2018.02.18
今年度のアクセス実践講座は、2月18日が最終回となりました。3つのラウンドにわけて、一年間を振りかえります。講座や関連する実践の場で考えたこと気づいたこと、その場や直後の振りかえりだけでなく、講座の目的やご自身の目的に立ち返って、学びや実践の意味を再度丁寧に振りかえっていくための時間となりました。
第1ラウンド:講座に関する振りかえり
講座の目的を確認し、講座がどのような構造になっていたのか、各回の内容をおさらいしながら、振りかえります。
事前課題としていた、振りかえりシートにもぎっしりと記入があります。
グループディスカッションでは、事前課題の中にあった「今年度の講座で印象に残ったキーワード、内容」について3人組で共有しました。
第2ラウンド:講座に関係する実践の振りかえり
とびラボからは、「アート筆談deコミュニケーション」、キッズデーで実施された「とびとびスペシャル ボストン美術館」に関わったとびラーから発表を行ってもらいました。
発表では、私たちは「どんな社会的課題に気づいたのか」、「どんな人が美術館に行くのが難しいのか」、「なぜその実践を行なったのか/参加したのか」、「実践から得られた可能性と課題」といったトピックについても、取り上げられました。
講座の目的とも重なる取り組みである、Museum Start あいうえの「ミュージアム・トリップ」、「あいうえのアンバサダー」(「子どもをミュージアムに連れて行きたいけれど、なかなか機会がない」という方を対象に、とびラーがミュージアム・デビューを応援するプログラム)についても、実践に取り組んだスタッフととびラーから発表がありました。
第3ラウンド:今年度の講座・実践をうけ、これからトライしたいこと
第1、2ラウンドをうけ、今年度の講座・実践をうけて、これから自分がトライしたいことを考えてもらいました。まずは、個人で考える時間を取り、その後は、マグネットテーブルという手法を使って、「似たことを書いている人」、「一緒になると化学反応を起こせそうな人」、「自分の書いたものを捨ててもいいと思える案の人」を見つけて、5〜6人のチームを組んでもらいます。
チームができたところから、(1)自分のアイディアとチームの人のアイディア、どこが似ていると思ったのか、(2)なぜ化学反応が起こせそうなアイディアなのか?どんなことが実現できそうなのか?、(3)なぜ自分のアイディアを捨てても良いと思ったのか?、といったテーマでグループディスカッションを進めてもらいました。
グループディスカッションの後は、全体での共有を行いました。「アクセス」といっても、イメージする「対象」や「課題」、アプローチする「手法」にもバリエーションがあります。
今年度のアクセス実践講座は終了しましたが、実践に向けたスタートでもあります。「美術館に行くことが難しい人が、来館し、利用するために、どのような支援が必要なのか」、マグネットテーブルで話し合ったとびラーのアイディアが実を結び、届けたい方たちのもとに届くことを願っています。
(東京藝術大学美術学部 特任研究員 菅井薫)
2017.12.14
アクセス実践講座もいよいよ終盤です。
講座前半は、「具体的な社会課題に関わる状況・活動を知る」。中盤は、「ワークショップをつくる構造を学び、企画を立てることに挑戦する」ことに取り組んできました。今回は、「(高齢者福祉分野の)社会課題に関わる美術館などでのプログラムを知る」ことになりました。
講師となって頂いた林容子さん(一般社団法人アーツアライブ・代表理事)のお話を、キーワードをもとに、振り返っていきます。
●「水は川上から川下へ」
林さんは、最初からアートに関わるお仕事をしていたわけではありません。大学卒業後についたのは、船を運航する仕事、貿易会社のバイヤー、と一見すると、アートとは関係がなさそうな仕事でした。最初は、日本では売られていなかった商品を流通するため、まずは大手の有名な企業に導入してもらったことで、その他の企業へも普及していきました。当時、助言を受けた「水は川上から川下(消費者により近い段階)へ」という例えは、今でも活動を普及するにあたって参考になっているそうです。
●プロジェクトを実現するには:「困っている」はチャンス
継続をするには、「小さな成功の積み重ね」があり、協力を得るには「困ったことはありませんか?」といった聴くことから始め、信用を得ていったそうです。加えて、日本でプログラム導入を進めていくにあたっては、『進化するアートマネジメント』、『進化するアートコミュニケーション』といったご著書の存在が、信頼を得ることにつながったこともあったそうです。
●プログラムを行う社会的背景と課題
現在の日本では、超高齢化、少子化が進んでいます。健康寿命との差、介護者の不足、高齢者世帯の増加といった課題も挙げられています。認知症は、特殊なことではなく、他人事ではないのです。過去に、林さんが視察のため、1カ月間滞在したアメリカの高齢者福祉施設では、地下にアートスタジオやプールがあり、入居者はガーデニングやギャラリーなど複数のコミッティーに主体性を持って参加していたことが印象に残ったそうです。
●「アートリップ」
ニューヨーク近代美術館(MoMA)が、認知症の方とその家族、介護士を対象にギャラリー内で実施している「meet me at MoMA」というプログラムを林さんが視察したことがきっかけとなり、日本でも「対話型アート鑑賞プログラム」(アートリップ)を行うことになりました。ブリヂストン美術館での実施(2011年)をきっかけに、例えば、国立西洋美術館では、2012年から毎月実施されています。
