東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

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Archive for 2月, 2020

2020.02.15

【速報!】
2/11に開催した、フォーラムの第一部ノーカット映像、第二部ダイジェスト映像を公開!


撮影:藤島亮

 


とびらプロジェクトフォーラム
「2030年の未来へ 美術館とSDGs
~アート・コミュニケータがひらく持続可能な社会」
期日:2020年2月11日(火・祝)


第一部
会場:東京都美術館 講堂
時間:13:00〜15:30

 

○「とびらプロジェクトとは」映像(23分)
・大谷郁(東京藝術大学特任助手)

 

トークセッション
「未来を変えるSDGs 世界をひらくアート・コミュニケータ」

○トークセッション映像(1時間7分)

・三ツ木紀英(NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)代表理事)
・西村佳哲
・稲庭彩和子
・平野文千/上神田健太/木村仁美(アート・コミュニケータ)

 

パネルディスカッション
「2030年の未来へ 美術館とSDGs
~アート・コミュニケータがひらく持続可能な社会」

○パネルディスカッション映像(56分)

・日比野克彦(東京藝術大学美術学部長/岐阜県美術館 館長/とびらプロジェクト代表教員)
・西村佳哲(プランニング・ディレクター/リビングワールド代表/とびらプロジェクト・アドバイザー)
・森 司(アーツカウンシル東京/事業推進室 事業調整課長/とびらプロジェクト・アドバイザー)
・稲庭彩和子(東京都美術館学芸員/アート・コミュニケーション係長/とびらプロジェクト・マネジャー)
・伊藤達矢(東京藝術大学特任准教授/とびらプロジェクト・マネジャー)

 

第二部
○オープンスペース・カフェ映像(3分)
会場:東京都美術館 アートスタディルーム
時間:15:45〜17:00

 

フォーラム概要はこちら


(映像:らくだスタジオ)

2020.02.05

本プログラムは実施いたします。
天候により、内容を一部変更して行う場合がございます。ご了承ください。
鑑賞プログラムの定員は10名ですが、鑑賞やパフォーマンスの様子を周りで自由に見学いただくことは可能です。

“美術館で作品鑑賞” というと、どんな場所を想像しますか?
実は、東京都美術館には10 点の「野外」 彫刻作品が常設展示されています。そんなうっかり見逃しがちな野外彫刻を「目」だけではなく「手」や「コトバ」を使ってじっくり観て、アーティストによるパフォーマンス により生まれる空間にどっぷりつかる新感覚の鑑賞プログラムです。
普段、美術館の中に入る方も、そうでない方も、美術館の「おそと」を一緒に楽しんでみませんか?

 

日時|2020年2月16日(日)①13:00〜  ②15:00〜
*所要時間は各回30分程度です
会場|東京都美術館 敷地内(屋外)野外彫刻周辺
参加費|無料
対象|どなたでも
定員|各回定員10名程度(先着順・定員に達し次第受付終了)
参加方法|当日プログラム開始10分前より、下記集合場所にて受付を行います。
集合場所|東京都美術館 野外彫刻《my sky hole 85-2 光と影》
出演アーティスト|フィジカルシアターカンパニーGERO


※広報や記録用に撮影・録音を行います。ご了承ください。
※受付は先着順にて対応し、定員に達し次第締め切ります。
*屋外で実施します。暖かくしてご参加ください。
*小雨決行・荒天中止(本ページおよびとびらプロジェクトFacebookページにて開催可否をお知らせします)

 

フィジカルシアターカンパニーGERO
2015年から活動を開始した、振付家・ダンサー伊藤キム主宰のカンパニー。発語する際にリズムや音色・ハーモニーといった音楽的要素を取り入れた「身体という楽器で言葉を演奏する」というGERO流表現スタイルで、身体・声・言葉が自由に響き合うことを追求している。

2020.02.02

アクセス実践講座・第8回
「1年間をふりかえる座談会」
日時|2020年2月2日(日)13:30~16:00
場所|東京都美術館アートスタディルーム


 2020年2月2日(日)は、東京藝術大学第68回卒業・修了作品展の最終日でした。都美公募棟展示室とギャラリーには、力のある若い作家たちの作品を目撃しようとたくさんの来場者が詰めかけています。今日は、7月から12月まで半年間にわたって行ってきたアクセス実践講座の最終回です。

 

 午前中にとびラボミーティングを行っていたとびラーや、ミュージアム・トリップのプログラムで養護施設のこどもたちと卒展を鑑賞していたとびラー、そこに午後の講座から参加するとびラーが合流し、会場はさながらオールスタープレイヤーの準備室の雰囲気です。
ざっと1年間でどんなことが起こったか、振り返ることから始めていきました。

 

 

 どんな講座が行われたかスライドで確認します。

 

 1〜3回と7回目の講座では、現在の社会が直面する課題に対し、それぞれの方法、切り口で活動を推進している団体の方に講義を行っていただきました。人々がWell-being(健康で幸せなあり方)ではない状態を作りだしている「社会が抱える課題」とは何か。そのことへの理解の解像度を上げるとともに、それぞれの団体が行う活動の実際について知ることで、活動を社会の中に実装させていくイメージを具体的にしていきます。

 

