2015.12.23
始動から4年目を迎えた「とびらプロジェクト」では、フォーラムの開催に合わせて
とびらプロジェクトをよく知る3日間「とびフェス」を開催します。
この機会に、とびラーたちが企画したさまざまなプログラムに是非ご参加ください。
各プログラムの詳細・お申し込みは写真をクリックしてください。
全体スケジュール [PDF版]
2015.12.22
展覧会だけではなく、美術館の建物そのものも楽しんでほしい!
そんな思いから始まったツアー。とびラーの案内で当館をあちこち散策します。
今回は4つのコースをご用意してお待ちしております。
日時|2016年1月16日(土) 14:00 – 14:45頃(45分程度)
集合場所|東京都美術館 ミュージアムショップ前 (中央棟 ロビー階)
対象|どなたでも
定員|30名 (当日先着順)
参加費|無料
参加方法|当日13:45頃より、当館ロビー階ミュージアムショップ前で受付をします。
参加ご希望の方はお集まりください。
【当日のコース】
Aコース:「都美のこだわり発見ツアー」
Bコース:「美術館建築に込めた想いと継承されるその意匠」
Cコース:「まるごとアート!とびかん建築を楽しもう♪」
Dコース: 「都美を撮る、都美で撮る。」*カメラを使います。詳細は下記。
(※各コース10名程度の受付ですので、ご希望に添えない場合もあります。ご了承ください。)
◆「都美を撮る、都美で撮る。」
カメラのファインダー越しに、建築物としての美術館の意匠や工夫について観察しましょう。また、都美ではファッション誌などの撮影も多く行われます。都美を背景にしてモデル気分を楽しむ方法もご案内します。
当日はカメラをご持参ください。(デジカメ・スマホともに歓迎しますが、自撮り棒や一脚・三脚はご遠慮ください。)
(※各コース10名程度の受付ですので、ご希望に添えない場合もあります。ご了承ください。)
2015.12.19
今回、インタビューに応じてくださったのは、日本画専攻四年の岩谷晃太さんです。絵画棟四階のアトリエの一角で、毎日だいたい朝9時から夜8時まで制作をしているとのことです。
—作品について教えてください。
タイトルは、候補として“夜想”を考えています。近頃は夜の絵ばかり描いていて、この作品も夜景なんですけど、しらみかけているような朝方の雰囲気です。オリーブの樹が真ん中にあって、その周りに広がるように夜のイメージがあります。オリーブの樹は木場公園にあるのを見て題材にしました。帰化植物として生えていて、外国から来た種類なのに日本の風土に溶け込んで風景の一部になっているのが、きれいだなと思ったんです。オリーブの葉は白みがかっているので、夜の風景によく合うと思っています。
—今はどのような作業をしているところですか。
ちょうど制作の転換期といえる時期で、樹の部分にマスキング(絵の具がつかないようにテープやビニールなどで覆っておくこと)をして、絵の具を重ねながら背景の色を決めているところです。今の時点で七層の絵の具が重なっています。ベースには赤い絵の具を使っていて、その上に何層もの絵の具を重ねてから、今度はそれにヤスリをかけます。日本画は絵の具が乾くと固くなってヤスリをかけられるようになるんです。こうすることで、下の絵の具の色が出てきます。この、表面を削って下地の色を出していくというのが油絵と大きく違う日本画の特性なんです。
この作品では、特に背景の部分の色合いにこだわっています。樹とか、夜といったモチーフというよりは、学部でやってきた日本画の技法がいかに活かせる作品になるかを大事にしています。
—描くにあたって工夫していることは何ですか。
他の人とはちょっと変わったことをやろうと思っています。目標としては、パッと見たときにどのように描かれたのか分からないような画を目指しているんです。
樹の部分に施したマスキングはその一つで、まだあまりやっている人のいない手法を使っています。住宅用のマスカー(壁を塗ったりする際にペンキがつかないように覆うための、テープのついたビニール)やプラモデル用のマスキング液を買ってきて試しています。マスキングをしていない部分はヤスリをかける技法を用いて荒い表現に、マスキングした部分はエッジのきいたシャープな表現になるので、面白くなるんですよ。
また、ヤスリをかける際にも工夫をしていて、普通のヤスリの他にもサンダー(電動のやすり機)やルーター(電動のドリル)を使ったりしています。こういったことは授業で習うわけではないのですが、他の人の画を見たり、実験繰り返すことで取り入れていっています。
