東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

活動紹介

建築実践講座③|「都美建築を味わうワーク」

2020.08.01

第3回建築実践講座「都美建築を味わうワーク」

日時|8月1日(土)13:00〜15:00
場所|zoom(オンライン)

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8月1日、第三回目となる建築実践講座が開催されました。これまでの講座では講師によるレクチャーなどを通じて東京都美術館(以下、都美)建築の基本的な事項を受動的に学んできました。今回はその次のステップとして都美建築の魅力を味わいながら伝えるためのコンテンツ作りについて主体的に考えるワークに取り組みました。

 

  • 講座の流れ

はじめに「都美建築のどんなところに関心がある?」というテーマのもと、それぞれの考える建築の魅力を3人組でふりかえりつつ共有します。ワークに関する説明がなされたのち、5、6名のチームにわかれ、ひとりひとりの関心を持ち寄りながら「都美建築を味わうワーク」に取り組みます。グループワークの前半では、チームごとに企画案を作成し、後半では、ほかのチームの企画やコメントをふまえ、内容をブラッシュアップしていきました。

 

  • ワークの様子

*進行役の山崎日希さん(とびらプロジェクト)によるワークの説明

これまで実施された建築に関連する活動の紹介などを通じ、物理的に建築を味わうことができない現在できることは何か?といった問題提起がなされました。

 


*「都美建築を味わうワーク」のタイムテーブル


*ブレイクアウトルームごとに作成されたスプレッドシートの企画書(部分)

このグループでは、「都美やその周辺にある色、自然、彫刻の魅力を伝えたい!」という思いをもとに企画が練られました。そして、他のチームの作成した企画やもらったアドバイスを参考に、さらに企画をみがいていきました。

 

  • まとめ:都美建築を味わうためにできること

 

これまでの建築実践講座では、初回で都美の「建築と歴史」、続く第二回で都美建築に関する「資料・素材」について学んできました。そして今回は講義ではなく参加者同士でのワークが中心に据えられたことで、それぞれのいだく関心をきっかけにとびラーとしていかに都美の魅力を伝えられるのか、実際に考えてみる機会となりました。

 

「都美建築を味わうワーク」では、まず各メンバーのもつ関心をグループ内で共有します。色、彫刻、自然、周辺環境、前川國男、などなど。一見何のつながりもないような意見同士でも、おたがいのもつ考えを掘り下げるうちに、共通する事項が見つかることも。

いつ(開催時期)、だれに(受取手)、なにを(内容)、そして、どういうふうに(伝達方法)?グループで具体的な企画を組みたてていこうと話し合いを進めるうちに、ボンヤリ思い浮かべるにとどまっていたアイデアの輪郭がくっきりと浮かび上がったり、メンバーによる発見や発想で彩られたり、はたまた今まで見えなかった障壁にぶつかったり。これまで建築に関するプログラムに関わってきた方もこれから都美建築をみにいくという方も、その場のメンバーと関心を持ち寄って企画をカタチにしていくことの豊かさややりがいを味わえる回となったのではないでしょうか。

 

次回の講座は9月26日に開催予定。講師として佐藤慎也先生(日本大学)にお越しいただき、「美術館建築の歴史的変遷と公共性」について学んでいきます。

 

 

(東京都美術館 インターン 久光真央)

【あいうえの連携】「上野へGO! ステップ1オンライン」1日目
(2020.8.1)

2020.08.01

今年初めてのファミリープログラムが8月1日から始まりました!

 

春先から感染症が拡大する中、美術館・博物館の運営も困難に直面しています。
しかし「そんな中でもできることがあるはず!」とMuseum Start の運営チームは考え、新しいスタイルで、当初の予定通り8月1日から今年度のプログラムがスタートしました。

 

その名も
ファミリープログラム「上野へGO!オンライン&リアル」。
学べて楽しいデジタル・ネイティブ世代のためのファミリープログラムです。

 

「上野へGO!」は2つのステップからなります。
STEP1がインターネットを活用したオンライン・プログラム。
STEP2が実際のミュージアムへ出かける全2回のプログラムです。

 

スタッフもドキドキの初日8月1日。
午前・午後と合わせて58組109名の家族が参加しました。

 

 

 

プログラムの様子はこちら→
(「Museum Start あいうえの」ブログに移動します。)

