東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

活動紹介

「障害のある方のための特別鑑賞会」:ニ科展

2015.08.24

 

 

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全員集合!とびらステーション(8/23)

2015.08.23

8月23日、とびラー全員が集まる「とびらステーション」が開催されました。
毎年4月に新たなスタートをきるとびらプロジェクト。2015年の活動が始まってから4ヶ月たった今日は、100人近くのとびラーが顔を合わせて足並みを揃える大切な日です。

共通の基礎講座が終了し、それぞれのとびラー活動が始まった今、改めてとびらプロジェクトの目的を確認しあいます。
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「見守る目」を大切にしていこう!
自分のペースや距離感を保ちつつ、とびラー仲間を応援する姿勢を持ち続けてほしい、と話すプロジェクトマネージャの伊藤さん。
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今日大切にしたいリマインドは「そこにいる人が全て式」!
とびらプロジェクトのなかでは毎度おなじみになっている「三人一組」のワークが始まります。
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まずはそれぞれ、
1:自分がすべきだと思っていること
2:自分が得意なこと・人によく頼まれること
3:自分が好きなこと
この3点を色別のポストイットに書き出します。
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書き終わったら3人で吟味しあい、大量のポストイットの中から1人につき1枚が残るようにして
全部で3枚を選び出します。
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3枚の色はどれでも構いません。
書いたものを選びながら、今後のとびラボでやってみたいアイデアを作り出していきます。

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ああでもない、こうでもない、これがやりたい、こういうのがほしい、どれが必要・・・
熱い話し合いを重ね、1枚の白い紙を企画のポスターにしていきます。

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できたものを貼りだしてみて、お互いに見合います。

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今後の活動の種になりそうなきっかけが、たくさん散りばめられたポスターたち。
果たして実現されるアイデアはあるのでしょうか?
今後のとびラボに活かされることを願っています。

(とびらプロジェクトアシスタント 峰岸 優香)

【あいうえの連携】キュッパ部:ハ・東京国立博物館

2015.08.20

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プログラムの様子はこちら→
(「Museum Start あいうえの」ブログに移動します。)

【あいうえの連携】キュッパ部:ダ・東京藝術大学大学美術館編

2015.08.08

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【あいうえの連携】放課後のミュージアム:第1回

2015.08.05

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第3回 鑑賞実践講座

2015.08.03

2015年8月3日(月)、先週・先々週と再びとびラーのみなさんがアートスタディールームに集まりました。

本日のメニューはご覧の通り。
外の暑さに負けないくらい、本日も三ツ木さんによる熱い講座内容がはじまります!

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本日最初のワークは、「聴く・応答するワークショップ」。
発言した相手に対して、その発言者が本当は何を伝えたいのか、その真意をきちんと汲み取っているかを確認するワークです。

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まずは三ツ木さんと鈴木が例を示します。

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テーマは「好きなもの」。
「朝のコーヒーの香りが好き」と発言した三ツ木さん。
鈴木はそれに対して、「好きなのは朝のコーヒーの香りを嗅ぐことができる時間全体のこと?」と尋ねると三ツ木さんから「×」のサインが。
改めて話を進めると、「コーヒーを淹れた時の朝の一杯に幸せを感じる」ということを聞き出すことができた。

トークの後、全体で共有したコメント・・・
・やりとりをする中で、自分の言いたいことが見えてくる(はっきりしてくる)。
・聞き手の頷きや受け答えが、話し手の気持ちを開かせる。
・それによって、表面的な話から、深い話・本音の話に進む。

今度はとびラー同士で3人組になり、そのうち1人は発言役、1人は聴き役、最後の1人は観察者役です。
2人の間で何が起こっているかを観察します。

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和気あいあいと行われています。

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ワークの後、全体で共有したコメント・・・
・聞く側が相手に興味がないとコミュニケーションがうまく行かない(対話型鑑賞では、作品に対して興味があることが大事)。
・テーマによって構成を変える必要がある。
・一言でポイントを返す。

その後、三ツ木さんによるファシリテーションで2作品を鑑賞します。

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その後、ワークとファシリテーションとの共通性を話し合っています。

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実はこの「聴く・応答するワーク」こそVTSにおける「パラフレーズ(言い換え)」にあたり、鑑賞者の発言に対してきちんとその真意を汲み取っているか、その訓練方法とも言えるワークなのです。
もちろん、対話型の鑑賞プログラムにおいては様々な要素が絡み合いますが、この「聴く・応答するワーク」がファシリテーターにおいて重要な内容になってきます。

まさに、基礎講座で西村さんから伺った「きく力」ですね。

〜〜〜

午後は、いよいよとびラーが実際にVTSのファシリテーションに挑戦です。
それだけでなく、VTSのスキルを高めていくために欠かせないコーチングについて学ぶため、コーチ役も加わって体験します。

