2021.08.19
2021年8月17日火曜日から19日木曜日までの3日間、東京都美術館の第1・第2公募展示室で開催された「TURNフェス6」において、とびらプロジェクトで活動している「とびラー」と一般社団法人アプリシエイトアプローチ(アププ)※1の上田と大川の進行で、来場者と一緒に鑑賞するプログラム「出会いが広がる探検TURN!」を実施しました。
期間中はとても暑い毎日で、時には通り雨の後晴れ間に虹がかかる夏らしい空も広がっていました。3日間を通してのべ30名の方が参加しました。みなさん、ありがとうございました。
「出会いが広がる探検TURN!」とは、とびらプロジェクトで活動するアート・コミュニケータ(とびラー)と一緒に「TURNフェス6」を鑑賞し、発見した気づきや感想を共有しあう参加型プログラムです。東京都美術館の中にあるアートスタディルーム(ASR)に集合しグループに分かれてまずはご挨拶。探検のための特製の「地図」を受け取ったら、展示室ではひとりでじっくりと探検するように一人で鑑賞しました。地図には「仲良くなりたい作品や作家を発見してくる」と探検のテーマが書かれています。それぞれが地図とテーマをもって鑑賞したあと、再び集合してとびラーと一緒に展示室で発見したことについての感想を共有しました。
「TURNフェス6」の「TURN」(※2)とは、障害の有無、世代、性、国籍、住環境などの背景や習慣の違いを超えた多様な人々の出会いによる相互作用を、表現として生み出すアートプロジェクトの総称です。2015年、東京2020オリンピック・パラリンピックの文化プログラムを先導する東京都のリーディングプロジェクトの一つとして始動した後、2017年度より、東京2020公認文化オリンピアードとして実施しています。「TURNフェス」は「TURN交流プログラム」や「TURN LAND」を実施する多様なアーティストや交流先との活動が一堂に集まるフェスティバルです。作品展示やワークショップ、オリジナルプログラムなど様々なコンテンツを通じて体感できる場です。今年で6回目の開催となりました。
◆3日間の様子はこちら◆
▲親子で仲良く鑑賞。
◆1日目【8月17日<火曜日>15:00〜16:30】初日は参加者11名をとびラー8名で迎えました。高校生1名・中学生2名・小学生2名と子供たちが多く参加しました。
◆2日目【8月18日<水曜日>14:00〜15:30】参加者8名をとびラー6名で迎えました。参加者は大人7名に幼稚園児1名でした。
◆3日目【8月19日<木曜日>14:00〜15:30】最終日は、全員大人の参加者11名をとびラー8名で迎えました。
▲今から向かう展示の概要を聞いています
▲小さなグループ毎に簡単な自己紹介をしています
▲手旗信号を体験中!「ソーシャルディスタンスを確保しながらコミニュケーションをとる方法として、会場には手旗信号が用意された。PARC (パーク)(特定非営利活動法人アート・コミュニケーション推進機構)企画」
参加者のみなさんは、これまでにとびらプロジェクトの他のプログラムに参加したことがある方や東京藝術大学の履修証明プログラムDiversity on the Arts Project (通称:DOOR)の受講生、初めての参加の方々、親子での参加など様々で、中にはすでに一度会場を回ってから参加した方もいました。みなさんの集合した時のわくわくした表情が印象的でした。
▲興味のある作品のところで立ち止まり真剣に見入ってます。
展示室ではみなさん自由に移動しながら一つ一つの作品をじっくりと鑑賞していきます。作家さんとの会話を楽しむ方、じっくりゆっくりと会場を周り心に残る言葉を拾っている方など、それぞれに楽しんでいた様子です。90分のプログラムの中で展示室での鑑賞時間は50分ほどでしたが、どの方もしっかりと向き合って鑑賞していたので、みる時間がとても足りないという声が上がるほどでした。また、初めての方でもリラックスして参加者同士で和気あいあいと展示室を巡る姿も多く見られました。
▲展示室へ探検に入ります。「気まぐれ八百屋だんだんと野口竜平|だんだんひらき、だんだんつつみ」の展示エリアにて。
▲作品に触れて感じてみる。「TURNラボ」の展示エリアにて。
(左上)音声を聴きながら作品を空想してみる。「TURNラボ」の展示エリアにて。
(右上)体験型の展示、いろいろやってみる。一体なんだろう?「TURNラボ」の展示エリアにて。
(左下)キャプションから作家のメッセージを感じ取っているのでしょうか。
(右下)作家さんに説明を聞いたり。「TURNラボの展示エリアにてアーティストの富塚絵美さんと」
▲糸電話も体験してみます。聴こえるかな?「近くで話さなくてもコミニュケーションをとる方法として、会場には糸電話が用意された。 PARC (パーク)(特定非営利活動法人アート・コミュニケーション推進機構)企画」
