2016.01.30
1月30日(土)、卒展が行われている東京藝術大学のキャンパス内でとびらプロジェクト初となる藝大をめぐるツアーを開催しました。
◆受付
当日は、降雪によるキャンセルも覚悟したあいにくの空模様。10 時過ぎに何とか雨が止みましたが、 寒空の中、事前に予約を澄ませたお客様達は本当に来てくれるのか・・・と不安の中で受付を開始。 当日のキャンセルも有りましたが、午前の部、午後の部で計 26 名のお客様にご参加頂きました。
メンバーのオリジナル製作によるカードを持ってお出迎え〜受付。出発までの間は大切なアイスブ レイクタイム。参加者には「藝大ガイドツアー」シールを貼ってもらいました。
◆ツアースタート
小さなお子さんから大人までの幅広いお客様が集まった今回のツアー。和やかな雰囲気の中で、ま ずはガイドの自己紹介からスタート。藝大の生い立ちについて、江戸時代には寛永寺の境内だった 頃からのランドスケープの変遷を交えて判りやすく説明し、参加者も興味津々の様子。
◆門・アカンサス
植生している実際のアカンサスの前で、大正 11 年に施工されたレンガ造りの門扉の柵にデザインさ れたアカンサス紋様の前で、アカンサスをモチーフとした藝大の徽章をファイルで見せながら、「芸 術」「技巧」を花言葉に持つアカンサスのお話し中のガイドたち。
◆陳列館
我らが東京都美術館の前身の東京府美術館と同じ岡田信一郎の設計ときたら、ガイドに熱も入りま す。スクラッチタイルに触れ、象徴的なギリシャ・ローマ風の天窓を外から室内から見上げます。 二重橋から移設された飾電燈のナゼ?を話すと、参加者からへぇ〜との声が。
◆正木記念館
ここだけで30分はガイドできるであろう、ネタの宝庫。何と陶器製の正木直彦座像、見上げると数々 の顔の鬼瓦、旧本館の正面玄関を移築した門、そして室内に入ると和室の展示空間。高村光雲作に よる透し彫りの欄間をお子さんに見せるお父さん。少しピンぼけしているけど、この写真好きです。
◆屋外彫刻・植生・大浦食堂
岡倉天心座像が鎮座する六角堂に移動する道中、木々・植物を見ながら、屋外彫刻を見ながら、参 加者との会話を楽しみました。大浦食堂のバタ丼を紹介すると、20年くらい前に食べたことある! 懐かしい〜という声も!?
◆岡倉天心/六角堂
平櫛田中作の岡倉天心像を見ながら、早熟の天才「岡倉天心」は勿論のこと、縁起の良い108歳の 長寿を全うした「平櫛田中」の逸話に耳を傾ける参加者たち。子ども達に「六角形」で思いつくも の何?と聞くと、蜂の巣、ダイヤモンドといっぱい答えてくれました。
◆絵画棟大石膏室
ツアーのハイライト!撮影不可で写真が無いのが残念ですが、参加者からは「こんな素敵な場所が あるんですね!」との声が。パチパチパチと拍手を頂き、ツアーお開きとなりました♪
執筆:小林雅人(アート・コミュニケータ「とびラー」)
2016.01.19
1月26日(火)から1月31日(日)まで、東京都美術館、東京藝術大学大学美術館および美術学部構内において第64回東京藝術大学卒業・修了作品展を開催いたします。
学生生活の集大成として毎年ご好評を頂いております卒業・修了作品展は、今回で64回目を迎えます。今年も前回に引き続き、美術学部全科が上野に一堂に会し、東京都美術館、大学美術館、陳列館や正木記念館、また、学内の各科の特徴のあるアトリエのスペースや屋外のロケーションなどを活用しながら、見応えのある展覧会を構成していきます。
展覧会を通して本学の恵まれた制作・研究環境を楽しみながら、本学卒業・修了生のこれまでの質の高い成果と、これからの更なる成長の兆しを感じ取っていただけることでしょう。どうぞ広くご高覧、ご高評いただき、本学卒業・修了生の成長に期待していただければ幸いです。
会期|2016年1月26日 (火)-1月31日(日) 会期中無休
9:30-17:30(入館は17:00まで)
* 最終日は9:30-12:30(入館は12:00まで)
会場|学部―東京都美術館
大学院―大学美術館・大学構内
観覧料|無料
主催|東京藝術大学
卒業・修了作品展では、「とびらプロジェクト」のイベントも多数開催。とびラーが藝大生の作品と、ご来場のみなさんを繋ぎます。
イベントの詳細は、とびらプロジェクトをよく知る3日間「とびフェス」のページをご覧ください。
詳細はコチラ
東京藝術大学 卒業・修了作品展の関連企画、「藝大生のスケッチブック」が東京都美術館のミュージアムショップとの連携により期間限定でオープンします。藝大生が作品を制作する過程で描いた「エスキース」や「ドローイング」などの小作品を、ショップのイベントスペース「黒板ギャラリー」で販売します。
また絵画やジュエリー、アートグッズなどの学生の作品も多数ご紹介、販売しております!