建築実践講座②|都美の建築に関する資料・素材をしる

2020.07.18

第2回建築実践講座「都美の建築に関する資料・素材をしる」

日時|7月18日(土)10:00〜12:00
場所|zoom(オンライン)
講師|NPO法人アート・コミュニケーション推進機構/PARC

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2020年7月18日、第2回建築実践講座が開催されました。前回に引き続き、東京都美術館からzoomでのオンライン配信です。今回のテーマは「都美の建築に関する資料・素材をしる」。講師として、アート・コミュニケータの小野寺伸二さん、小松一世さん、篠原久美子さん、平野文千さん、山田美佐緒さん(NPO法人アート・コミュニケーション推進機構/PARC)にお越しいただきました。

まずは、山﨑日希さん(とびらプロジェクト)から、これまで実施されてきた建築プログラムのご紹介。つづいて、PARCによる建築ツアーの生配信を観察しました。休憩をはさみ、とびラー1期から3期生でもある講師の方々による座談会。これまでの建築資料のアーカイヴや、ツアーでの体験や工夫などについてお話しいただきました。そして講座の最後には、「あなたの思う”とびら”らしいツアーとは?」というテーマのもと、少人数のグループにわかれ、それぞれの考えを共有しました。

  • 建築プログラムの紹介

山﨑さんは「建築×〇〇(人、表現など)」という切り口から、建築にまつわるアート・コミュニケータの活動の数々を、これまでの記録写真とともにご紹介くださいました。

  • PARCによる建築ツアー

この模擬ツアーに参加したのは、9期のとびラー3名。こちらは、PARC小野口さんのファシリのもと、「はつりコンクリート」をじっくり眺めたのち、抱いたイメージをその場の人たちに共有している様子。

  • PARC座談会

ご紹介くださったのは、これまでのとびラーによる個別の建築資料を整理しなおしたアーカイヴ。みんなで使える系統だった基礎資料として活用してもらいたいという先輩とびラーPARCの思いがこもっています。

  • グループワーク

今回の講座もオンラインでの開催でしたが、講座後の「建築ツアー」に参加するとびラーはASRから参加。ひとつのテーブルに座った3人がグループとなり、”とびら”らしいツアーについて考えを深め合いました。

 

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とびらプロジェクトの建築ツアーに台本はありません。とびラーひとりひとりが自分の興味や関心に合わせ、オリジナルのトビカン資料とそれを活用したプログラムを生み出してきました。

今回の講師をはじめとするPARCのアート・コミュニケータは、時間をかけて集められた数多の資料が、それぞれ制作者本人にしか使えない状況を残念に思い、みんなで使えるアーカイヴの作成に取りかかったそうです。このアーカイヴは、今年度から現役とびラーを対象に公開されており、いつでも内容を閲覧することができます。

今回の講座のテーマからも伺えるように、PARCのアーカイヴに掲載されているのは、いわゆる台本ではありません。スポットの基本情報や特色といったような、ツアーの一部となる「素材」です。この素材から何をどのように作るのか、そしてそれを誰に届けたいのか。これを考えるのはこれから活動するとびラー自身。

今回の講座で学んだ、これまでの活動の数々、先輩とびラーの建築ツアー、そしてアーカイヴ。そこに込められた先人の知恵やおもいが、よりふかく建築を味わうためのヒントとして、これからの建築ツアーにつながっていくことを願います。

 

(東京都美術館インターン 久光 真央)

【開催報告】7月の建築ツアー

2020.07.18

【開催報告】7月の建築ツアー

日時:2020年7月18日(土) 14時00分~14時45分
場所:東京都美術館

2020年7月18日、ついに今年度のとびラーによる建築ツアーが幕を開けました。
新型コロナウイルス感染拡大への予断を許さない状況のなか、対策を徹底したうえでのプログラム実施です。

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ーー 当日の流れ

とびラーとスタッフは、ツアー開始の1時間半ほど前に2階アート・スタディ・ルーム(以下ASR)に集合。全体の流れを共有したあと、各チームでの打ち合わせに取りかかります。最終確認を終えた14時ごろ、とびラーはチームごとのスタート地点でプログラム参加者と合流。そこから45分間のオリジナル・ツアーが展開されていきます。

ツアー終了後、とびラーとスタッフは再びASRへと戻り、今日のツアーのふりかえりを行いました。

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ーー 建築ツアーにおける感染症対策

このツアーは、およそ3か月におよぶ臨時休館ののち、はじめて開催された館内プログラムでもありました。
感染症拡大防止のため、様々な対策がなされている東京都美術館(以下、都美)。もちろん、この建物をめぐる本プログラムの内容にも大きく影響しています。

