2016.10.08
今年度2回目のMuseum Start あいうえののメンバー向けプログラム「あいうえのスペシャル」が、10月8日(土)に開催されました。
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2016.10.03
10月2日(日)にあいうえのファミリー向けプログラム「うえの!ふしぎ発見:サイエンス&アート部」が行われました。国立科学博物館と東京都美術館が連携して実施され、科学博物館の研究チームと、美術館の学芸員が共にプランニングしたワークショップです。参加者はこどもと保護者、計22名。加えてアート・コミュニケータ(とびラー)7名が参加者に寄り添い、共に活動しました。
午前中に、国立科学博物館の地球館「系統広場」と、東京都美術館の企画展「木々との対話──再生をめぐる5つの風景」展に出掛け、お題として渡された “あることば” にぴったりだと思うモノを見つけて丁寧に観察&鑑賞&撮影。そして午後は、お題の“あることば”について、撮影した写真を用い、文字だけでなくイメージ付きの「自分だけの思い出辞典」を作成します。
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2016.10.01
10月1日(土)に開催した第3回目建築実践講座のテーマは「藝大 上野キャンパス未今昔」。
ゲストに東京藝術大学キャンパスグランドデザイン室の君塚和香助教をお迎えし、キャンパス内の建物や環境の再整備計画の視点から、藝大の今につながる昔を踏まえ、まだ見ぬ未来をどうしていくべきかについての取り組みを知る機会としました。
藝大は将来を見据え、現在キャンパスの再構成・構築に取り組んでいます。
100年の歴史が積み重なった結果今この敷地に残る施設、建物を基軸に、社会に向けて開かれた大学を目指してゆるやかに変わっていこうとしているのです。君塚和香助教は自身も建築士として設計の仕事に携わるかたわら、藝大でキャンパスグランドデザインを担っていらっしゃいます。
今日の講座は屋外からスタート。公園内の旧奏楽堂前に集合し、まずは東京都美術館側から藝大を見てみます。
道を1本隔て東京都美術館のすぐ隣に位置していますが、キャンパスの歴史については初めて耳にするとびラーも多かったのではないでしょうか。
キャンパスの外周をめぐりながら、まずはそのキャンパスの規模感や立地をみていきます。
外周をめぐった後は、いよいよキャンパス内に入ります。まずは音楽学部のキャンパスから。この歴史的な面影を纏った洋風の建物は赤レンガ1号館です。藝大の前身「東京美術学校」が開設する前から現存するこの建物は、100年以上の歴史をもち、今も大切に利用・保存されています。
キャンパス内には武蔵野の面影を残す豊かな環境の中、教鞭をとられた先生方の胸像、そして歴史的建造物などが諸所に現存します。
こちらは美術学部側の様子です。
作品の素材である大きな木材が置いてあったりと、これも美術大学ならではの光景です。
後半は会場を教室内に移し、これまでの芸大の歴史や今大学が取り組んでいるキャンパスの再構成計画についてのレクチャーでした。
模型を見ると前半に実際に歩いてまわったキャンパスの様子が一目でわかります。100年の歴史の中で少しずつ構成されてきた現在の藝大キャンパス。使う人のことを考えることはもちろん、これからの大学の変化にも応えることのできるキャンパスの再構築は、こうして歴史を深くリサーチするところから始まります。
講座の最後には、もう一度屋外に出て植栽をめぐります。建物だけではなく、こういった植栽等の環境も同時に手を入れ、武蔵野の原生林の面影を大切に未来に次いでいこうとしています。
藝大の今につながる昔に思いを馳せながらまだ見ぬ未来を形作っていく藝大の姿。
都美との連携のもとに進めている「とびらプロジェクト」は、藝大が内にとどまらず社会とつながり、貢献していくひとつの取り組みですが、キャンパスの環境を変化させることで、上野公園、社会にアプローチしていこうとしています。
そのプロセスを藝大の敷地を歩きながら体感できたのではないでしょうか。
(東京藝術大学 美術学部特任助手 大谷郁)
2016.09.27
9月12日と26日に学校向けプログラム「スペシャル・マンデー・コース」が行われました。
「スペシャル・マンデー・コース」とは、休室日(月曜日)に学校のために特別に開室し、ゆったりとした環境の中でこどもたちが本物の作品と出会い、アート・コミュニケータと共に対話をしながら鑑賞するプログラムです。
来館したのは都内の小学5〜6年生と中学2年生のこどもたち、総勢303名!