(左)展示作品をじっくりと鑑賞「丸山素直|エベレスト・インターナショナル・スクール・ジャパンとの旅」
(右)TURNで発せられた言葉の数々が書かれた「TURN NOTE」。文章だけど音符?音が流れてくる不思議な展示。「井川丹|TURN NOTE」
▲世界中の人々が撮った月の写真。作家の渡辺さんに作品のお話を伺っています。「アイムヒア プロジェクト|渡辺 篤「同じ月を見た日」」
アートスタディルームに戻ってからの感想共有では活発な意見が交わされたり、いろんな気づきについて話したりとどの日も話が尽きない様子でした。展示をみて感じた思いを一生懸命言葉にしたりその言葉に他の参加者が耳を傾けたりしているシーンが各グループで繰り広げられ、充実した時間を共有している様子がとても楽しそうでした。
あるグループから出てきた「コミュニケーションのお風呂みたい」という言葉がTURNをとてもよく言い表せているようで、しっかりと鑑賞してきたことが言葉に現れていると思いました。また、他の方の話を聞いて自分が気付かなかった視点に気付き、もう一度見たいと、プログラム後に展示室へ戻る方もいて嬉しく思いました。
最終日、前日参加した親子がこの日も展示室を巡っているのを発見し、それもまた嬉しい気持ちになりました。
<参加者のみなさんからの感想をピックアップしてご紹介します。>
3日間のプログラムを実施できたことは、私たちにとって本当に良い経験となりました。今回のプログラムの内容について検討していく中で難しかったのはコロナ禍でコミュニケーションをとりながら鑑賞を深めるプログラムを実施する点でした。過去のプログラムのように、展示室で参加者ととびラーがゆっくりと作品を見ておしゃべりをしながら巡るわけにはいかず、展示室では一人で鑑賞をしてもらうこととなりました。この一人での体験をどうすれば深く感じる鑑賞体験にしてもらえるだろうかと思案しました。TURNフェスはキャプションでは伝わりきれないアーティストたちの想いもあることが多く、そのことを一人で巡ってもキャッチできるような仕掛けはないかと考えました。「一人で展示室をめぐる、、、楽しく巡ってほしいよね、、、TURNフェスって何が起こるかわからないジャングルって感じもあるね。」考えあぐねた末に「探検!」というワードが閃きました。というわけで、「探検」というワード、そして今回のTURN2021のテーマ「出会いが広がる」をかけ合わせ、ジャングルのような展示室を探検しながら、出会いが広がるといいなという思いで、プログラム名を「出会いが広がる探検TURN!」としました。
TURNフェスでは多様なアーティストとその交流先との活動が表現されています。探検する心で展示室を巡ると新たな出来事や人との出会いが広がるだけでなく、自分自身の気持ちと新たな出会いがあるかもしれません。そんな体験の場になるといいなぁと願いました。探検のためにはその目標となるテーマが必要です。そのテーマは鑑賞体験の場をより充実してもらうための大事な仕掛けとなっていて、テーマを共有する地図があるといいね。というアイデアから地図を用意したり、とびラーさん達はどんな風に参加者の探検を支えると良いかなど相談を重ねてプログラムを作っていきました。
「探検TURN!」の実施までにとびラーのみなさんとの準備会を2度開催しました。最初の準備会は8月9日の月曜日に行いました。開扉(カイピ)とびラー(※3)である私たちにとっては久しぶりのアートスタディルームでの活動ですし、現役とびラーの方々に初めて会うことに期待でドキドキしていました。とびラーさん達とプログラムの目的・内容・役割を共有するためには、本番同様のリハーサルを行った方がより理解が深まると考え、その日開催していた別の展覧会でトライアルも実施しました。その後、プログラムをより良い形で開催できるようにブラッシュアップを重ね、8月17日開催当日の朝にも準備会を行いました。みんなで会場をゆっくり周り、展示内容を理解したり会場の雰囲気を把握し動線を考えたり、参加者とどんなふうに巡ろうかとイメージを膨らませつつ、グループに分かれてお互いに意見を出し合いながら実施に向けた「作戦会議」を行いました。こうした準備会に加えて、「とびらプロジェクト」オリジナルのコミュニケーションツールである「掲示板」も利用して、当日までみなさんで話し合いが続きました。
たくさんのみなさんと協力しあって開催できたこのプログラム、参加者のみなさんが満足そうな笑顔で帰っていく姿にもホッとしましたが、それ以上にこのプログラムに関わって良かったと言ってくれたとびラーのみなさんの笑顔も忘れられない思い出となり、開扉とびラーの私たちにとっても忘れられない”出会いの広がった”夏になりました。
※1 一般社団法人アプリシエイトアプローチ(アププ)は3年間の任期を終えた(開扉カイピ)とびラーが中心となり、2018年に立ち上げられたアートコミュニケータによる活動団体。