日本画ではいろいろとルールが決まっています。卒業制作ではサイズも指定されているし、使用する画材も決まっています。ルールが決まっている中でやるのは好きです。ルールがあるからボクシングがケンカにならないように、ルールがあることで画が日本画になる、というのがちょうどいい束縛のように感じています。それでも、日本画の中でもまだとられていない手法はたくさんあるので、ルールの中で新しく試していきたいと思っています。
—藝大の日本画科に入ろうと思ったきっかけを教えてください。
うちは両親ともに画家なんです。初めは自分も画家になろうとは思っていなかったのですが、高校生の時、進路を決めるにあたって、中途半端な気持ちで進学してそのまま就職して、という人生が嫌で、なにか極められるような進学がしたいと思ったんです。その時に、家から通える藝大はちょうど良かったんですよ。日本画にしたのは、両親が油絵を描いているので反抗の気持ちです(笑)そうでなくても、雰囲気の良さや、卒展での作品をみて、日本画科に行きたいと強く思いました。
—藝大に入ってからをふりかえって、自分にどんな変化があったと思いますか。
3年の時に、肝が据わったと思います。
最初の年は、絵の具を重ねてヤスリがけすることが怖かったんです。描いたものを壊してしまう技法に抵抗があって。その技法を使うことで色が自分の思っている以上によくなったり、逆にならなかったり、そういう冒険ができるようになったんですよね。以前は作品が単純になりがちで描いていて面白くなかったのですが、怖さが抜けてからは壊すことの大事さと面白さに気付けました。やってみないとどうなるかわからない、賭けみたいなものなんです。それにはまってしまって、もうやめられないですね。
技法の面白さに気付いてから、将来に対しての不安を感じていたのがなくなりました。進路について悩んでいたのですが、やっぱり何よりも一番面白いのは画を描くことだから、そうやって生きていこうと居直りました。むしろ、そうやって悩んでいるだけ無駄に感じて、進学することを決意しました。
画を壊して描くことも賭けですが、自分の人生まるごと賭けのように思っています。それが面白く感じられるようになったのが、自分の中の変化ですね。何が出るか分からないから、楽しいんですよ。
藝大に入って、描くことに関しても人生に関しても肝が据わったという岩谷さん。“賭け”だというその作品が、どのように完成するのか、2016年1月末に開催される卒業・修了作品展が楽しみです。
(2015.11.17)
執筆:プジョー恵美里(アート・コミュニケータ「とびラー」)
看護学生として、アートとコミュニケーションについて考えています。
2015.12.19
卒展に向けて制作しているこの絵は、多摩川の下流の方を描いています。羽田に近い方で、川崎方面が見えている場所です。
実際に風景を見たのは夕方くらいです。風景の映り込みがすごく綺麗で、面白いなと見ていました。水に映り込んでいる所を描きたかったのです。夕方になるとライトが点くので、それについては、これから取材をしてみたいです。あかりが水に反射して、どこだか分からないようにもなります。タイトルは「境界」しました。
橋が境界で、水を描いた下側が死後の世界で、上側が現実。橋があるのも、三途の川ではないですが、そんなイメージをつけました。色はもう少し考えると思います。水の中には魚を描いています。
描くのは全て骨だけ。画面下側の水の部分は現実味の無い世界という設定なので、魚だけにするか、ほかの生き物の骨もあるのかな、とも思いますが。今後博物館に取材に行くつもりです。
これが自作の魚の標本です。透明骨格標本といいます。飼っていた魚や、釣った魚の標本もつくりました。魚の透明標本は液体の中で生き生きと動いているので、幽霊的な感じも出ると思っています。普通の骨格標本は固いままじゃないですか。制作中の魚の標本が、まだ家に一杯あって、それも完成したら、持ってきて描き足してみようと思っています。
自分の考えなのですが、天国というのは皆、空の上にあるというイメージを持ちますよね。でも生き物の進化の過程では皆、水から出てきたものだし、生まれてくる時も羊水の中にいたりしますし、水の方が天国に近いのかなと。もしかしたら死の世界も含んでいるのかもしれないと思ったり。このあたりをどう見せるかは、模索しながら描いていくつもりです。
画面の真ん中に立っている人物は兄です。どこに立っているのか、分かりにくいとも言われたのですが、あまり絵の中で説明をし過ぎないようにして、どちらの世界にいるのか分からないようにしておきたいのです。風景の水への映り込みから、「ああ水なんだ」とようやく分かるくらいにしたいです。
空の表情は、スケッチしながらまだ形を考えているところなのですが、空は水に映るようにして、より分からなようにしたいです。あまり説明しすぎると、面白くない気がしています。
―あまり下絵を描く方では無いのですか?