アート・コミュニケータとこどもたちはどんな時間を過ごしたのでしょうか。
ぜひ当日の様子をご覧ください。
9/12のプログラムの様子はこちらから→
9/26のプログラムの様子はこちらから→
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2016.09.27
2016年9月26日(月)、今年度2度目の「スペシャル・マンデー・コース」が東京都美術館で行われました。
「スペシャル・マンデー・コース」は、展覧会の休室日に特別に学校のこどもたちのために開室してゆったりとした環境のなかで展覧会を鑑賞できる学校向けのプログラム。今回の会場は、開催中の企画展「開館90周年記念 木々との対話展」です。木にまつわる彫刻作品が集まる、現代美術の展覧会。
参加したのは、墨田区や荒川区、文京区など近隣の小学生たちです。
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2016.09.25
2016年9月25日(日)アクセス実践講座④⑤
「ワークショップデザイン入門
体験を通して学びを深める場作りとは?」
講師:舘野泰一 氏(立教大学経営学部助教)
この日のアクセス実践講座では、ワークショップメイキングの基礎的知識や方法論、他者への伝え方について、立教大学の舘野泰一さんをお招きし、1日かけてレクチャーをしていただきました。とびラーたちは舘野さんから事前に出された課題に取組み、当日を迎えました。
2016.09.24
日時: 2016年9月24日(土)12:30~16:00
会場 :東京都美術館「木々との対話」展、アートスタディルーム
■ はじめに - ワークショップのあらまし
土曜日の午後、こどもとその保護者の方6組に参加していただいたこのワークショップは、東京都美術館で開催中の展覧会「木々との対話」の作品を見て、森を守る想像上のいきものになるために自然素材で顔(仮面)をつくり、素材との対話や見えないものを形にすることを通じて、一歩深まった展覧会体験をもち帰ってもらおうというものです。
2016.09.22
「ベビーと一緒にミュージアム」とは・・・
「赤ちゃんと暮らすご家族に、美術館でゆったりした時間を過ごしてほしい」という気持ちから生まれたとびラボです。
このブログでは、先日実施した「木々との対話」展での「ベビーカーツアー」の様子をお伝えします。
「ベビーと一緒にミュージアム」を一緒に作っている仲間には、
お母さん経験者もいれば、ブログ筆者の私のように赤ちゃんと暮らしたことのない人もいます。女性も男性もいます。そんな色々な人たちが集まって、この日を迎えました。
当日は、大雨。
赤ちゃんとお出かけは結構難しいかな、という天候でした。
そんな中、参加者の皆さんが美術館にやってきてくれる姿を見て、
嬉しい気持ちと、大変だったんだろうなと申し訳ない気持ちとで胸がいっぱいになりました。
もちろん欠席の連絡もありました。
仲間のとびラーが「来てくれたお母さんの選択も、来ないことを選んだお母さんの選択も、尊重したい」と言っていました。
ベビーカーで、雨の中移動したり、電車の乗り降りをすることは大変。
でも、申し込んでくれた皆さんの中には、
「美術館行きたい!」という気持ちもあったはず。
朝の空模様を見て、悩んで、
「行く!」と決めてくれたことも、「今日はやっぱりやめる!」と決めてくれたことも
どちらも、すごく大事なことで、どちらも尊重したいです。
さて、当日の様子に戻ります。
美術館入口でお母さんたちを迎えました。
目印は、このバッグです。
とびラボで何か目印を作るときは、缶バッヂを使うことが多いのですが、今回は赤ちゃんも一緒のプログラム、ということで「赤ちゃんを傷つけない」ことが大事。そんなわけでバッグを使っています。
支度を済ませて展示室へ。
今回は、2組の親子と、とびラー2名以上が一緒に回る形でグループを組みました。
とびラーは、ベビーカーを押したり、作品のことをお話ししたりします。
