東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

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アクセス実践講座⑤ |ウィズコロナ時代の場づくり論

第5回アクセス実践講座「ウィズコロナ時代の場づくり論」
日時|2020年12月13日(日)9:30~12:30
場所|zoom(オンライン)
講師|舘野泰一(立教大学 経営学部 准教授)

 

12月13日、第5回アクセス実践講座では、ワークショップ的な学びの場づくりについての講義を行いました。

 

講師は、立教大学の舘野泰一さんです。本年度で5回目となる舘野さんのワークショップ・メイキング講座。今年度は特に、オンラインでの場づくりやコミュニティ形成にフォーカスにした内容でお話を頂きました。

 

講義は、オンライン環境だからこそ楽しめるミニ・ワークショップを挟みながら進行しました。

 

緊急事態宣言下ではじまった2020年度4月。「学びを止めない!」をモットーに、新入生を迎える大規模なイベントや授業をオンラインに移行したという舘野さん。その移行の経緯はとびらプロジェクトの講座のオンライン化や「とびラボ」ミーティングの試行錯誤にも重なる所が多くありました。

 

オンライン授業では、知識の情報伝達という点ではリアル授業よりも伝わりやすい部分がある反面、「どんなコミュニティで、誰と学ぶのか」ということが見えにくくなる、と舘野さんは言います。

 

リアルの場では偶発的に起こっていた、たまたま居合わせて関係をつくるということを、オンラインでは意識的に作っていく必要があるのです。このことは、とびらプロジェクトで9期のみなさんをコミュニティに迎えるにあたっても、意識されていたところでした。

 

 

これまで短期間に数々の試行錯誤をしてきた舘野さんですが、

「リアルで行っていたことをオンラインで代替するというモチベーションは長くは続かず、現場が疲弊してくる」とも言います。

 

「対処のストーリーから、創造のストーリーへ」。オンラインだからこその制約を「遊び」的に捉え直し、よりプレイフルに発想を転換していくことが、これからの時代には特に求められてくるのかもしれません。

 

これまで「とびラボ」などの活動を通して、コミュニティ形成の難しさや大切さ、また、制約がある状況での発想の転換などを経験してきたとびラーも舘野さんのお話を興味深く聞いていました。

 


 

同時代的に世界中の人々が直面した「会うことができない」という課題に、それぞれのコミュニティが立ち向かう時期を経て、徐々にそれぞれの知見がシェアされ始めていることに勇気をもらえる第5回アクセス実践講座でした。

 

今後もとびラーとともにこれからの時代のコミュニティ形成の実践を続けていきたいと思います。

 

(東京藝術大学美術学部特任助手 越川さくら)

2020.12.13

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