開催日程|2016年1月19日(火)~2月14日(日)
時間|9時30分〜17時30分(ミュージアムショップの営業時間に準ず)
会場|東京都美術館 ミュージアムショップ
2016.01.17
「外国語を話す方々にも、都美を楽しみ、親しんでいただきたい!」という思いを持った とびラーが 集まって議論を続けています。
「この辺で、生の声を聞いてみたいよね?」ということで、トライアル鑑賞会を実施するに至りました。 コミュニケーション方法は、“易しい日本語”で。 「英語圏の人は英語で応対できた方がベストだけど、私達とびラー側のハードルが上がっちゃう…」、 「英語だけでなく、中国語やフランス語も必要なのかも?」、
・・・、 という議論の末、今回はこの方法に行き着きました。先ずは対象者を日本在住の人に絞ってみようということでもあります。
鑑賞に選んだ舞台は、書の「感じる漢字―⻄川寧・⻘山杉雨・手島右卿を中心に」に決定。常設展を持たない都美において、数少ない所蔵品を味わえる展覧会です。 「漢字って結構海外で流行っているから、興味持ってもらえるのでは?」という意見の一方、 「日本人でも楽しみ方を知っている人は少ないので、鑑賞は難しいかも・・・。」と様々な期待と不安が 入り交じる中での実施でした。
準備には、鑑賞会の運営・スケジュール決めから、下見、担当学芸員さんへの相談、鑑賞作品の情報収集などなど。そして、参加していただくお客さんは、とびラーネットワークを活用してお友達に声をかけていただいて集めることに。
いよいよ当日。打ち合わせと会場設営を終えたところで、続々と会場のアートスタディールーム(以下 ASR と表記)に、とびラーの友達・会社の同僚・親戚の方々がいらっしゃいました。出身の国・地域も 様々で、アメリカ1名、タイ1名、台湾2名と日本人の旦那さん1名の計5名です。
お客さんをお迎え中(左)と、トライアル開始(右)@ASR
自己紹介でお互いの緊張をほぐしつつ、今回の鑑賞会の趣旨を伝えていきます。日本在住でアジア系の 人が多かったせいか、日頃から漢字に慣れ、習字のご経験もあったりと、書をご存知の方ばかりでしたの
で説明もすんなり理解して頂けたようです。
いざ展示会場のギャラリーBへ。下見のときとは違い、一般来場客の方々が予想外に多くて戶惑いながらの運営でしたが、肝心の鑑賞とそのリサーチをすることができました。
「感じる漢字―⻄川寧・⻘山杉雨・手島右卿を中心に」を鑑賞中@ギャラリーB
「うーん、この作品はどうしても文字として読んでしまうので鑑賞という考えに切り替えられないなぁ。」
という作品がある一方、
「グラフィックデザインをみるように楽しめるよ!人によっていろいろな見方ができるね。」
「余白が素晴らしい。面白い。」
「文字の配置をあえて崩しているのが面白い!趣味でやっているハンコ作製はきれいに見えるよう配置
を崩すことがあるけど、それに似ていますね。」
などなど。コミュニケーションには”易しい日本語”に加え、通訳とびラーを介した中国語となりました。 我々が期待していた以上に、書の楽しみ方を「感じ」ていただいたようです。もしかしたら日本人以上な のでは?と思うコメントも多くいただきました。
ASR に戻り、お習字ワークショップも合わせて実施しました。展覧会の体験を文字で表現してみよう
というものです。
お習字ワークショップの様子@ASR
さすがに最初の一筆を躊躇なさっていたものの、とびラーの書き始めを皮切りに、次々とかいていただ けました。気に入った字を書く人、作品に感化されて描く人。その人それぞれの思いを形にしていただき
ました。
最後にトライアルの感想と共に、外国語を話す方々の目線で「日頃上野について/都美について」など
について感じてらっしゃることを伺いました。
トライアル後の聞き込み調査中@ASR
◆感想として、
「(書には)絵に負けない作品があることを知りました。」 「一般的な書だけでなく、いろいろな作品があって楽しめた。(対話による)鑑賞方法も珍しく、話すの も聞くのも書くのも良かった!」
「異なる文化の方と感想を共有できるのは楽しかった。」 「鑑賞後にすぐに誰かに感想を話したくなるタイプなので、今回のように誰かと一緒に鑑賞しながら感想 を言い合えるのはいい体験だった。」
◆日本語でのコミュニケーションについて、 「アートなど文化的なことを(母国語でない)日本語で表現するのは難しい。」 「深く知りたいときは、やはり母国語の方が良いですね。」
◆都美へのアクセスについて、
「(都美を含めて)ミュージアムには何度か見に来ていますよ。」 「上野公園の展覧会表示が分かりにくいかな。旅行客は、まず上野に来てからどこに行くか考える人もい るので、HP もですけど案内表示も分かりやすくすると良いと思います。」 「ツアーをできる人を呼んで、ツアーを企画するのも良いかもしれませんね。」
などなど、私達には普段気が付かなかった大変有意義なコメントをいただけました!