※2『TURN』についての詳細は下記のウェブサイトをご覧ください。
※3 開扉とびラー=3年間のとびらプロジェクトを任期満了したとびラー。とびラーが3年の任期を終えることを、「新しい扉を開く」意味を込めて、「開扉(カイピ)」と呼んでいます。
執筆:上田紗智子・大川よしえ(アートコミュニケータ「元とびラー」)
2021.08.15
第3回鑑賞実践講座|「ファシリテーション基礎(2)」
日時|
A日程 8月2日(月)9:30〜16:30
B日程 8月15日(日)9:30〜16:30
会場|オンライン
講師|三ツ木紀英(NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)
内容|
・映像を使ったファシリテーション分析
・Visual Thinking Strategies ファシリテーション実践
―――――――――――――――――――――
第3回は、前回に引き続き、NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)の三ツ木紀英さんから、Visual Thinking Strategies(ビジュアルシンキングストラテジーズ:複数の人で対話をしながら作品を鑑賞する手法。通称:VTS)におけるファシリテーションの基礎を学ぶ2回目です。
今回も、たくさんのとびラーが参加するため、A/B 2つの日程に分けてオンラインで行いました。
展示室で、実際にVTSの手法を用いて子どもたちが作品を鑑賞する映像を視聴し、その中でファシリテータがどのような振る舞いをしているかについてより詳細に分析していきました。
前回とびラーのみなさんが自ら発見したキーワードに、今回新たに発見したVTSファシリテーションのポイントが追加され、ファシリテータの振る舞いの全容が見えてきました。
後半は、発見したファシリテーションのポイントをもとに、実際にVTSのファシリテーション実践を行いました。
2日間に渡って集中的にVTSファシリテーションの基礎を学ぶ「VTS合宿」でした。
とびラーのみなさん、お疲れ様でした!
(とびらプロジェクト コーディネータ 越川さくら)
2021.08.14
第2回鑑賞実践講座|「ファシリテーション基礎(1)」
日時|
A日程:7月26日(月)9:30〜16:30
B日程:8月14日(土)9:30〜16:30
会場|オンライン
講師|三ツ木紀英(NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA))
内容|
・鑑賞体験
・ファシリテーションのポイント観察
・Visual Thinking Strategies ファシリテーション実践
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第2回からは、NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)の三ツ木紀英さんを講師に迎え、Visual Thinking Strategies(ビジュアルシンキングストラテジーズ:複数の人で対話をしながら作品を鑑賞する手法)におけるファシリテーションを学びながら、作品をよりよく観察することや、アートを介したコミュニケーションの場づくりについて考えていきます。
第2回と第3回は、とびラーのみなさんから、通称「VTS*合宿」と呼ばれるほど濃密なファシリテーションの基礎を学ぶ2日間です。多くのとびラーが参加するため、A/B 2つの日程に分けてオンラインで行いました。
*VTS=Visual Thinking Strategiesの略称
講義は、レクチャーと実践を交互に行いながら進められました。
とびラーは、ファシリテータと一緒に作品を鑑賞しながら、「ファシリテータが場づくりのために何をしていたか」についてその場で気づいたことをキーワードにまとめました。
そのキーワードを元に、講師の三ツ木さんがリアルタイムでレクチャーを組み立てていくライブ感あふれる講義となりました。
後半では、前半で発見したファシリテーションのポイントをもとに、何人かのとびラーのファシリテーションでVTSの実践を行いました。
1日を通した長時間の講座でしたが、途中でリフレッシュするために休憩や体操をはさみながらとびラーの皆さんも笑顔で参加していました。
(とびらプロジェクト コーディネータ 越川さくら)
2021.08.11
【開催報告】『おいでよ・ぷらっと・びじゅつかん』
2021年コロナ禍の夏休み、8月11日にとびラーによるプログラム「おいでよ・ぷらっと・びじゅつかん」を開催しました。
お盆休みの昼下がり、東京都美術館アートスタディルームでとびラー10名が、学校がしんどいと感じているこどもとその保護者をお待ちしていました。
◼️どんなプログラム?