そんなことはありません。私は薄塗りをして、骨描きをして、その上からしっかりと描いて、更にそれを隠すというやり方をします。兄を描く時にも、まず兄をしっかり描いて、その上でシルエットにします。
―日本画に進もうとしたきっかけは何ですか?
小さい時から犬猫と育ったみたいで、よく動物を描いていました。生き物が好きだったこと、魚も好きで水族館にもよく行っていました。実家が山梨なのですが、近所にあった川にも行きました。生き物の絵を描きたかったんです。動物のモチーフのアクセサリーも大好きです。
―岩絵の具を知ったきっかけは?
高校の時、上野まで来て藝大の卒展などを見ました。岩絵の具が自然の絵の具と言うことで、すごく綺麗だなと思ったことです。日本画がかっこいいなと思いました。私の色へのこだわりは、くすんだ自然の色味です。自分にも取り込んでいて、髪の毛もこんなになっています。(笑)
仕事をしている兄は、多摩川の近くに住んでいます。兄とは1つ違いなので、小さい時から双子のように育っていまして、今でもそういう感じです。スナフキンみたいで、一人で釣りに行ったり、ギターを弾いたりしています。「天気が良いから釣りにいかない」とかいって連絡が来て、私が「行く」と答えたりしています。自分の持っていない新しい魚が釣れたら、兄に「この魚は標本にするから食べたら駄目」と言います。私はというと、ともかく新しいモチーフを増やしたいわけです。
絵は描きながら、どんどん変わります。下絵・下図では一応決めるのですが、どうしても、あっ今この色が欲しいと、どんどん違う色になっていきます。下図から大下図になっていくと、また少しイメージが変わって行くこともある。色も決めているけれどアドリブ的な所も多いです。魚の色も、今のままでかどうかは分かりません。かなりの明るい色で描き起こすものもあります。
―育った環境や、家族からの影響だと思うところは?