最後に全員で Say cheese!
集合写真@ASR
トライアルにご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!学びあり、笑いありのとても充実した時間を過ごさせていただきました。
良かったこと、もっと考えなければならないことが、徐々にはっきりしてきたように思います。今回の トライアルでの経験を活かして、次の活動へつなげていこうと思います。ご期待ください。
終了後の振り返り@ASR
執筆:小高隼介(アート・コミュニケータ「とびラー」)
2015.12.18
ベビーカーツアー |
なりきりアーティスト@卒展 |
ヨリミチビジュツカン |
赤ちゃんとそのご家族に美術館をゆっくり楽しんでいただけるよう、とびラーがサポートします。 時間:11:00〜12:00 詳細ページへ |
参加者自身がアーティストになりきって作品を語るワークショップです。藝大生の作品を、あなたが作った作品!?だと思ってギャラリートークしてください。 時間:11:00~12:00 詳細ページへ |
「ボッティチェリ展」をみんなで鑑賞してカフェタイムでおしゃべりをする、金曜の夜の大人向け参加型プログラムです。 時間:11:00~12:00 詳細ページへ |
とびらボードGo! |
見楽会 |
卒展まわって缶バッジ |
芸大建築ツアー |
卒展さんぽ |
「ボッティチェリ展」の作品をじっくり観察して、とびらボードに絵をかいて自分だけのぬり絵を作ろう! 時間:11:00~12:00 詳細ページへ |
作品をじっと見つめ、自分の考えを話したり、隣の人の思いを聞いたりしながら作品と向き合う、とびラーが、思いのままに作品を見るお手伝いをします。 時間:①11:00~12:00 ②13:30~14:30 詳細ページへ |
地図を頼りに東京藝術大学卒業修了作品展をめぐろう。お気に入りの3作品を3点集めると藝大卒展オリジナル缶バッジをもらえるよ! 時間:12:00〜17:00(16:00受付終了) 詳細ページへ |
建物・彫刻・植栽をテーマに、ガイドスタッフが考えた見どころ満載のオリジナルツアーを一緒に楽しみませんか? 時間:①11:00〜②14:00〜 詳細ページへ |
とびラーが、東京藝術大学卒業・修了作品展をご案内します!さんぽのような気軽な気持ちでみんなで作品を見たり、楽しみましょう。 時間:①11:00〜②14:00〜 詳細ページへ |
卒展さんぽ |
とびらフォーラム |
とびラーが、東京藝術大学卒業・修了作品展をご案内します!さんぽのような気軽な気持ちで展示室をめぐり、みんなで作品を見たり、楽しみましょう。 時間:11:00〜12:00 詳細ページへ |
テキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れる 時間:第1部:13:00〜15:30 第2部:15:45〜17:15 詳細ページへ |
2015.12.18
東京藝術大学卒業・修了作品展にてベビーカーツアーを開催します。
アート・コミュニケータ(とびラー)がお父さん・お母さんの美術館時間をお手伝いします。このベビーカーツアーは赤ちゃんと暮らすご家族も美術館での時間を楽しんでほしい、忙しい毎日を送るお母さん・お父さんに美術館でリフレッシュしてほしいというとびラーの想いから生まれました。美術館でゆったりとしたひとときを過ごしてみませんか。ご応募お待ちしています!
2015.12.18
とびラーが、東京藝術大学卒業・修了作品展をご案内します!さんぽのような気軽な気持ちで展示室をめぐり、みんなで作品を見たり、とびラーや藝大生との交流を楽しみたい方のご参加をお待ちしています!1時間程度の散歩です。
昨年度の「藝大卒展さんぽ」の様子はコチラをご覧ください!
1/31(日)は定員に達しましたので申込受付終了しました。
なお、1/30(土)は事前申込不要です。当日直接、集合場所にお越し下さい。
2015.12.18
東京藝術大学のキャンパスを巡る、一般の方々向けのツアーを実施します。建物・彫刻・植栽をテーマに、ガイドスタッフが考えた見どころ満載のオリジナルツアーを一緒に楽しみませんか?当日は、卒業・制作展も開催されています。ツアーの前後には、卒業を控えた学生たちの作品の数々も是非、ご鑑賞下さい!
「藝大ガイドツアー」は定員に達したため受付を終了しました。
2015.12.18
2015.12.18
美術館で、ひとつの作品の前に15分、立ち止まったことはありますか?
「見楽会」では、1時間のプログラムの中で、その場に集まった方々と一緒に2作品をじっくり鑑賞します。作品をじっと見つめ、自分の考えを話したり、隣の人の思いを聞いたりしながら作品と向き合う、そんな時間を過ごしてみませんか。とびラーが、思いのままに作品を見るお手伝いをします。普段とはすこし違った作品の見方ができるかも。「見」て「楽」しむ「会」に、どうぞお気軽にご参加ください!