「おいでよ・ぷらっと・びじゅつかん」は、小学3年生から中学生までの年齢の、学校に行ってる子も、行きにくいと感じている子も、たまに行ったりしてる子も、行っていない子も、みんなが対象です。
「社会」の中には、学校だけじゃなくて、いろんな場所があるよ、「自分の居場所」のひとつに「美術館」があるよ、ということを伝えたいと考えました。とびラーとの活動を通して、美術館という場所を知ったり、心地のいい過ごし方に出会ったりすることで、こどもたちが好きな時に”ぷらっと”美術館へ来られるような回路を作りたい、そんな想いを同じにするメンバーでプログラムをつくりました。。
こどもととびラーがペアになって、美術館をおさんぽするように巡りながら、こども自身の関心に沿って美術館での過ごし方をみつけていく、オーダーメイドのプログラムです。
とびラーは、美術館への好奇心を育むアートカードなどのツールを用いながら、こどもの関心に耳を傾けて活動に寄り添います。
◼️ようこそ!とびラーとの出会い
一組、また一組と、それぞれのペースで、こどもと保護者の方がアートスタディルームにきてくれました。受付時間を13:30〜14:30と1時間とることで、それぞれのペースで無理なく来てもらえるように設定しています。
わたしたちとびラーは美術館まで足を運んでくれたことを、「ようこそ」とむかえました。消毒と受付を済ませた後に、本日一緒に活動をするとびラーと出会います。
当日を安心して迎えられるよう、こどもが好きなこと、苦手なことなど知っておいてほしいことを申し込みの時にお聞きしていました。そして、開催日の10日前には事前のお知らせとメッセージ付きのとびラーの写真を送っていました。
◼️お互いを知り心をほぐす時間
おさんぽにでかけるまえに、アートスタディルームで、お互いの心をほぐす時間をとりました。
本日の「お気に入りボード」に気に入ったアートカードなどをのせていきます。どのへんが気に入った?とお話をすることで、こどもの関心に耳を傾けながら、美術館さんぽへのワクワク感を高めていきました。
この日は、東京都美術館で開催中の「イサム・ノグチ 発見の道」展もおさんぽの行き先のひとつです。
心をほぐす時間の中に、石を介してお話をする、という活動も取り入れました。
色や形、手触りなどひとつとして同じもののない、複数の石の中から、自分の好みのものを選び、その石を紹介し合うことで、お互いのことを知り合いながら、「イサム・ノグチ展」での石や金属などの抽象彫刻と出会うための準備をします。
初めは緊張していたこどもも、お互いの好みを知り合ううちに、少しずつ心がほぐれてきたら、アートスタディルームを出発して、いよいよ美術館の中に出かけていきます。
◼️おさんぽ探検に出発!
これからの時間は美術館の中で「お気に入り」をみつけます。作品でも場所でもOKです。みつけたらiPadで撮影をします。
とびラーと相談をしながら行き先を決めていきます。
さあ、こどもと伴走とびラーのふたりで美術館をおさんぽ探検です!
東京都美術館内をおさんぽしていますね。このペアももう一組のペアも「イサム・ノグチ展」にも足を伸ばしました。
◼️来てくれたことに感謝
一方アートスタディルームでは、また一組、そしてもう一組とおむかえしていました。
中には、人混みや初対面の人が苦手というお子さんもいらして、おさんぽには行かないというケースもありました。
わたしたちのプログラムに興味をもって申し込んでいただけたこと、勇気を出してここまで来てくれたこと、少しの時間でも一緒にお話しできたことが、わたしたちとびラーにとっても、とても貴重な時間となりました。
用意しておいた「おいでよ・ぷらっと・びじゅつかん」特製パスポートと今回は「ミュージアム・スタート・あいうえの」の「ミュージアム・スタート・パック(こどもたちが上野公園にある9つのミュージアムを楽しく活用するために開発されたスターター・キットです。)」をその使い方の紹介とともにお渡ししました。特製パスポートは本物のパスポートそっくりで、裏表紙のねこの消しゴムスタンプや東京都美術館の記念スタンプをこどもに押してもらい「楽しかったな、また美術館に来たいな。」と思ってもらえるように願いをこめて作成したものです。
これからも、美術館や上野公園に遊びに来てほしいな、という私たちの想いを伝えました。この日は、おさんぽには出かけませんでしたが、美術館の正面入り口の側にある「記念スタンプ」を押してくれました。
初めての場所で、初めて出会うとびラーにドキドキしながらも、美術館へきてくれて本当にありがとうございました。
◼️保護者もおさんぽ
さて、こどもたちがでかけていた間、保護者はどうしていたかといいますと、保護者担当のとびラーが、美術館の過ごし方のひとつのお楽しみとして、館内のおさんぽにおさそいしました。わたしたちとびラーは、美術館の中にある、魅力的な場所や空間、過ごし方、楽しみ方をしっています。
こどもととびラー、保護者ととびラー、それぞれが同じ時間に東京都美術館をおさんぽします。このプログラムで大事にしたことのひとつとして、こどもはこども、大人は大人、それぞれの時間を過ごしてもらいたい、ということがありました。
こどもだけではなく、保護者も美術館での過ごし方や楽しみ方と出会い、お互いに今日の出来事を報告しあうことで美術館がより身近に感じられるようになったり、「また行こう」と思ったりするきっかけになって欲しいと考えていました。
とびラーは1年目の基礎講座で人の話を「きく」ことをできるよう学んでいます。
とびラーと一緒に過ごすことで、お話しながら、保護者も美術館の「お気に入り」がみつかるとうれしいです。
