数分間、一生懸命話すAさん、うわのそらできくことに徹するBさん。すると、Aさんはどんどん話せなくなっていきます。聞いてくれていない人を前に一生懸命話をすることは、時間がこれほど長く感じるものなのかと実感します。いつも話をする側(情報を発信する側)にアドバンテージが有る様に感じていたことが、この体験を通して、実はきく側(情報をうけとめる側)の振る舞いが、話をする側に大きな影響を与えていることに気付かされます。
この体験について少人数グループで意見交換をしながら、感じたことや考えたことなどを共有しました。こうした小さなグループワークをメンバーを代えながらいくつも実践してゆきました。とびラー候補生同士、まだはじめて会話する相手も多い中での4時間に渡る基礎講座は、同期生を知るよい機会になったのではないでしょうか。コミュニケーションを深めることの出来る「きく力」はまさにアートコミュニケータにとって重要な力。相手の話をキチンと引き出し受け止め、共有して行ける関係がつくれれば、とびらプロジェクトはますますクリエイティブな場となることでしょう。(伊藤)
2012.04.28