 

以下は、ツアー開催のために実施された主な感染症対策です。

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<ツアー開始前>
・オンライン上での事前予約制、参加者の人数制限
・少人数グループの形成(3グループ各5名*⇒5グループ各3名*)
*とびラー&スタッフ除く

<ツアー実施中>
・ワイヤレス無線機の導入
・2メートルの間隔を保つ(ソーシャルディスタンス)
・建築に「触れない」

<ツアー実施後>
・ワイヤレス無線機などの回収用袋を用意、機材の消毒
・メールでの来場者アンケートの実施


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グループごとに小さな輪をつくったり、目の前のモノに触れてみたり。

こういった建築プログラムでの “あたりまえ” を控えなければならない今回のツアー。そのような状況のなか、どうすれば都美の建築をよりふかく味わえるのか。チームごとに凝らされた工夫が垣間見える回となりました。

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たとえば、このグループでは、ツアー開始前にガイド役のとびラーが参加者同士の間隔を共有していました。それぞれ両腕を広げると、だいたい2メートルの距離が保てるのだそう。

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ーー 「建築的プロムナード」の実践 ―7期とびラーの挑戦

今回フォーカスしたのは、7期のとびラー宮崎保和さんがガイドをつとめるグループ。宮崎さんは都美の建築家・前川國男の理念に関心を抱き、3年連続で建築ツアーに携わってきました。

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そんな宮崎さんの掲げた今回のテーマは、「建築的プロムナード」の実践。

「プロムナード」は、フランス語で「散歩(道)」という意味です。そして「建築的プロムナード」は、都美の建築家・前川國男が師匠ル・コルビュジエから教わった、建築のなかを歩きまわって、さまざまに変化していく空間を楽しむのが良いという考え方。

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宮崎さんは、今回の建築ツアーの開催日が特別展の会期中ではないため館内が混雑していないこと、そして今回のツアーでワイヤレス無線機が導入されたことを、この理念をツアーに取り入れられるチャンスと捉えたそうです。

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スタート地点のおむすび階段をのぼりアートラウンジへ。いったん建物を出て、各棟から正門、そして上野公園へと広がる「エスプラナード」へ。中央のエスカレーターをくだり、地下の入り口から中央棟、そこから連なる公募棟へ。そして再びアートラウンジへ。

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かぎられた時間のなか、タテへ、ヨコへ、中へ、外へ。おおきな歩幅で歩を進めながらも、見どころはしっかりとおさえます。都美館への並々ならぬ思いと、これまでの建築プログラムで積み重ねてきた経験に裏打ちされた、宮崎さんならではのオリジナル・ツアーです。

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このグループで初めて出会った参加者のおふたり。メモを取る手の動きが早くなったり、積極的に質問をするようになったり、しだいにツアーに引き込まれていったようすが伺えました。

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ーー これからの建築ツアーに向けて

ツアー後のふりかえりでは、グループごとに実践された工夫やチャレンジが、とびラーとスタッフへ共有されました。

建築クイズを〇×方式にし、口ではなく両腕でマルやバツを作ってもらうことで、離れた位置に立つ他の参加者へ聴覚ではなく視覚で回答を伝達したり、少人数のグループであることを活かし、積極的に名前で呼びかけることで、より親密な空間づくりに励んだり。感染症の猛威が留まることのない状況下でも、しっかりと建築を味わいながら、魅力を共有したいという、とびラーの意気込みが感じられる回となりました。

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その一方、ツアーを実施したことで、壁や柱といった、これまで積極的に触れていたモノの手ざわりを味わえないことに対するもどかしさなど、これから考えていきたい課題の数々も浮き彫りになりました。

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次回の建築ツアーは9月中旬に開催予定。企画展もクライマックスを迎え、今回とはまた異なる環境での実施が予想されています。感染症対策下でのツアーがどのように活かされ、次のプログラムへとつながっていくのか。今後の動向からますます目が離せません。

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(東京都美術館インターン 久光 真央)

建築実践講座①|都美の建築と歴史

2020.06.27

第1回建築実践講座「都美の建築と歴史」

日時|6月27日(土)13:30〜15:30
場所|zoom(オンライン)
講師|河野佑美(東京都美術館 学芸員)

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6月27日(土)、第1回目の建築実践講座が開催されました。