◼️おかえりなさいからのお楽しみ
おさんぽからアートスタディルームに戻ったら、まずは一息ついて、歩いてきた感想をお話しました。
おさんぽで見つけた「お気に入り」の写真をiPadで確認します。撮ってきた写真の中で1番のお気に入りをチェキプリンタ(iPadから出力できるインスタントプリンター)で印刷しました。
かわいい手のひらサイズの写真です。
出力を待つ間、今日の記念として、特製パスポートに「日付スタンプ」ととびラーお手製「おいでよスタンプ」も押しました。
とびラーも、先に用意していた自分の「お気に入り」写真を「お気に入りボード」にのせて、お互いの「お気に入り」についてお話しました。はじめのワークの石についてもふりかえってお話していました。
「どんな場所が気に入った?」 写真で今日のおさんぽをふりかえって話しているときに、別行動だった保護者には席に戻って、お子さんがどんな時間を過ごしたか感じていただきました。
さいごに、これからも上野公園のミュージアムを楽しんで欲しいという想いを込めて、あいうえのの「 ミュージアム・スタート・パック」をお渡ししました。ミュージアムへ行ったら、冒険ノートに気になるものを書いたり、貼ったりすることができます。これからも自分だけの「お気に入り」を探してほしいと思っています。
今日は、とびらプロジェクトのとびラーによる「おいでよ・ぷらっと・びじゅつかん」にお越しいただき、本当にありがとうございました。
わたしたち「おいでよ・ぷらっと・びじゅつかん」のメンバーは、学校がしんどい、自分がそうだった体験やお子さんに付き添ってきた体験談、はたまた先生や社会の中の大人として見守ってきた経験など、それぞれの立場からのお話をきき合い、とびラーとして美術館でどんな時間を過ごすのが好きなのか、思い出話も含め共有しました。その共有した時間が、このプログラムの軸となりました。美術館の楽しみ方を知っている親でも先生でもない大人であるとびラーが社会の中でこどもたちに関われる形を考えました。
とびラボとして「この指とまれ」したことは、あいうえのなどでこどもと一緒に活動したワークショップでの経験が大きく影響しています。また、いろいろなとびラボを通して共通体験してきたとびラー同士の信頼にも背中を押してもらいました。今までのとびラーがつくりあげてきたことがつながって、このとびラボに集ったメンバーだからこそのプログラムができました。
今回の実施にあたって、とびらプロジェクトやとびラーから広報したことにより、さまざまな方面から激励や共感の声をたくさんいただきました。次につなげていきたいです。
門田温子とびラー9期
プログラム開催中の写真/黒岩由華とびラー9期
2021.08.01
プログラムの様子はこちら→
(「Museum Start あいうえの」ブログに移動します。)
2021.07.31
皆さんにとって、美術館って必要ですか?
そんな問いかけから、とびラボ『ともにつくる鑑賞の価値』は、はじまりました。新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちと美術館を取り巻く日常を、一変させてしまいましたね。いくつもの展覧会が中止・延期になり、開催できても事前予約制に……このコロナ禍で、様々な変化がありました。
以前のように「誰かを誘って、美術館にいく。鑑賞後に、お茶を飲みながら語り合う。」といった過ごし方も、なかなか思うようにできず、もどかしいことでしょう。
そんないまこそ、“アート・コミュニケータ”ができることが、何かあるはずだ……!
このように考えた私たちとびラーは、改めて原点に立ち帰り『美術館における、鑑賞の価値』について、みんなで考えることにしました。
『美術館における、鑑賞の価値』とは、どこから生まれるのか、“作家”や“学芸員”だけが作るものなのだろうかーーメンバー同士で対話を重ね、たどり着いたひとつの答えは、このようなものでした。
『美術館における、鑑賞の価値』は、
鑑賞者(来館者)がいて、はじめて実体化するものだ。
そして、それは「対話」によって、より豊かなものになるだろう。
一方、美術館には“本物の作品”があります。“本物の作品”との出会いは、そこでしか体感できない“生の感動”を生んでいきます。この普遍的な事実は、どんなに日常が変わっても、変わることはないでしょう。
そこで私たちは、「コロナ禍の東京都美術館で、来館した方々とともに、より豊かな“生の感動”を味わえる機会を作れないだろうか」と考えます。そうして生まれたのが、【鑑賞者が、鑑賞後に、作家・作品について語り合える場】です。
ー 一人ひとりが得た“生の感動”を、誰かと分かち合える
ー その“生の感動”を、誰かと語り合うことで、何倍にも味わえる
そんな場を作りたい!と思いをこめて、7月末に1日限りのワークショップを行いました。
ワークショップの名前は、
語りませんか、あなたがみつけた「イサム・ノグチ 発見の道」。
特別展「イサム・ノグチ 発見の道」を訪れた来館者と、気兼ねなく『あなたがみつけた「イサム・ノグチ 発見の道」について語り合うというものです。展覧会を鑑賞してきた参加者12名と、とびラー10名がグループに分かれ、展覧会を見て気づいたことや、作品・空間から感じたことについて語り合いました。
今回のワークショップ会場は、展示室ではなく、館内施設の「アートスタディルーム」。1つのテーブルに、参加者2名+とびラー2名が集まってお話をします。まずは自由にゆったりと、「自分のお気に入り」の作品を紹介しあいました。
ー なぜ、その作品が「好き」なの?
