【第3回基礎講座 「きく力」を身につける】
日時|2023年5月13日(土)10時〜15時(昼休憩1h)
場所|東京都美術館アートスタディルーム
講師|西村佳哲
内容|コミュニケーションの基本は、上手な話し方をするのではなく、話している相手に本当に関心を持って「きく」ことから始まります。この回では、話を「きく力」について考えます。
・話を〈きかない〉とはどういうことか?
・話を〈きく〉とは? また、それによって生まれるものとは?
5月13日(土)の第3回基礎講座は、とびらプロジェクトで大事にしているコミュニケーションの基本「きく力」とはどんなことか、体験を通して考えました。
「きいてくれる人がいるから、はなすことができる。」西村佳哲さんがとびラーに向けて語りかけるその時間が、とびらプロジェクトのコミュニティの基礎になっています。
午前中はとくに、「言葉」の抽象性、つまり、同じ「言葉」を使っていても人それぞれイメージしていることが違うことに気がついていく時間になりました。
言葉中心の社会のなかで、「言葉」の先にあるはなし手の本当のイメージにたどりつかないまま「安易にわかったような気になる」会話に慣れていたことに、ハッとした12期とびラーも多かったようです。
はなし手の「言葉」や「話の内容」だけを受け取ることで、「安易にわかったような気になる」受け手の状態が、はなし手にあたえる影響も実際の体験や観察をとおして実感していきました。
午後は、目の前の人に関心をむけ、その人のはなしぶりを含めて内容以上のものを受けとりながら話をきくことで、その人の「いま・ここ」が新鮮に立ち上がる瞬間を全員で体験しました。
とびらプロジェクトは、ひとがはなすことができる場をつくりだす、「きく力」をもっている人が多くいることが、コミュニティが育つための土壌になると考えています。
「きく力」で培われた文化圏が、またここから一つ広がっていくように感じた第3回基礎講座の1日でした。
(とびらプロジェクトコーディネータ 越川さくら)
2023.05.13