今年度の受講者は、7期から9期のとびラーから約60名。zoomを介したオンラインでの参加です。

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初回は、講座の目標を共有するとともに、活動拠点である東京都美術館(以下、都美)の歴史と建築について学んでいきます。

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〇ガイダンス:建築実践講座の目標

はじめに、東京藝術大学の伊藤達矢さんによるガイダンス。

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なぜとびらプロジェクトで建築を学ぶのか

そもそも、どうしてとびらプロジェクトで「建築」を学ぶのでしょう。

伊藤さんは、「自分の感覚を手がかりに建築を味わう」ことを講座の重要なテーマとして掲げています。

 

都美の建築に関する知識を学ぶだけでなく、それぞれが自ら建築を楽しむ目をもつこと。

さらに、とびラー自身の見つけだした美術館の魅力を他の人とシェアすることで、「建築」を通した学び合いの機会を作ることを目指します。

 

この学びの実践の場となるのが、とびラーによるオリジナルの建築ツアーです。

土曜昼の「建築ツアー」、金曜夜の「トビカン・ヤカン・カイカン・ツアー」。

2012年のリニューアルオープン以降、このふたつを基盤としながら、さまざまな時間帯や対象者に目を向けた、バラエティに富んだツアーが開催されてきました。

 

参考サイト|とびラーによる建築ツアー

https://www.tobikan.jp/learn/architecturaltour.html

 

建築を見ると、社会が見える?

いつもの道を歩くと、何気なく目にすることになる建物の数々。

そこに建築があるのには、かならず理由やねらい、ヒトの動向に関わる様々な意図があります。

 

伊藤さんは、建築がもつ様式、技巧といったことだけでなく、その内に在る建築家の考えや用途の可能性などにも思いをはせてほしいと言います。

 

とびらプロジェクトの活動拠点、都美のある上野には、幕末以降から現在に至るまで、歴史ある建物が重層的に立ち並んでいます。

今回は、しばらく上野に足を運べていない受講者が多いことをふまえ、Googleストリートビューを活用し、都美やその周辺の歴史ある建物をご紹介。

 

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〇レクチャー:「都美の歴史と建築」

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つづいて、「都美の歴史と建築」に関するレクチャー。講師は学芸員の河野佑美さんです。

当時の資料や図面などをもとに、都美の歴史や建築家の人生を辿り、建物のデザインの特徴や、それらが生まれる背景をお話いただきました。

河野さんのレクチャーでは、その都度、小さなグループでの話し合いの場も設けられました。

 

都美ってどんなイメージ?

まず、およそ60名の参加者が3人グループのチャットルームに分かれます。

そこで、それぞれが都美にいだく印象を5分間ほど共有しました。

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「なんだか複雑で迷宮みたい」「公募展が特徴的」「夜景がきれい」などなど。

ひとつの建築に対しても、かんがえることは三人三色。

ここで話し合われた内容は、zoomのグループチャット機能を通じて、参加者全員に共有されました。

「都美の歴史と建築」

それぞれの都美へのイメージを確認したところで、この建物ができるまでの歴史をたどっていく河野さん。

 

まずは、都美の前身である東京”府”美術館(以下、旧館)について。

この旧館は、およそ100年前から構想が練られ、1926(大正15)年、現在の都美(以下、新館)に隣接する敷地に設立されました。

 

このときキーパーソンとなったのは、九州の炭鉱王、佐藤慶太郎。

たまたま東京に出張していたさい、新聞の社説を目にします。そこで、日本における美術館の存在意義を自覚。建設予算が十分でなかった東京府に100万円(現在の約33億円)を寄付しました。

 

それから100年の月日が流れた今でも、佐藤の胸像は、新館1階のアートラウンジから都美と行き交うひとたちの様子を眺めています。

 

 

どっしりとした造りの旧館は、岡田信一郎の設計によるもの。正面入り口の大きな階段と柱が印象的です。

岡田は、都美の近くにある「黒田清輝記念館」を手がけた建築家でもあります。

 

この旧館は、増築を繰り返しながら、1960年代まで使われてきました。

しかし、もともと想定されていなかった増築は、しだいに建物へ負荷をかけていくことに。

そこで、1966(昭和43)年から練られることとなった新たな美術館への構想。

「現代の美術館とはいかにあるべきか?」建築と機能の両面から検討されることとなります。

 