ー どんなところが、魅力的だと感じているの?
一人ひとりが「自分のお気に入り」の魅力を共有し、深堀りしていく……
すると、それまで自分自身の頭に留めていなかった作品に対しても、どんどん関心が深まっていきました。
「美術館でのワークショップなのに、展示室の外での活動なの?」
このような疑問を抱く方もいるかもしれません。本来であれば、実際に展示会場を巡りながら、グループで作品について語り合いたかったのですが……感染症防止対策のため、展示会場内での、複数人で語り合うコミュニケーションは避けることにしました。
しかし私たちは、「展示室に行かなくても、ともに鑑賞を味わうことはできるのでは?」と考え、【語りあいの場を作る】という方法を取りました。語りあうことで、お互いの鑑賞を追体験できれば、自分の体験以上の感動を味わえるのではないか?と考えたのです。
参加者は、ワークショップを通して、【自分の記憶の像を、頭の中で再構築し、わかりやすい言葉で伝える】という体験を重ねます。どうすれば、相手に「好き」が伝わるかを考えながら、もう一度作品と出会い直していきました。
「好き」を交換しあう時間は、とても豊かなものです。気がつけば、テーブルには笑顔がいっぱいになりました!「好き」と「好き」が重なり合うことで、みんなの心に「イサム・ノグチ」の作品の魅力が、じんわりと広がっていきました。
館内マップに、自分のお気に入りの作品のところにシーグラスを置いて、マッピング。一人ひとりの「好き」が重なり合っていき、鮮やかに色づいていく。
はじめまして同士でも、「好き」を語り合うだけで、自然と人は笑顔になる。
「好き」を語り合っていくなかで、段々と参加者の関心は「イサム・ノグチ」という作家自身に移っていきます。
ー イケメンだし、モテそうだよね。(作品からも)愛を感じる。
ー 奥さんを描いた作品は、他の作品に比べて具体的な作品だった。
ー 「イサム・ノグチ」が、オリンピックに携わったとしたら、どんなシンボルにしただろう。
「イサム・ノグチ」とはどのような人物で、その人柄は作品にどのように反映されているのか……対話を重ねていきます。すると、徐々に、「作品」だけでなく、「作家自身」に歩み寄っていくことができました。
作家」に歩み寄ることは、またさらに「作品」との距離も近づけていく。
なかには、中学生の参加者も!初めて訪れる東京都美術館を、展示と対話でたっぷり堪能。
また、あるテーブルでは、展示室ごとの世界観の違いに注目し、展覧会そのものを作品として味わっていました。
ー この展覧会は、全体を巡ることで、時の移ろいを感じる。
ー 展示室ごとに、周囲からの影響を受けているもの、より商業的なもの、「素材」そのものと向き合っているものがあるなと感じた。
ー 最後の展示室って、集大成的な場面なんじゃないかな。「作家」として成長し、より“素材”そのものの魅力に向き合っている感じがする。
それぞれの展示室で感じたことを語り合い、そこから「作家」と「作品」、「素材」との関係性がどう変化したのかを想像しました。
そこで語られた言葉は、情報としての「知識」ではありません……
体験から得た“生の感動”が紡ぐ、私たちの中の「イサム・ノグチ」の物語です。
しかし、その豊かな対話によって、時の流れを旅するように、改めて展覧会そのものを味わうことができました。
写真や図録を見返しながら、それぞれの展示室で何を感じたのかを語り合う。
他の参加者の「発見」も取り込みながら、頭の中で展覧会での物語が再構築されていく。
誰かの「発見」が、私の「発見」になり、新たな感動が豊かに広がっていく。
最後に、今日の体験を経て心に残った自分にとっての「発見」を、大小様々なサイズの、丸いカードに書き記しました。一人一人が頭の中で再構築したもの、誰かにシェアしてもらったもの、みんなの経験が混ざり合って生まれたもの……様々な形をした「発見」をアウトプットとして形に残します。
あれ?この形、この色合い、どこかで見たことがあるような……
書き上がったカードは、闇色に広がった布の上へ……
すると、あら不思議!まるで、展覧会冒頭に展示されていた「あかり」のように、発見という名の“あかり”が灯りました。参加者からも、「わぁっ!」という歓声が上がります。
誰かの“あかり”が、また別の誰かの“あかり”を照らすように……
他の参加者の言葉を追うことで、鑑賞を追体験し、新たな交流を生み出していく。
“生の感動”を、分かち合い、語り合うことで、もっと豊かに、何倍もの感動を味わえる!