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コーチは、対話の要点・流れを書きとめ、シートに従ってふりかえりの進行役を務めます。
コーチを行うことにより、対話の場について客観的になることができ、「この場で何が起こったか」を観察する目が育てられます。ひいてはファシリテーターとしての視点を育てるのにも、有効です。

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三ツ木さんからもご意見をいただいたところで、本日は終了。
無事に2週連続の「VTS集中講座」を終えられました。

講座3回目にして初めてのファシリテーションまで行い、とびラーのみなさんの意識の高さが窺えました。
VTSファシリテーションの基礎体力を身につけたところで、いよいろこれか自分たちで実践していってもらいたいと思っています。
ただVTSファシリテーションを実践することが目的ではなく、それを体得した先にいったいどんな鑑賞の場づくりがあるのか?その可能性も一緒に探ることになるのだろうと思います。
鑑賞の場とはどれほどクリエイティブな場か。ぜひその楽しみを見出しながら進んでいきましょう!

まずは3日間、お疲れさまでした!

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東京藝術大学 美術学部特任助手
鈴木智香子

【あいうえの連携】キュッパ部:ビ・国立西洋美術館編

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【あいうえの連携】平日開館コース:足立区立興本扇学園

2015.07.31

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第2回 鑑賞実践講座

2015.07.27

2015年7月27日(月)、初回講座から1週間後。いよいよ鑑賞実践講座の「実践的」な学びが始まります。

今日のテーマは「対話を通した鑑賞法 VTS(ヴィジュアル・シンキング・ストラテジー)を学ぶ」です。

講師をお願いしているのはARDA(NPO法人芸術資源開発機構)の三ツ木紀英さん。
何年も前から、対話型鑑賞プログラムを開発してきており、それを伝える研修も行ってきていらっしゃいます。とびらプロジェクトにおいても、今年で4年目のお付き合いになります。

本日、4期生のみなさんとは初めまして。
ご挨拶代わりにさっそく。みんなでこの作品を鑑賞してみましょう!

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鑑賞者と観察者の2グループにわかれ、三ツ木さんファシリテーションのもと、その場で何が起こっているか?を体験・観察しました。

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次に鑑賞者と観察者と場所を交代して、2作品目を鑑賞。

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3度目は、全員が鑑賞者となりさらにもう一作品を鑑賞しました。

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あっというまに感じられましたが、三枚の画像を鑑賞し終わると1時間15分も時間がたっていました!
短い休憩をはさんだのち、3人組になって「ファシリテーターはどんなことをしていたか?それによって何が起こっていたか?」という問いを中心にをふりかえります。

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三ツ木さんのファシリテーションから、VTSファシリテーターが行う3質問&7要素を読み解きます。

「この作品の中で何が起こっていますか?」

「作品のどこからそう思いましたか?」

「他にもっと発見はありますか?」

3つの問いを挟みながら、鑑賞者の一人ひとり、あるいは全員と向き合って、開かれた鑑賞の場をつくることを目指します。問いかけだけではなく、実は体の動きやファシリテーターの視線、指の差す方(ポインティング)によっても、対話の場に影響を与えることも気づきが得られました。

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さらに、「VTSを体験してどんなことが起こったか?」を考えると、ファシリテーターが発言者の話をしっかり聞いているという態度を示すことによって「話してもいいんだ」という安心感が生まれ個々のコミュニケーション能力が高まったり、
「まずは作品をじっくり見ること」や「根拠を述べること」を促されることによって観察力や思考力が高まったり、「発言に対して中立性を保つこと」つまり「正解がある・ないということで判断しないこと」によって答えのない問いに対して考え続ける力・作品を見続けてしまう、などのことが挙げられました。

対話をしていくうえで大切なのは雰囲気づくりや姿勢、さらにVTSが鑑賞者にもたらす効果を確認したところで前半は終了です。

〜〜〜

午後の講座ではいよいよ4人組になって実際にVTSファシリテーターに実践してみます。

10分のVTS+5分のグループ振り返り+全体への共有、のワークを4回繰り返して、全員がファシリテーションを経験しました。

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実際にファシリテートしてみて気づいたこと、ファシリテーターの良かった点や改善点、その場で具体的にどう感じたか、参加して疑問に思った事を共有していきます。

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4ラウンドが終了したところで、最後にVTSが開発された根本にある、鑑賞者の美的発達段階について知識を深めて、本日の講座は終わりました。

6時間という長丁場でしたが、密度の濃い内容を体験してみなさん最後は興奮気味な様子でした。
これから学ぶVTSとは、知識に頼らずに作品をよく見ることからはじめ、「これは何だろう?」と一人ひとりに考えることをうながし、様々な意見を引き出しながら、作品の見方を深めていく鑑賞方法です。とびらプロジェクトではVTSを鑑賞の基軸に設定し、鑑賞の場をつくることを推奨しています。

いよいよVTSの基礎の基礎を学んだところで、ぜひその新鮮な驚きや最初に感じた違和感も大切にしながら、VTSの考え方を体得していってほしいと思います!