そして、1975(昭和50)年、オイルショックや労働者不足などの時代の荒波を乗り越え、建築家・前川國男の設計による新しい建物(=新館)が、旧館の隣の敷地に建設。この外観は、現在まで引き継がれています。

前川は、東京都から新館に求められた3つの機能を、それぞれの棟や展示室に以下のように割り振りました。

 

1、「常設・企画機能」企画展示室
2、「新作発表機能」 公募展示室
3、「文化活動機能」 交流棟

 

さらに2012年、リニューアルオープン。

前川によるデザインや設計のこだわりはそのままに、使う人のことを考えて、時代に合わせた内装の改修が施されています。

 

この改修工事の前に開催されたのが、「おやすみ都美館建築講座」。

都美では史上初となる、文化資源としての建築にフォーカスしたプログラムでした。

 

プログラムでは、建築ツアーも実施されました。

そのときガイドを務めたのは、建築を専門としない館の職員たち。

日ごろから新館に慣れ親しんだ人々による案内は、参加者から想定以上の好評を博すことになりました。

 

「おやすみ都美館建築講座」は、リニューアル後の館のプログラムとしての建築ツアーへと引き継がれていくことになります。

 

〇9期に紹介!「私の推しトビ」

 

この講座のメインフィールドとなる都美では、今年の3月から6月まで、感染症対策のため臨時休館の措置が取られていました。

そのため、今年度からプロジェクトに参加した9期のとびラーは、都美の建築をほとんど実際に目にできていない人も少なくはありません。

 

そこで企画されたのが、「私の推しトビ」。

7、8期の先輩とびラーが、グループチャット経由で、自身のオススメのスポットを紹介していきます。

(押し都美マップ)

 

チャットに次から次へと挙げられていく「推し」スポット

そして9期とびラーからは「きになる!」という声も

今回とくに人気だったのは、

・正門付近-銀色の大きな球体(=野外彫刻《my sky hole 85-2 光と影》)

・公募棟-四色の壁

・公募棟-カラフルな椅子のある休憩スペース

・交流棟-階段のホワイトとレモンイエローの壁

・中央棟-2階レストランからの眺め

などなど。建築ツアーでも取り上げられることが少なくない名物スポットです。

 

なかには、

・喫煙所横の石のベンチ

・ミュージアムショップ付近の誰にも読み取れないQRコード

・かくれ彫刻の数々●

といったような、知る人ぞ知る穴場を紹介してくれたとびラーも。

 

参考資料|トビカンみどころマップ①

https://www.tobikan.jp/media/pdf/2017/ac_tobikanmap_combine.pdf

 

参考資料|トビカンみどころマップ② タイルの秘密編

https://www.tobikan.jp/media/pdf/h25/architecture_midokoro.pdf

 

これから都美に足を運ぶ9期とびラーだけでなく、今まで実際に活動してきた受講者も、あらためて活動拠点の魅力をしることができたのではないでしょうか。

 

○これからの建築ツアー

 

昨年度までは全6回の講座に加え、来館者に向けた6回の建築ツアーを実践の場としていました。しかしながら、今年度はコロナ禍の影響で、すでに2回分のツアーが中止になっています。

 

そして、今年度初となる建築ツアーは7月18日(土)に開催予定。

新型コロナウイルス感染症拡大防止に関する対策を十分に行なったうえで実施されます。

 

参加人数は従来の半分。それぞれ2メートルの間隔を保ちながら、目の前にある建築に触れないように。

 

これまでになかった制約のもと、どのように都美の魅力を発見し、共有していけるのか。

参加する人々が持ち寄ったアイデアを練り、これまでのツアーをアップデートしたうえで、いっそう深く建築を味わうことができればと思います。

 

 

(東京都美術館 インターン 久光真央)

基礎講座⑥|会議が変われば社会が変わる Good Meeting よい会議を作ろう!