ワークショップを通して、私たちは改めて『美術館における、鑑賞の価値』を実感します。それはつまり、【美術館は「作品を見る」だけでなく、「誰かとつながり、語り合う」という場所としての価値を持っている】ということーー
ちなみに、今回の参加者からは、体験後このような声がありました。
ー 他の人と意見を共有し、共感したり、違った意見を持てたので楽しかった。
ー 他者の意見を聞いて、発見がありました。
ー よくわからないって思った作品の素敵ポイントが見えたり、共感する時間が持てた。
皆さんも、作品や空間を通して、“生の感動”を味わってみませんか。
家族、友人、恋人……どなたとでも構いません。一緒に美術館に行った誰かと、いつもよりもじっくりと、気づいたことや、感じたことを、素直に語り合ってみてください。
そうすることで鑑賞はさらに深まるはず……きっと、皆さんの心の中に“あかり”が灯ることでしょう。
そんな風に豊かに広がっていく『鑑賞の価値』を、皆さんにも実際に実感してもらえたら嬉しいです。
執筆:大石麗奈 撮影:黒岩由華
外国の美術館の「何かするために訪れる」のではなく、「何となく立ち寄りたくなる」雰囲気が好きな、9期とびラーです。やわらかい未来を目指して、地域や人をあたたかく繋げられる存在になれたらいいな、と思っています。
2021.07.12
第1回鑑賞実践講座|「Thinking Through Art 作品と考える-わかるとは何か」
日時|7月12日(日)13:30〜16:30
会場|オンライン
講師|稲庭彩和子(東京都美術館アート・コミュニケーション係長・とびらプロジェクトマネジャー)
―――――――――――――――――――――
初回講座では、とびらプロジェクトマネジャーの稲庭彩和子さんから、今年度鑑賞講座を選択したとびラーのみなさんに向けてレクチャーを行いました。
「Thinking Through Art 作品と考える – わかるとは何か」と題し、参考文献や映像をもとに意見を交わしたり、ともに作品を鑑賞しながら、オンラインで双方向的に講義が進められました。
参考文献として、佐伯 胖 著『「わかり方」の探究 思索と行動の原点』から第1章の「わかるということ」のテキストを全員で読み、人の「理解」が生まれる時に、その人が文化に「参加」していくいうイメージを共有しました。
また、これまでに稲庭さんが企画・実施した鑑賞プログラムの映像では、プログラムに参加した子どもたちが作品を主体的に鑑賞することを通して、文化的な営みに参加していくプロセスを実際に見ることができました。
本日のレクチャーを通して、「作品を鑑賞する」とはどういうことか、「文化への参加」はどのように起こるか、それが起こる「美術館」とはどんな場所か、今後とびラーのみなさんが参加者とともに作っていく美術館体験の最初のイメージが共有されました。
(とびらプロジェクト コーディネータ 越川さくら)
2021.07.12
第1回鑑賞実践講座|「Thinking Through Art 作品と考える-わかるとは何か」
日時|7月12日(日)13:30〜16:30
会場|オンライン
講師|稲庭彩和子(東京都美術館学芸員・とびらプロジェクトマネジャー)
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初回講座では、とびらプロジェクトマネジャーの稲庭彩和子さんから、今年度鑑賞講座を選択したとびラーのみなさんに向けてレクチャーを行いました。
「Thinking Through Art 作品と考える – わかるとは何か」と題し、参考文献や映像をもとに意見を交わしたり、ともに作品を鑑賞しながら、オンラインで双方向的に講義が進められました。
参考文献として、佐伯 胖 著『「わかり方」の探究 思索と行動の原点』(2004年、小学館刊)から第1章の「わかるということ」のテキストを全員で読み、人の「理解」が生まれる時に、その人が文化に「参加」していくいうイメージを共有しました。
また、これまでに稲庭さんが企画・実施した鑑賞プログラムの映像では、プログラムに参加した子どもたちが作品を主体的に鑑賞することを通して、文化的な営みに参加していくプロセスを実際に見ることができました。
本日のレクチャーを通して、「作品を鑑賞する」とはどういうことか、「文化への参加」はどのように起こるか、それが起こる「美術館」とはどんな場所か、今後とびラーのみなさんが参加者とともに作っていく美術館体験の最初のイメージが共有されました。
(とびらプロジェクト コーディネータ 越川さくら)
2021.07.03
第1回建築実践講座|「都美の歴史と建築」
日時|2021年7月3日(土) 9:30~12:30
会場|東京藝術大学 中央棟 第三講義室
講師|河野佑美(東京都美術館学芸員 アート・コミュニケーション係)
