鑑賞実践講座・第6回
「ファシリテーション実践〜スペシャル・マンデーに向けて〜」
日時|2019年11月11日(月)13:00~17:00
場所|東京都美術館アートスタディルーム
講師|三ツ木紀英さん(NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA))
今回の目標:スペシャルマンデーに向けて実践を重ねる。ファシリテーションのふりかえりについて学ぶ。
今回はまずはじめに三ツ木さんのファシリテーションでVisual Thinking Strategiesの鑑賞を改めて体験します。とびラーは4月からこれまで、講座の中やスペシャルマンデーの実践、またとびラボでの実践を通してVisual Thinking Strategiesにそれぞれ親しんできています。これまでの経験を経て、改めて三ツ木さんのファシリテーションを観察し、新たに見えてくることがあるでしょうか。
鑑賞作品として選ばれたのは、現在開催中の「コートールド美術館展」の展示作品の2点です。どちらも印象派のセザンヌの風景画で、未完(描きかけ)の作品も含まれています。人物など、鑑賞のきっかけとなるモチーフが描かれていない作品は、前回の講座で紹介した「美的発達段階」のはじめの段階の鑑賞者には鑑賞が難しいとされています。
Visual Thinking Strategiesの鑑賞と、三ツ木さんのファシリテーションの観察を終えたとびラーたちはそれぞれの気づきをシェアしあいました。
次に、Visual Thinking Strategiesの実践を行います。
ここからは、NPO法人ARDAのファシリテータにも協力していただき、各グループでファシリテーションの「ふりかえり」も行いました。「ふりかえり」とは、Visual Thinking Strategiesの鑑賞の場で鑑賞者にどんなことが起こっていたか、それがファシリテーターのどんな振る舞いから引き起こされていたかをふりかえるものです。ファシリテータが鑑賞者の意見を整理したり、関連づけることができていたか、それによって鑑賞が深まる場が作れていたかなどをふりかえることで、ファシリテーションスキルの向上を目指します。
最後に、コートールド美術館展で行われる学校来館プログラム「スペシャル・マンデー」についてMuseum Start あいうえのの担当者 鈴木智香子さんからプログラムの連絡があり、第6回は終了しました。
ここから11月、12月のスペシャル・マンデーを経て、鑑賞講座最終回へと進みます。
とびラーのみなさん、スペシャル・マンデーでのご活躍を楽しみにしています!
(東京藝術大学美術学部 特任助手 越川さくら)
2019.11.11