 

 


 

【第5回基礎講座 ミュージアムとウェルビーイング】
日時|2023年6月10日(土)10時〜15時(昼休憩1h)
場所|東京都美術館アートスタディルーム
講師|小牟田悠介、越川さくら(とびらプロジェクト)、石丸郁乃(Museum Start あいうえの)
内容|過去の展覧会にまつわるアート・コミュニケーションや、MuseumStart あいうえのの取り組みを題材にミュージアムにおけるウェルビーイングについて考えます。

 


 

 

 

基礎講座も残すところあと2回となりました。この期間を通して、アート・コミュニケータとしての「きく」「みる」ことの感度をさらに磨いている12期とびラーのみなさん。第5回となる今回は、「もの」をみる楽しさを体験しながら、ミュージアムにおけるウェルビーイングについて考えました。

 

 


 

午前中は、2015年に開催された「キュッパのびじゅつかん」展を題材に、今ここにある「もの」を虚心坦懐にみつめて、あつめて、ならべて、箱の中に小さな“ミュージアム”をつくるワークを行いました。

 

 

 

午後は、午前中のワークを振り返りながら、「ウェルビーイング」な状態とはなにか、ミュージアムでできることはどんなことかを考えました。

 

 

また、MuseumStart あいうえのの取り組みについて、プログラムオフィサーの石丸郁乃さんからお話を聞き、プログラムなどでこどもたちが使うアイテム「ミュージアム・スタート・パック」に入っている「冒険ノート」を実際に書いてみるワークを行いました。

 

 

(とびらプロジェクトコーディネータ 越川さくら)

2023.06.04

美術館でアートを鑑賞するのではなく、美術館でおさんぽして発見したことを自分たちなりのアート作品として表現してみよう、というラボを6月4日(日)におこないました。

 

目的は、美術館の魅力を伝えること。とびラーが市民の一人として東京都美術館の中で自分が良い(好き)と思うモノを見つけて作品で伝えようというものです。伝える相手は同じとびラー。まずはとびラーが美術館の魅力を知ることで、他の機会に来館者にも伝えるきっかけになればと考えました。

 

初回のミーティングで、どんなラボにしたいかをみんなで話し合いました。そこで共有したことは、目的をあえて意識しすぎないで気ままな「おさんぽ」感を大事にすること。なるべく気楽にフラットな視線で歩くことで、新たな魅力の発見と表現という結果につながるのでは?という仮説を立てました。

 

 

実施日はお天気にも恵まれて意気揚々とおさんぽに出発。東京都美術館の敷地内を3人グループに分かれておしゃべりしながら歩きました。そこで各々が見つけたことを声に出したり他の人の声もよく聴いたりして発見を共有しました。「土色の床タイルにそそぐ温かな木漏れ日」「建物の間からのぞく広い空」「休憩室の静かな時間」「美術館で働く人の姿」など、ゆったりおさんぽだから見つかったコトやモノがたくさんありました。

 

 

次に制作。交流棟2階にあるアートスタディルームに戻って、おさんぽで発見したことをそれぞれ造形活動を通して表現することに。材料はみんなで持ち寄った段ボールや折り紙・粘土・毛糸・布などなどを手に取って素材とも対話しながら発想を広げてみました。

 

 

そうして出来上がったのは多種多様なテーマと表現方法で作られた名作ぞろい。都美の風景を描いた油絵や水彩画もあれば、俳句と写真の組み合わせ、布で立体的に作った電話機や休憩室のリアルミニチュアなど、どれも個性的な作品ばかりでした。中には手で動かすアニメーションや動画作品もあって、まるで現代アートの祭典のようでした。

 

そうしてみんなで鑑賞会。作品を観たり触ったり動かしたり撮影したり。作者がさんぽで見つけた都美の魅力やそれをどうやって表現したかを聞くのも楽しくて、ワイワイ盛り上がって鑑賞しました。

 

 

そのあとみんなでラボ全体を振り返り。実施してみて気がついたことは、さんぽをしながら美術館を「見る」ことで、ゆるく自由な視点でこれまで気づかなかったモノやコトに気づくことができたこと。しかも3人で一緒にさんぽすることで、互いの視点の違いに驚き、影響し合って発見がふくらみました。

 

また、見つけたことを造形的に表現することで、対象についてより深く考えることにつながったというとびラーもいました。

 

さらに出来上がった作品をみんなで鑑賞することで、いろんな視点でも見ることができたり、作者自身が考えていなかった見方やおもしろいことを他の人が言ってくれて気がついたりしたことがとても刺激的で楽しかったです。

 

 

今回「さんぽ」と「アート」を組み合わせることで、いろんな美術館の魅力を発見することができました。参加したとびラーの中には、発見したことを都美の建築ツアーで参加者に伝えたよ、という人もいました。このラボがきっかけで一般の方にも伝えることができて良かったです。この経験を他の美術館や博物館、図書館などいろんな文化施設でも活かせたら良いなと思いました。

 


 

10期とびラー 池田智雄
美術館・博物館・郷土資料館や音楽ホールなど、人が文化の楽しさを求めて集まる場所が好き。そこがもっと楽しくて親しみやすい場所になるようなことを自分たちでできたらうれしいです。

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