東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

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Archive for 8月, 2024

2024.08.26

 


 

第4回鑑賞実践講座|「展示室で学ぶ場づくり 〜スペシャル・マンデーに向けて〜」

日時|2024年8月26日(月)14:30~17:30
会場|東京都美術館 アートスタディルーム、スタジオ、ギャラリーA・B・C(『大地に耳をすます 気配と手ざわり』展 会場)
講師|石丸郁乃(Museum Start あいうえの)、越川さくら(とびらプロジェクト)
内容|
・「スペシャル・マンデー」の事前〜当日〜事後の流れを学ぶ
・当日の流れを展示室で体験する
・会場を知る

 


第4回の講座では、とびラーが活動する「Museum Start あいうえの」の学校来館プログラム「スペシャル・マンデー」に向けて、展示室での鑑賞の場づくりについて考えました。

まず、「Museum Start あいうえの」のプログラム・オフィサーである石丸郁乃さんが、「スペシャル・マンデー」の映像を交えながら、プログラムの概要を説明しました。事前授業〜当日の展覧会鑑賞〜事後授業までの流れを理解することで、プログラム全体の構成を把握しました。

続いて、講座担当の越川が、作品を守りながら展示室で子どもたちの鑑賞を深めるためのポイントについてレクチャーしました。

その後、スペシャル・マンデー当日のプログラムの流れを、実際に鑑賞する展覧会会場で体験しました。

とびラーたちは、子どもたちの鑑賞体験を想像しながらグループで展示室を巡り、鑑賞を楽しみました。その上で、作品保全のために注意すべき動線や、子どもたちのグループをどのように誘導するかを確認しました。


2024年度のとびらプロジェクトには全盲のとびラーが参加しています。鑑賞実践講座では、毎回の鑑賞作品に合わせてスタッフが「触図」を制作し、構図やモチーフの形を伝えながら情報保障を行っています。

今回の講座では、実際の作品の前でグループで鑑賞を行う際に、手元にA4サイズの「触図」を用意しました。全盲のとびラーは、実際の作品の大きさについてスタッフから説明を受けながら、手元の触図で構図を確かめつつ、グループでの対話に参加していました。

作品図版のカラーコピーを用いて作成した「触図」。モチーフの輪郭線が触ってわかるようになっている。


 

グループでの鑑賞後は、スペシャル・マンデー当日に子どもたちが体験する「ひとりの時間」を、とびラー自身も体験しました。

グループで対話しながら鑑賞することで視点が広がり、作品への理解が深める回路ができた後、ひとりで作品と向き合い思索する時間です。この流れを実際に体験することで、とびラー自身も子どもたちにとっての「ひとりの時間」の豊かさを実感しました。

展示室での体験が終わった後は、「鑑賞者と作品の両方にとって、安全で安心できる鑑賞の場を作れていたか」という視点で、グループごとにふりかえりを行いました。


9月から始まる「スペシャル・マンデー」に向けて、何度も展覧会に足を運び、さらにファシリテーションのイメージを深めていきましょう。

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 越川さくら)

2024.08.24


第2回建築実践講座|「建築を鑑賞する」

日時|2024年8月24日(土) 14:00〜17:00
会場|東京藝術大学 第1講義室
講師|倉方俊輔(大阪公立大学 教授、建築史家)


 

大阪公立大学 教授の倉方俊輔先生をお招きし、「建築を鑑賞する」をテーマにお話いただきました。

近年、精力的に取り組まれている美術作品の対話による鑑賞を建築でおこなう「建築鑑賞」を軸に講座が進んでいきました。

建物の所有者や利用者が使い続けること、一般公開し活用することによって建築の価値を捉え直したり、市民が鑑賞することで貴重な建築を保存し後世につながることについて考える時間になりました。

倉方先生が実行委員長を務めていらっしゃる東京建築祭をはじめ、最新の情報も交えてさまざまな事例を挙げてお話くださり、建築を介したコミュニケーションについて理解を深めていく講座となりました。

 

 

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 西見涼香)

 