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東京藝術大学 美術学部特任助手
鈴木智香子

建築実践講座①

2015.06.27

今年の実践講座は、建築からスタート!

第1回目の建築実践講座は、アイスブレイクの『けんちく体操』からはじまりました。

『けんちく体操』とは、建築物を身体で表現するというもの。
身体を動かしながら建築を学べるワークショップとして、「チームけんちく体操」によって、国内だけでなく海外のさまざまな場所でも開催されています。

最初のお題は、「スカイツリー」。

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両手を上に挙げてぴんと尖らせている人が多いようですが、よく見るとそれぞれに個性が見えます。足を少し拡げて裾が広がっている様子を表現した人、片腕だけ上げて細さを強調した人もいました。

次のお題は、「東京都庁」。

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今度は2人組になって、それぞれ思い思いのポーズをとります。
先端を少し曲げて、てっぺんが平らになっていることを表している、というグループも。

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身体を向き合って、対になっていることを強調するグループもありました。

そして次は、「雷門」。今度は3人組で挑戦します。

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門の表現は、グループによってさまざま。身体を張って雷門の大提灯を表現するところもありました。

最後は、9人組で「東京都美術館」に挑戦!

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全体的に体勢を低くするところが多いなか、立ったまま両手を伸ばしているグループも。
4つの公募棟が並んだ様子や、中央棟、交流棟、企画棟の繋がりが見えるように表現しているところが多く見られました。
中央に見えるのは、もちろん都美のシンボル『my sky hole 85-2 光と影』です。

 

後半は、学芸員の河野さんによる東京都美術館の建築についてのレクチャー。

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東京都美術館は、1926年に東京府美術館として開館しました。
しかし、当時の金額で予算が20万円ほどしかなかったため、100万円(今の金額で32〜3億円)を寄付したというのが、実業家の佐藤慶太郎です。今でも、東京都美術館1階の佐藤慶太郎記念アートラウンジには、彼の胸像が設置され、その功績が讃えられています。

このとき最初に建てられたのは、建築家・岡田信一郎による旧館。
彼は、黒田記念館や現在の東京藝術大学陳列館など、上野公園内にある他の建築の設計も手がけています。旧館のときに使用されていた木製の陳列ケースは今も残されていて、2015年7月18日(土)からはじまる『キュッパのびじゅつかん』展でも使用されています。

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そして、1975年に建築家・前川國男の設計によって新館の建物が竣工、2010年から2012年にかけて行われた大規模な改修工事を経て、今の東京都美術館の姿に至っています。
前川國男は、あくまで主体は公園であり、その中に美術館が入っていくのだという考えから、外部環境の疎外をできる限り避けることを意識していたといいます。実際に、現在の東京都美術館はそのほとんどが地下空間にあるにも関わらず、建物の中からも周辺の上野公園の緑をたくさん目にすることができます。

東京都美術館に残された当時の資料や図面などもスライドで見ながら、4期とびラーも少しずつ慣れてきた東京都美術館の建物を見つめる機会として、じっくりお話を聞いていました。

 

そして最後に、今年の建築実践講座で初めて導入された「わかちあう 伝える」ワークについて、特任助手の大谷さんから説明がありました。

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前期は5人組のリサーチグループをつくり、他館の見学や建築ツアーのプランつくりなど、1年目の人と2年目・3年目の人が一緒になって、学び合いの場を深めていきます。そして、10月10日の実践講座で各グループの成果を発表してもらうことになりました。

また、後期は3人組でプランニンググループをつくり、建築ツアーの計画・実践を行っていきます。この講座を通して学ぶことを、どうアウトプットしていけるのか、グループごとに話し合いながら、より多くのアイディアを実践していく機会になりそうです。

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グループ編成ができると、早速話し合いがスタート。
今日のレクチャーで聞いた話なども交えながら、コミュニケーションが盛んに行われていました。

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今年はこうしたグループを中心にして、建築実践講座も複数人で協力して活動を進めていきます。
「そこにいる人が全て式」で、偶然できたこのグループのコミュニケーションがどのように広がっていくのか、これからの活動が楽しみです。

基礎講座を終え、いよいよ実践的な場への入口が開いてきました。
4期生のとびラーにも積極的なとびラボへの参加が見られるなか、ここでのワークがその後の活動にも繋がっていくかもしれません。
何気ない日常生活の中でも、具体的に何ができるかを考えたり、それを話したりするような場のデザイン、アートコミュニケータとしての活動がより深まることを期待しています。

(とびらプロジェクトアシスタント ニカモトハンナ)

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