東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

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2018.02.18

今年度のアクセス実践講座は、2月18日が最終回となりました。3つのラウンドにわけて、一年間を振りかえります。講座や関連する実践の場で考えたこと気づいたこと、その場や直後の振りかえりだけでなく、講座の目的やご自身の目的に立ち返って、学びや実践の意味を再度丁寧に振りかえっていくための時間となりました。

 

第1ラウンド:講座に関する振りかえり

講座の目的を確認し、講座がどのような構造になっていたのか、各回の内容をおさらいしながら、振りかえります。

 

事前課題としていた、振りかえりシートにもぎっしりと記入があります。

 

グループディスカッションでは、事前課題の中にあった「今年度の講座で印象に残ったキーワード、内容」について3人組で共有しました。

 

第2ラウンド:講座に関係する実践の振りかえり

とびラボからは、「アート筆談deコミュニケーション」、キッズデーで実施された「とびとびスペシャル ボストン美術館」に関わったとびラーから発表を行ってもらいました。

 

発表では、私たちは「どんな社会的課題に気づいたのか」、「どんな人が美術館に行くのが難しいのか」、「なぜその実践を行なったのか/参加したのか」、「実践から得られた可能性と課題」といったトピックについても、取り上げられました。

 

講座の目的とも重なる取り組みである、Museum Start あいうえの「ミュージアム・トリップ」、「あいうえのアンバサダー」(「子どもをミュージアムに連れて行きたいけれど、なかなか機会がない」という方を対象に、とびラーがミュージアム・デビューを応援するプログラム)についても、実践に取り組んだスタッフととびラーから発表がありました。

 

第3ラウンド:今年度の講座・実践をうけ、これからトライしたいこと

第1、2ラウンドをうけ、今年度の講座・実践をうけて、これから自分がトライしたいことを考えてもらいました。まずは、個人で考える時間を取り、その後は、マグネットテーブルという手法を使って、「似たことを書いている人」、「一緒になると化学反応を起こせそうな人」、「自分の書いたものを捨ててもいいと思える案の人」を見つけて、5〜6人のチームを組んでもらいます。

 

チームができたところから、(1)自分のアイディアとチームの人のアイディア、どこが似ていると思ったのか、(2)なぜ化学反応が起こせそうなアイディアなのか?どんなことが実現できそうなのか?、(3)なぜ自分のアイディアを捨てても良いと思ったのか?、といったテーマでグループディスカッションを進めてもらいました。

 

グループディスカッションの後は、全体での共有を行いました。「アクセス」といっても、イメージする「対象」や「課題」、アプローチする「手法」にもバリエーションがあります。

今年度のアクセス実践講座は終了しましたが、実践に向けたスタートでもあります。「美術館に行くことが難しい人が、来館し、利用するために、どのような支援が必要なのか」、マグネットテーブルで話し合ったとびラーのアイディアが実を結び、届けたい方たちのもとに届くことを願っています。

 

(東京藝術大学美術学部 特任研究員 菅井薫)

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