東京都美術館では「とびラーによる建築ツアー」をおこなっており、「とびらプロジェクト」で活動するアート・コミュニケータ(とびラー)がガイドとなって、グループに分かれて対話しながら東京都美術館を散策します。今年度は6回開催しました。
この建築ツアーでは決まったコースがありません。とびラーたちは事前にお互い相談しながら、当日の館内の状況や混雑具合、天候などを想定して、コースや話す内容を考えています。しかし予期せぬことは起きるものです。コースを臨機応変に変更をしたり、参加者の興味に合わせて話題を転換したりできるように準備して、参加者をお迎えしています。
全6回の様子の一部をご紹介します。
第1回(5月12日開催)の様子
おひとりで参加する方や親子連れなど、様々な参加者がいるのも「とびラーによる建築ツアー」の楽しいところの1つです。最初にグループみんなで簡単にお話し、緊張がほぐれてからスタートします。
第2回(7月20日開催)の様子
暑さが本番になった7月。とびラーは、館内や木陰などを多く取り込むなど、暑さを考慮したツアー構成をそれぞれ考え、臨みました。
第3回(9月21日開催)の様子
どうやって東京都美術館の建物を味わってもらおうかと、とびラーは毎回考えています。実際に触ったり、じっくり眺めたりする時間を設けるグループもありました。
第4回(11月23日開催)の様子
「とびラーによる建築ツアー」は対話をしながらツアーを進めていきます。とびラーたちも参加者とのコミュニケーションを毎回楽しんでいます。
第5回(2025年1月25日開催)の様子
建物を紹介する上で、難しい言葉や聞き慣れない言葉を使う必要があるときがあります。とびラーたちはフリップや資料を用意して、参加者にわかりやすくお伝えする工夫をしています。
第6回(3月1日開催)の様子
今年度最後の建築ツアーでは、手話でお話しする方にも建築ツアーを体験してもらおうと、手話対応グループを1つ設けました。難聴のとびラーがガイドとなり、日本語対応手話を使って東京都美術館の魅力を紹介しました。ほかにも、ろう者や聞こえにくい方が参加される場合は、UDトーク(音声認識技術を使って会話やスピーチをリアルタイムに文字起こしするアプリ)を使ってガイドを実施しました。
「とびラーによる建築ツアー」では、ガイドによって紹介する見どころはさまざまです。そして、季節によって東京都美術館を囲む上野公園の四季折々の美しさも異なります。
参加するたびに新たな発見に出会える建築ツアーとなっていますので、ぜひみなさんのご参加をお待ちしております!
2025.03.01