2024.08.15

緑濃い上野の森に佇む東京都美術館で眩しい光や蝉時雨、美術館外壁タイルの触感などを五感で感じながら、まだ知らない朝だからこその都美の魅力を発見してみませんか。

建築、野外彫刻など、展覧会だけでない都美の見どころをアート・コミュニケータ「とびラー」やグループのみなさんと対話しながら散歩する60分のツアーです(無料)。

最後は飲み物をいただきながらふりかえります。飲み物はご持参いただくか、館内カフェでも購入いただけます。

※ 9月7日は、東京藝大の藝祭も開催中で「芸術の散歩道」の賑わいも感じられます。

【概要】

⚫︎ 日時  |① 9月7日(土)9:45 ~10:45 (受付開始9:30)

・・・・・・・② 9月12日(木)9:45 ~10:45 (受付開始9:30)

⚫︎ 会場  |東京都美術館
⚫︎ 集合場所|東京都美術館・交流棟2F アートスタディルーム
⚫︎ 対象  |どなたでもお気軽にご参加ください。

・・・・・・・(中学生以下の方は保護者同伴をお願いします。)

⚫︎ 定員  |各回12名(申込〆切後、定員を超えるお申込みの場合は抽選となります)
⚫︎ 参加費 |無料
⚫︎ 参加方法|下記申込みフォームよりお申し込みください。

・・・・・・・申込み〆切: 8月24日(土)

⚫︎ その他 |・特別に配慮が必要な方はお知らせください。

・・・・・・・・広報や記録用に撮影を行います。ご了承ください。


 

【申込み】・・・・申込〆切: 8月24日(土)・・

① 9月7日(土)9:45 ~10:45 の回  ② 9月12日(木)9:45 ~10:45 の回


【申込みの際にお願い】

⑴ 複数人でお申込みされる場合は、その他連絡事項欄に「人数」と参加者全員の「お名前」をご記入ください。また、小学生以下のお子様が一緒に参加される場合は「年齢」のご記入もお願いします。

⑵ 申込みを完了すると、受付完了の自動返信メールが届きます。「@tobikan.jp」からのメールを受信できるように設定してください。自動返信メールが届かない場合は、お手数ですが、p-tobira@tobira-project.info(とびらプロジェクト)宛にメールにてお知らせください。

 

2024.08.11

終了しました。たくさんのご来場ありがとうございました。

とびラー&開扉アート・コミュニケータ

\ 活躍中 /

昨年度からはじまった「アート・コミュニケーション事業を体験する」。
今年も 7/30(火)〜8/11(日)の12日間開催します!会場では、毎日、とびラーと“開扉”アート・コミュニケータが、みなさんとのアートを介したコミュニケーションの場を生み出していきます。

今年のテーマは、「クリエイティブ・エイジング」。
豊かに歳を重ねていくために、アートが果たす力や美術館の役割について、とびラーや“開扉”アート・コミュニケータといっしょに考えてみませんか。

会場でお待ちしています!



アート・コミュニケーション事業を体験する 2024
「ずっと」アートと生きていくー上田薫と上田葉子の生き方に学ぶ、クリエイティブ・エイジング

会期   2024年7月30日(火)~8月11日(日)
会場   東京都美術館 ロビー階 第3公募展示室
休室日  8月5日(月)
開室時間 9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
観覧料  無料

\毎日とびラー&“開扉”アート・コミュニケータが会場にいます/

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アート・コミュニケーション事業を体験する 2024
公式Webサイト:

https://tobira-project.info/ac-ten/

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昨年の様子はこちらでご覧いただけます。
◎「アート・コミュニケーションを体験する2023」アーカイブページ:
https://tobira-project.info/ac-ten/blog.html?category=archive


 


“開扉”アート・コミュニケータとは…

とびラーが3年の任期を終えることを、「新しい扉を開く」意味を込めて、「開扉(カイピ)」と呼んでいます。開扉したとびラーは、美術館や大学と継続した関係を保ちながら、アート・コミュニケータとして実社会で活躍することが期待されています。現在も任期満了した多くのアート・コミュニケータが、美術館で培ったネットワークや、とびらプロジェクトの活動を通して育んだスキルを活かしながら、対話のある社会の実現に向けた活動を継続しています。

「アート・コミュニケーションを体験する2024」では、開扉アート・コミュニケータの団体が、とびラーや開扉アート・コミュニケータ全体の運営も担っています。

 


 

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