生き物の目が印象的な土屋さんの作品。
赤ちゃんも、お母さんと一緒に見ています。
大きい作品の前では、「赤ちゃんが背中に乗ったら、どこかに連れてってくれそう…!」とみんなで想像。
佐藤慶太郎記念アートラウンジでも作品を鑑賞しました。
ここには、ゆったりしたソファとテーブルがあり、飲み物を飲むことができます。
「ちょっと座りたいけどカフェは混んでいる、という時に使えるかも」という話も。
雨の中でしたが、せっかくだし!ということで屋外の作品も鑑賞しに行きました。
途中、赤ちゃんが泣いたり、おむつ替えをしたりして、鑑賞は一回中断!という場面もありましたが、 お母さんたちは概ねゆったり展覧会を満喫されたご様子。
プログラムを終えた後には
「子どもを産んでから足が遠のいていた美術館に、こういう機会に、子どもと一緒に来られて嬉しかった」
「普段、新しい人に出会う機会が少ないから嬉しかった」
など、嬉しい感想もいただきました。
全体を振り返ると、よかった点も改善点もたくさん見つかりましたが、
とにかく、お母さんと赤ちゃんと、美術を通じて一緒の時間を過ごせたことがとても嬉しかったのでした。
最後に私の話をさせてください。
私は、赤ちゃんと暮らした経験がありません。
これから子どもを産むかも分からないけれど、いつか赤ちゃんとの暮らしが身近なものになった時、私の好きなものを赤ちゃんと一緒に楽しめたらいいなと思っています。
1人で美術館や映画館に行くことも、できるのならば続けたい。
でも、赤ちゃんは1人でお留守番はできないし、突然泣いたりもする。
赤ちゃんと一緒にいることで誰かの迷惑になってないかな、自分たちはここに居てもいいのかな、そんなことを考えながら毎日外に出かけることになるとしたら、それは辛いな…と想像します。
その時に、このとびラボでの経験が、私自身の支えになればいいなあと思っています。
そういう私も、美術館で赤ちゃんが泣いていたら、悪意はなくともちらっと見てしまうことがあるし、お母さんは、それを厳しい視線と感じているかもしれません。
これからは、せめて笑顔でチラ見しよう、と意味のないようなことを考えたりしながら、
これからも、赤ちゃんと一緒の暮らしを想像し続けます。
今年度中に、もう一回、「ベビーと一緒にミュージアム」の企画を立てることも模索中です。
文:藤田琳
とびラー3年目。任期終了を控え、来年度からはどんなことをしようかと考えている毎日です。
2016.09.13
2016年9月12日(月)、今年度初めての「スペシャル・マンデー・コース」が東京都美術館で行われました。
「スペシャル・マンデー・コース」とは、展覧会の休室日に特別に学校のこどもたちのために開室してゆったりとした環境のなかで展覧会を鑑賞できる学校向けのプログラム。
参加したのは、杉並区にある小学校5年生のみなさんと、三鷹市にある私立中学校に通う2年生のみなさん。
どちらも上野公園からは少し離れたところに位置する学校ですが、貸切バスを利用したり校外学習として上野駅に集合してからやってきたりと、それぞれ美術館で過ごす一日に向けて、足を運んでくれました。
プログラムの様子はこちら→
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2016.09.11
9月11日(日)、とびラボ「☆アート筆談☆で対話鑑賞~耳の聞こえない人⇔聞こえる人~」のトライアルを行いました。
《筆談でコミュニケーション中の様子》
この日は3人の耳の聞こえない方々に参加していただき、とびラーたちと『ポンピドゥー・センター傑作展』の作品鑑賞後に、さまざまな画材を使って絵や文字を模造紙に描きながら「対話鑑賞」をしました。
この企画の目的は、日常生活の中でコミュニケーションにバリアを感じている、耳の聞こえない方が、聞こえる方と一緒に美術館において、お互いの鑑賞を共有しあい、それぞれの感覚を活かしたコミュニケーション方法を探る事です。