2020.06.20

第6回基礎講座「会議が変われば社会が変わる Good Meeting よい会議を作ろう!」

日時|6月20日(土)10:30〜14:30
場所|zoom(オンライン)
講師|青木将幸(ミーティングファシリテーター、オンライン会議ファシリテーター)

 

6月20日、第6回基礎講座が行われました。今年度の基礎講座最終回です。講師は、ミーティングファシリテーターの青木将幸さん。とびラーの自主的な活動「とびラボ」を健やかに行うために必要不可欠なGood Meeting /よい会議のコツ、方法について学びました。青木さんの軽快で巧みなファシリテーションで、オンラインの向こうのとびラーの笑顔がたくさん見える最終回になりました。

 

 

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基礎講座⑤|この指とまれ・そこにいる人がすべて式・解散設定

2020.06.06

第5回基礎講座 この指とまれ・そこにいる人がすべて式・解散設定

日時 | 2020年6月6日(土)10:0~15:00
場所 | zoom(オンライン)
講師 | 西村佳哲(とびらプロジェクトアドバイザー/リビングワールド代表)

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6月6日(土)、第5回基礎講座がオンラインで行われました。
講師は第3回に続いて西村佳哲さんです。とびラーがすこやかに活動していくための小さなチームの作り方や、そこに集まった人たちの全員の力を活かす方法、そして活動の終わり方のデザインについて学びました。

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実施報告「ハマスホイ・ラボ」

2020.05.30

実施報告「ハマスホイ・ラボ」

 

2020年1月開催「ハマスホイとデンマーク絵画展」を目指して、2019年1月から動き出したとびラボ。1年間を通してハマスホイの作品と向き合った過程を報告します。

 

とびラボの多くは、展覧会会期が始まる前の「とびラー向け事前勉強会」もしくは会期開始直後の「スタッフ鑑賞研修会」で展覧会の情報に触れてからプログラム実施に向けてミーティングを始めるのが通例となっています。限られた時間で生み出すからこそ良いこともある反面、展覧会で触れない部分がおざなりになりがちな点や、準備期間が短く、展覧会閉幕直前のプログラム開催になってしまうという課題がありました。

 

この「ハマスホイ・ラボ」では、「ハマスホイとデンマーク絵画展」についての情報が入る前から、自分たちの手で展覧会のキーとなる作家であるハマスホイについて知っていくプロセスを踏むと、どういう結果になるのか、実験的にとびラボを開始しました。

 

<ハマスホイ深めるラボ>

2019年1月27日の『ハマスホイ深めるラボ』キックオフミーティングの様子

 

まずはハマスホイを深く知りたいという想いで、『ハマスホイ深めるラボ』が生まれました。
そのミーティングの中でとびラーの1人が発した「展覧会図録って、案外全ての文章は読めないよね?」という何気ない一言をきっかけに始まったのが『ハマスホイ深めるラボ/よむ編』です。2008年に国立西洋美術館で行われた「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」展の展覧会図録をラボのメンバーと輪読して、それぞれの感想や文章の中の理解が難しいポイントをシェアするというラボを5回行いました(2019年3月〜5月。延べ人数45名)

 

次に「ハマスホイの絵をじっくりみてみたい!」という気持ちから始まったのが『ハマスホイ深めるラボ/みる編』です。気付いたことを客観的に整えて文章にする「ディスクリプション」と、複数人で対話しながら作品を鑑賞する「VTS」(Visual Thinking Strategies)という2つの手法を取り入れて鑑賞を言語化しながら、ハマスホイの作品をじっくり見るというラボを5回行いました(2019年3月〜5月。延べ人数37名)

 

「ハマスホイ深めるラボ/よむ編」の様子。

 

展覧会図録を読んだ感想や気づきを付箋に書いて共有。大学のゼミのような雰囲気です。思い思いの解釈を話し合うことでお互いのモヤモヤを解決したり、共感したり。とびラーの活動らしく様々な立場から様々な解釈が生まれ、図録の内容をより面白く学ぶ事ができました。

 

 

「ハマスホイ深めるラボ/みる編」の様子。

自分が作品に抱いた感想を「なぜ?」「どこから?」と自問しながら文章化していきます。そのあと、他の人と感想をシェアすることで、より作品の見方が深まりました。

 

各活動の最後には、学んだことを「壁新聞」という形にアウトプットし、とびラーの活動の拠点であるアートスタディルームの壁に貼って、ラボに参加していないとびラーにも共有しました。壁新聞は0~9号まで発行しました。

 

 

 

「ハマスホイ深めるラボ/よむ編」「ハマスホイ深めるラボ/みる編」でハマスホイという作家を自分たちなりの見方や考え使って深く知ったところで、『ハマスホイ深めるラボ』を解散しました。

 

 

<ハマスホイ広めるラボ>

そして今度は、「ハマスホイを世に広めたい」という気持ちで『ハマスホイ広めるラボ』を開始。このラボでは、ハマスホイの絵画の中に描かれる世界の音について想像したり、室内画の部屋のインテリアを考えてコラージュを作成したり、牛乳パックを用いて彼の部屋を体感できる空間を制作してみたり、実際に手を動かすクリエイティブな活動が中心となりました。(2019年6月〜2020年3月。)

