「キュッパのびじゅつかん」展 ベビーカーツアー 2015年9月29日
気持ちの良い秋晴れの日に、都美術館で初めてのベビーカーツアーが「キュッパのびじゅつかん」展で開催されました。
参加者は幼児のお子さんと保護者の方5組。1組に1人とびらーが伴走し保護者の方がゆっくり展示を鑑賞するお手伝いをします。
ツアー当日の朝、開催に向けて綿密な打ち合わせを行うアートコミュニケーター(とびラー)たち。タイムスケジュールや注意事項等を確認します。
このプログラムを担当するとびラー達の中には赤ちゃんと一緒に来館者をお迎えするメンバーもいます。
ベビーカーで来館する参加者の方々が迷わずに集合場所にたどりつけるよう、門の前でとびらーが館内案内をします。
続々と参加者のみなさんが到着します。小さいお子さんと一緒の外出は目的地に到着するだけでも大変な中、みなさん無事到着して一安心です。
集合場所からキュッパのびじゅつかん展へ。移動しながら館内の授乳室、おむつ替えのできるトイレの場所をお伝えします。
展示室前で保護者の方への今日の活動案内とリーフレットの配布、その間に、お子さんたちに声をかけながら展示室へ向かいます。
1組にとびらーが1名伴走して、ゆっくり鑑賞できるよう、混雑を避けた動線を案内したり、ベビーカーを預かる等のサポートを行いつつ、保護者の方とは作品を見て思ったこと、感じたことを対話しながら鑑賞します。導入の映像コーナーでは、少しぐずったお子さんをとびラーがあやし、保護者の方には最後までゆっくり映像を鑑賞して頂きました。
bigdatanaを見てみなさん「わーすごい!」「楽しそう!」とテンションアップ。大人の気持ちが伝わったようで、お子さんもご機嫌な様子です。
標本箱を作るコーナーでも、保護者の方がじっくりワークショップに参加できるよう、とびラーがサポートします。
なかには、ひとりで標本箱作りを始めるお子さんも。その間保護者の方もじっくりワークショップに参加できるよう、とびラーが見守ります。
お子さんができあがった作品を見せてくれました!
保護者の方もお子さんの集めたものを見て「意外なものを集めていて新鮮!こどもの新たな一面を見ることができました」との感想を伝えてくださいました。
標本箱に名札を書いて、標本箱のテーマについてとびラーと対話し思いを深めます。みなさんそれぞれ素敵な標本箱が出来上がりました。
標本箱を棚に展示し、最後にベビーカーツアーのアンケートにご記入いただいてツアー終了です。
参加者のみなさまはこのツアーを楽しんで頂き、又お子さんたちもご機嫌斜めになったと思ったらちょっとしたきっかけですぐに笑顔に戻ったり、とかわいらしい姿で過ごしていた様子でした。お子さんと一緒の外出先にこのツアーを選んでくださった参加者のみなさまに心よりお礼申し上げます。
ベビーカーツアーは赤ちゃんと一緒の暮らしの中で敬遠されがちな「美術館に訪れゆっくり美術鑑賞を楽しむこと」をアートコミュニケーターの活動を通じてもっと参加しやすいものにしたいというとびラー達の思いが形になったプログラムです。赤ちゃんと一緒に美術鑑賞を通じて気持ちのリフレッシュをしたいとき、育児に少々疲れを感じた時などに、何のためらいもなく美術館に安心して訪れることができるよう、ベビーカーツアーが親子のファーストミュージアムデビューのきっかけになることを願っています。
レポート・亀山麻里(とびラー)
2015.09.26