昔から飼っていた動物の絵をよく描いていました。これが絵を描く一番のきっかけだったかもしれません。直接触って想像で骨格を描いたこともありました。
幼い頃海外にいたのですが、当時父が医学研究者をやっておりまして、何度か研究室をみせてもらったことがありました。おそらくそこからの影響で解剖学等に興味がわいたのだとおもいます。父が私の質問や疑問になんでも本気で返してくれるので、それがすごく面白くて。小さい子が訊ねる様な質問に対しても、「これはチンダル現象といってね…」と原理まで説明してくれました。
父が何でも答えてくれるので、大人ってみんなそういうものだと思ってました。そしたら、母はそんなことなくて(笑)
私は5人兄弟なのですが、現在実家には6匹の犬猫もいて、難しい知識だけでは到底クリアできないようなことを母はやってのけます。本当肝っ玉です。きっとそれがいいバランスなんでしょうね(笑)
(2015.10.20)
執筆:尾崎光一(アート・コミュニケータ「とびラー」)
2015.12.18
ベビーカーツアー |
なりきりアーティスト@卒展 |
ヨリミチビジュツカン |
赤ちゃんとそのご家族に美術館をゆっくり楽しんでいただけるよう、とびラーがサポートします。 時間:11:00〜12:00 詳細ページへ |
参加者自身がアーティストになりきって作品を語るワークショップです。藝大生の作品を、あなたが作った作品!?だと思ってギャラリートークしてください。 時間:11:00~12:00 詳細ページへ |
「ボッティチェリ展」をみんなで鑑賞してカフェタイムでおしゃべりをする、金曜の夜の大人向け参加型プログラムです。 時間:11:00~12:00 詳細ページへ |
とびらボードGo! |
見楽会 |
卒展まわって缶バッジ |
芸大建築ツアー |
卒展さんぽ |
「ボッティチェリ展」の作品をじっくり観察して、とびらボードに絵をかいて自分だけのぬり絵を作ろう! 時間:11:00~12:00 詳細ページへ |
作品をじっと見つめ、自分の考えを話したり、隣の人の思いを聞いたりしながら作品と向き合う、とびラーが、思いのままに作品を見るお手伝いをします。 時間:①11:00~12:00 ②13:30~14:30 詳細ページへ |
地図を頼りに東京藝術大学卒業修了作品展をめぐろう。お気に入りの3作品を3点集めると藝大卒展オリジナル缶バッジをもらえるよ! 時間:12:00〜17:00(16:00受付終了) 詳細ページへ |
建物・彫刻・植栽をテーマに、ガイドスタッフが考えた見どころ満載のオリジナルツアーを一緒に楽しみませんか? 時間:①11:00〜②14:00〜 詳細ページへ |
とびラーが、東京藝術大学卒業・修了作品展をご案内します!さんぽのような気軽な気持ちでみんなで作品を見たり、楽しみましょう。 時間:①11:00〜②14:00〜 詳細ページへ |
卒展さんぽ |
とびらフォーラム |
とびラーが、東京藝術大学卒業・修了作品展をご案内します!さんぽのような気軽な気持ちで展示室をめぐり、みんなで作品を見たり、楽しみましょう。 時間:11:00〜12:00 詳細ページへ |
テキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れるテキスト入れる 時間:第1部:13:00〜15:30 第2部:15:45〜17:15 詳細ページへ |
2015.12.18
東京藝術大学卒業・修了作品展にてベビーカーツアーを開催します。
アート・コミュニケータ(とびラー)がお父さん・お母さんの美術館時間をお手伝いします。このベビーカーツアーは赤ちゃんと暮らすご家族も美術館での時間を楽しんでほしい、忙しい毎日を送るお母さん・お父さんに美術館でリフレッシュしてほしいというとびラーの想いから生まれました。美術館でゆったりとしたひとときを過ごしてみませんか。ご応募お待ちしています!
2015.12.18
とびラーが、東京藝術大学卒業・修了作品展をご案内します!さんぽのような気軽な気持ちで展示室をめぐり、みんなで作品を見たり、とびラーや藝大生との交流を楽しみたい方のご参加をお待ちしています!1時間程度の散歩です。
昨年度の「藝大卒展さんぽ」の様子はコチラをご覧ください!
1/31(日)は定員に達しましたので申込受付終了しました。
なお、1/30(土)は事前申込不要です。当日直接、集合場所にお越し下さい。
2015.12.18
東京藝術大学のキャンパスを巡る、一般の方々向けのツアーを実施します。建物・彫刻・植栽をテーマに、ガイドスタッフが考えた見どころ満載のオリジナルツアーを一緒に楽しみませんか?当日は、卒業・制作展も開催されています。ツアーの前後には、卒業を控えた学生たちの作品の数々も是非、ご鑑賞下さい!
「藝大ガイドツアー」は定員に達したため受付を終了しました。
2015.12.18