 

インテリアコラージュの様子。

 

ハマスホイの部屋を立体的に再現することを目指した活動では、牛乳パックを300本以上集めて、ハマスホイの室内画の壁面の実物大模型制作することにチャレンジしました。牛乳パックを使うというアイデアは、実は私の経験をヒントにしています。中学高校の部活動で牛乳パックを使い舞台の大道具を作っていた友人に協力して、そこに所属していない私も牛乳パックを集めていました。その時、1Lの紙パックは規定サイズであることや、切り開いていない牛乳パックはかなりの強度があること、多くの方が簡単に集めやすく、気軽に協力しやすい点などを知りました。この呼びかけは「そこにいる人すべて式」のとびらプロジェクトの気質とも想像以上にマッチし、任期満了した方にもご協力を依頼し、そうした皆さんも巻き込んで、大きなムーブメントとなりました。

 

壁・窓・ドアが描かれているこの作品を再現。人物の大きさなどから、実際のサイズを割り出し、必要な牛乳パックの数を計算している図。

 

窓がかなり大きく、光の影が不自然なことなど、サイズを測りながら作品と現実の違いを発見するのも楽しみでした。作りながら「え?本当?」なんて言いながら作品と見比べたり話し合ったり少しずつ立体にしていきました。

 

 

「これ、どこの部分だっけ?」とたまに混乱しつつも、一つずつ丁寧に牛乳パックを貼り合わせていきます。

 

 

少しずつ完成。人と比べると窓の大きさが目立ちます。

 

 

ドア部分もダンボールで再現。「リアルサイズで作るなら開閉したいよね!」と開閉式に。

 

 

色は、作品の画像をみながら絵具を混ぜ合わせ、自分たちで作っていきます

 

 

完成!作品をよく見てみると実は単なるグレーではなかったことに気付き、忠実に色を再現。作ってみたからこその発見でした。

最後は、カーテンをつけて、ハマスホイの窓越しに再現写真の撮影を実施。

 

  

 

一年以上の活動の集大成となったハマスホイの牛乳パックルームでは、壁の色は単なるグレーではないことや、カーテンの影が一部消えていることなど、実際に作ってみたからこその気付きも多く、ハマスホイ自身とその作品をより深く知ることができたように思います。今回のラボでは、普段は教えてもらう側になりがちな私たち市民が受け身でなく自発的に芸術と向かう挑戦となりました。

 


 

中尾友莉恵(アート・コミュニケータ「とびラー」)

 

この春開扉。何かを作ること、美術史、ミュージアムが大好き。とびらプロジェクトの3年間で人や知らない世界に出会うことも好きになりました。もっと多くのミュージアムに行きたい。

【あいうえの連携】2020年度初プログラム!
ムービー部オンライン上映会(2020.5.17)

2020.05.17

2020年5月17日(日)。今年度初めての「あいうえの」プログラム「ムービー部オンライン上映会」が開催されました。

 

「ムービー部」とは、小学4年生から中学3年生の18名の参加者が上野公園やミュージアムの魅力を、約1分間のショートムービーにして配信する”ミュージアム・チューバー”となるプログラムです。2019年度に全5回の予定で進められましたが、8月から12月にかけて4回実施されたものの、3月に予定されていた最終回(5回目)の上映会だけが、コロナ禍の影響で見送られていました。

そこで、今回改めて「ムービー部オンライン上映会」と題し、Zoom(ウェブ会議システム)を導入することで悲願の実施となりました。「あいうえの」にとっても新しいチャレンジとなったプログラムの様子をご紹介します。

 

 

 

プログラムの様子はこちら→
(「Museum Start あいうえの」ブログに移動します。)

基礎講座③|「きく力」を身につける

2020.05.09

第3回基礎講座 「きく力」を身につける

日時 | 2020年5月9日(土)10:30~14:30
場所 | zoom(オンライン)
講師 | 西村佳哲(とびらプロジェクトアドバイザー/リビングワールド代表)、稲庭彩和子(東京都美術館 学芸員)

 

 

第3回基礎講座は、アート・コミュニケータの活動の核となる「きく力」について考えました。講座は、前半はレクチャー、後半は参加型のワークを軸として進行されました。

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