2021.12.10
開催報告「トビカン・ヤカン・カイカン・ツアー」
2021年11月12・19・26日・12月3・10日の計5回、夜間開館が行われる金曜日に、ライトアップされた東京都美術館を散策するツアー「トビカン・ヤカン・カイカン・ツアー」を行いました。申し込み開始早々に満員になるほど人気で、48名の方に夜の都美術館を味わっていただきました。
■「トビカン・ヤカン・カイカン・ツアー」の始まりはいつ?
過去のとびラーのミーティング記録をさかのぼると、2013年9月13日に第1回が開催されたとの記録がありました。約10年の長い歴史の中で多くの方々に愛されてきたプログラムですが、コロナ禍で美術館の夜間開館が行われず、約1年9か月間は開催をすることができませんでした。そして、今回ついに再開が叶ったのです。
ツアー当日は、美術館入り口で参加者の皆さんを迎え、とびラー2名・参加者3~4名でグループを組み、3グループが同時に30分間のツアーに出かけます。ツアーの内容は、とびラー 一人ひとりが考えたオリジナルで、冬の透き通った空気の中、美しく輝く都美術館を少人数でのんびりゆったり満喫できる時間となりました。
■夜ならではのお楽しみ
紅葉が楽しめる11月中は、暗い中でもほんのり輝く大イチョウの木を愛でることができ、12月はサンタ帽をまとったとびラーと共に、まるでクリスマスイルミネーションのような都美術館を散策しました。
設計した前川國男も愛した美術館のレストランはまるで宝石箱のよう・・・
でこぼこしたコンクリート壁の陰影が一番美しく浮かび上がる時間・・・
暗闇に映える公募棟の青・黄・緑・赤・・・
野外彫刻に映る都美術館のキラキラした照明・・・
とびラーだけが楽しむなんてもったいない、多くの人に知ってもらいたいこの美しさ、そしてまた足を運んでいただきたい、そんな思いを込めて私たちはツアーを行っています。
■参加者の皆さんからのコメント
・隠された美の発見、創造の美は無限大!
・会社と家以外の空間や時間を味わえました。
・いつもと違う表情の美術館にドキドキしました。一日中楽しめる場所だと感じました。
・普段見過ごしがちな建物の壁や床・照明など1つ1つを堪能できました。
・公募棟の4色が見えたとき、自然と「わぁ~!」と声が出ました。
・これからもこの建物を残していってほしいなぁ。
■最後に
参加者の皆さんのコメントを読みながら、都美術館の魅力は建物自体の美しさだけでなく、新たな居場所としての空間や未来につながる建築の意味など人々に届けるメッセージの大きさに改めて気づかされました。これからも、そんなメッセージを発信し続けるツアーを大切に育てていきたいです。
執筆:向井由紀(9期とびラー)
とびラーになる前、このヤカン・ツアーに参加しました。ちょうどクリスマスシーズンで、サンタ姿のとびラーのキラキラした笑顔に、「私もこの仲間に入りたい!」と感じたのがついこの間のようです。今仲間と共に都美の魅力をお話しできることを楽しんでいます。