 後半4〜6回の講座では、プログラムメイキングについて体験型の講義が行われました。社会が抱える課題に阻まれて文化に接続できない状態、美術館に来ることが出来ない状況にある人々に美術館へのアクセスの回路となる「プログラム」はどのように作るのでしょうか。プログラムを作ることは、どんな人たちが、どんな状況の中で美術館に来館するのか、その人たちが美術館でどのように文化に接続し、孤立しない状態になってもらうのか、そのプログラムを創ることは、「ここからは見えないもの」への想像力を駆使し、「文化に接続する体験」という実を作り出すことです。アクセス講座の後半では、そのためのプログラムメイキングの基本となる考え方をとびラーと共有しました。

 

 講座は講義と実践のサンドイッチ構造になっています。

 

 実践の場で、とびラーはプレイヤーとして来館者とアートの出会いに伴走することができます。
 実践の場でどんなことがどんな気づきがあったのか、3人のとびラーの「語り」を聞きながら紐解いていきました。実践の場として設定されている「障害のある方のための特別鑑賞会」とMuseum Start あいうえの のダイバーシティ・プログラムに参加しているとびラーの中から、3人に公開インタビュー形式で話を聞きました。

 

【障害のある方のための特別鑑賞会】
東京都美術館特別展ごとに一回開催される鑑賞会。特別展休室日を利用して行われる。障害のある方とその介助者が招待される。毎回1000名程度の来館者をアートコミュニケータが迎える。

 

【ダイバーシティ・プログラム(Museum Start あいうえの)】
家庭等の状況によりミュージアムを利用しにくいこどもたちと、その保護者をミュージアムに招待するMuseum Start あいうえのプログラム。とびラーがこどもたちの活動に伴走する。

 

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7期とびラー:西原香さん

 

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6期とびラー:大谷聡子さん

 

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8期とびラー:森奈生美さん

 

3人のとびラーからは、普段美術館へのアクセスが難しい方々が美術館でどの様に過ごしたのか、とびラーとどんなコミュニケーションがあったのか、1つ1つの思い出として語られました。

 

 講座や実践の場を経て生まれた一人一人の出来事や変化はごく個人的なものかもしれません。けれど8期目を迎えたとびらプロジェクトに参加したとびラー全員の変化や活動が集積すると、1つの文化が生まれてくるように思いました。そして美術館・文化施設を舞台にすべての人の権利として文化的体験を位置付けようと試行錯誤をしているとびらプロジェクトの活動は、実は同時代的に全世界で起こっている流れの中にあります。

 

 2019年9月のICOM世界大会(世界中の博物館関係者が集まって行われた1週間の会議)で、新しい「博物館の定義」について議論がなされました。(採択は延期されています)

 

 この新しい「博物館の定義」の案を参加したとびラー全員で読み、議論する時間を持ちました。
以下に新定義案の原文と稲庭彩和子さん(東京都美術館学芸員)の日本語訳を掲載します。

 

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原文
Museums are democratising, inclusive and polyphonic spaces for critical dialogue about the pasts and the futures. Acknowledging and addressing the conflicts and challenges of the present, they hold artefacts and specimens in trust for society, safeguard diverse memories for future generations and guarantee equal rights and equal access to heritage for all people.

 

Museums are not for profit. They are participatory and transparent, and work in active partnership with and for diverse communities to collect, preserve, research, interpret, exhibit, and enhance understandings of the world, aiming to contribute to human dignity and social justice, global equality and planetary wellbeing.

 

稲庭彩和子訳(意訳)
博物館は、社会的な排除をせず多様な人々を迎え入れ、さまざまな声に耳を傾ける、民主化をうながす空間である。そこは過去・現在・未来について、物事の前提や内容、判断が本当に正しいか、なぜそうなのかを多角的に検討し思考する対話のための場所である。博物館は、現在の利害関係の対立や課題を認め、それらに対処しつつ、社会から信託された遺物や標本を保管し、未来の世代のために多様な記憶を守る。また、そうしたものに対する平等な権利とアクセスをすべての人々に保証する。

 

博物館は、営利を目的としない。博物館は、参加性・透明性が高く開かれたもので、多様なコミュニティと積極的に連携・協力し、収集し、保管し、研究し、解説し、展示し、世界についての理解を高める。そうした活動は、人々の尊厳や社会的正義、全世界の平等と、地球全体の幸せな状態(ウェルビーイング)に貢献することを目指している。

 

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 とびらプロジェクトが目指して、アート・コミュニケータが活動を行ってきたことが、まさに新しい定義の案として盛り込まれている内容に会場のとびラーたちの議論にも熱が入りました。

 

 ここまでの講座の中でお話を伺ってきた活動団体のお話で私たちが見てきたものは、この社会で活動と法の整備が相互に関係し課題が取り払われていく様子でした。社会が抱える課題に対してまず市民の活動が起こります。その活動が法整備を促し、法の整備が行われることがさらに活動を後押しするという形で大きな流れとなり社会は変わっていきます。

 

 一人一人のとびラーが講座や活動を通して芽吹かせた芽が、草原となり、森となってこの世界の景色を変えていく。そんな未来が見えるような講座最終回でした。

 


 

 「講座という体をとった社会を変えるミーティング」。これは、講座の初回で伊藤達矢さんが言った言葉です。
今年度のミーティングは、これをもって一旦解散です。

 

(東京藝術大学美術学部 特任助手 越川さくら)

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