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全8回の講座の初回となる今回は、
初めに、建築実践講座の年間目標を確認します。
東京都美術館の建築の歴史や背景を理解し、
自分の感覚を手掛かりに建築を味わう力を身につけ、
美術館というパブリックな建築を介して人々をつなぐ場をデザインする。
今年度は、約50名のとびラーが講座の中で共に ”建築” を学び合います。講座目標の中で、気になったキーワードに関して2〜3人のグループで共有し合い、互いの関心を知り合います。
とびラーになるまで建築には全く興味がなかったという方から、建築を専門とする方まで、とびラーのみなさんの”建築”との関わり方はさまざまです。講座の中では、とびラー同士での対話と共有を挟み、お互いを知ることで、ひとりではできない学びや発見が生まれることを期待しています。
続いて、河野佑美さんのレクチャー「都美の歴史と建築」では、東京都美術館の歴史や成り立ちを学びます。
現在の東京都美術館の姿を設計した建築家・前川國男の生い立ちや、建築に込められた想いやがこだわりが、当時の写真と、実際の素材サンプルなどと共に共有されました。
普段の活動で、何気なく過ごしている場所・使っているものに込められた、建築家のこだわりや大切にされてきた時間を知ることで、都美の新しい魅力が見えてきます。
エントランスの天井の着色に実際に使用された「インド砂岩」のサンプル。色へのこだわりも都美建築の見所のひとつ。
レクチャーの後半は、「100年後にも遺したい!伝えよう、ここが見どころ!」をテーマに、都美を観察するワークを行いました。
実際に都美へ出掛けて行き、レクチャーの中で出てきた話題を切り口に、素材やデザイン、色などに注目をして、都美建築の中で印象に残った点を探し、じっくりと観察します。
最後は、発見したことをノートにまとめ、「とびラー専用掲示板」でお互いに見せ合いました。
自分の発見を自分だけのものにせず、言葉にして発信すること、その “誰か” の発見から新たな気づきを得たり、思いがけない出会いにつながることがあります。発見の輪が広がり共感を呼び、都美の建築を介したコミュニケーションが生まれ、建築の新しい価値となるのではないでしょうか。
建築に込められた意思を理解して、言葉にする。愛着を感じ、大切に使い続ける。私たちの活動そのものが都美建築を100年先の未来に遺すことと地続きなのだ、と気がつく機会となったのではないでしょうか。
東京都美術館の歴史や背景を知り、自分自身の感覚を頼りに発見と発信をする、都美 ”建築”の魅力に触れた1日となりました。
今日の講座での学びを軸に、それぞれの視点での都美建築の見どころや楽しみ方を追求し、「とびラーによる建築ツアー」や「とびラボ」などでの、来館者との建築を介したコミュニケーションの実践へとつなげて欲しいと思っています。
(とびらプロジェクト コーディネータ 山﨑日希)
2021.04.10
日時 | 2021年4月10日(土)10:00~15:00
場所 | 東京都美術館 講堂
4月10日(土)、とびらプロジェクトの新年度が始まりました。今日から活動をスタートさせる10期とびラーは51名です。
全6回で構成されている基礎講座の第1回目は、午前中に10期のとびラーへこれから必要な基本情報を共有する時間と、午後からはとびラーが全員集合してオリエンテーションを行います。東京都美術館の講堂に一堂に会し顔を合わせました。
とびラーとして活動していくにあたって大切な「とびらプロジェクトの約束」をみなさんと確認して、活動の舞台となる東京都美術館を知るツアーを行いました。8期、9期のとびラーのみなさんも案内役に入りツアーが行われました。これからの活動の舞台となる美術館を知るところから始まります。
午後は、8期・9期・10期勢ぞろいし、とびらプロジェクトを運営する東京藝術大学チーム、東京都美術館チームのスタッフも自己紹介を行いました。
続いて、昨年1年間をふりかえりながら、今年の流れを共有しました。10期とびラーの皆さんは、4月から6月にかけて基礎講座に参加します。基礎講座終了後は3つの実践講座から1つ以上を選択し、関心のある分野について学びを深めていきます。「学びの場」と並行して、障害のある方のための特別鑑賞会、「Museum Startあいうえの」のスペシャル・マンデー・コース、建築ツアーなどの「実践の場」が開かれており、とびラーは日々学びと実践の繰り返しに取り組みます。
その後、8期・9期・10期混合のグループで「上野公園の散策」です。テーマは「春を探せ!」。10期のみなさんもあいうえのミュージアム・スタート・パックを持って、快晴の上野公園へと出かけました。
こうして総勢名のメンバーで10年目のとびらプロジェクトがスタートしました。
(東京藝術大学美術学部特任助教 小牟田 悠介)