●「靴が履けなくなっても、誰かに履かせてもらうことはできるけれど、アートを楽しむことは自分でしかできない」
「アートリップ」の特長は、出来ることに焦点を当てた活動であり、答えは一つではないという考えのもと、否定はしないそうです。プログラムに参加する方の効果も、それぞれにあるそうです。具体的には、認知症の方にとっては、すぐに忘れてしまったとしても、その瞬間を楽しみ、当事者の方にとっては社会へ出ることが最大の刺激となっています。家族の人にとっても、共にリラックスして楽しむ、あるいは介護を忘れるひと時になっています。介護士の方にとっては、介護のヒントになったり、「〜ができない」といったネガティブではないその人の良さを見つけることにもつながっているそうです。現在は、美術館だけではなく、認知症カフェ、高齢者福祉施設、企業など、活動の場が広がっています。
林さんご自身の「存在が社会に、そして出会う人に少しでもプラスになるように生きたい」というお話に象徴されるように、情熱と未来に対する自信を持って、一つ一つを乗り越えてこられたことが十分に伝わる時間となりました。
(東京藝術大学美術学部 特任研究員 菅井薫)
2017.10.29
7月から始まった実践講座もいよいよ後半戦。第6回目となるアクセス講座では、前回の舘野さんによるレクチャー「ワークショップデザイン入門:体験をを通して学びを深める場作りとは?」をさっそく活かした実践編です。前回のレクチャーで学んだワークショップの構造や設計のポイントを意識しながら、実際にワークショップを計画してみます。テーマは「上野公園内の文化財や文化資源を介してできること」。ミュージアムや上野公園を活用するとびラーの視点から、その体験を他者に伝えるためのワークを考えていきます。
講座の序盤に、まず伊藤さんによるレクチャー。前回の舘野さんの講座を振り返り、実際にワークショップを組み立てるポイントをおさえます。
「遊び」と「ずらし」を学びではさむ、目的はワークショップのなかで繰り返し伝える、1人で考える時間とグループで話す時間はコントロールする、など、常にワークショップの全体像と目的を意識してすすめていくのがポイントです。
今日のワークでは、ランダムな5〜6人のグループで、テーマに添ったワークショップを考えていきます。できた企画はワールドカフェ形式で他のグループのメンバーに紹介し、課題点などを指摘し合います。後半ではその指摘をもとに修正し、最後は1枚のポスターにまとめます。
考えていくためのツールは、ワークショップの内容を具体的に伝えるための「企画書」のベースになるものです。今回は5つのトピックにつき1枚ずつワークシートがあり、設計のポイントとなる問いが記載されています。
話し合う時間は1時間ほど。各グループで話し合い、最近気になっていることや楽しそうだと思う活動など、それぞれの経験からアイデアを持ち寄ります。話し合いの段階として「共有→拡散→混沌→収束」というプロセスがある…と基礎講座にて青木さんが仰っていましたが(参考:基礎講座番外編「GoodMeeting」)、よいミーティングの時間をもつことができたでしょうか?
やってみたい企画にわくわくしたり、アイデアに行き詰まったりしながら、あっという間の1時間が終了。次は、ワールドカフェ形式で他グループと意見交換します。
各グループのうち1人(ホスト役)が机に残り、他のメンバーは他のグループの内容を聞きに行きます。ホスト役は自分たちのグループのプレゼンテーションをしてワークの内容を伝え、聞きに来た人は内容に関する意見を付箋に記します。この企画の「いいね!」と思った点、「なぜ?」このような設計になっているのか疑問に思った点、「こうしたら?」もっとよくなるのでは…という視点を基軸に、三色の付箋にコメントを書きます。
まだまだ足りないところ、改善の余地があるところ、ここは活かさないともったいない!というところ。客観的な視点が入ることで、より様々な意見を得ることができ、企画のブラッシュアップ(精査)につながります。ホスト役は「自分がこの企画の面白さを伝えなければ」と考え、また他グループの内容を聞く人も、同じフォーマットを持った上で違う方法や内容が積み上がる過程の違いに気づくことができたのではないでしょうか。
さて、ここからが企画の大詰め。それぞれ自分のグループに戻って、もらったコメントをもとに計画を修正していきます。この練り直しが今日のワークで一番重要なところでもあります。
他人に伝えるためには、より意味のある体験をしてもらうには、どのような工夫が必要か?ラストスパートに向けて、全員で身を乗り出して考えます!
そして今日のまとめとして、ワークショップの内容を伝えるポスターを、A3用紙1枚にまとめます。
最後に、今日制作した企画書とともにテーブルに並べてポスターセッション。
自由に移動したり話したりしながら、各グループのコンセプトやワークの内容、修正されたところを学び合います。また、オレンジ色の付箋に感想を書いて残しました。
みなさん一つ一つのグループが作成した資料を、じっくり読み込んでいました。なかには今すぐやってみたい!というアイデアも。
とびらプロジェクトにかぎらず、学校や仕事などの日常生活でも、チームを組んで課題に取り組み、さまざまな話し合いを経て物事をすすめていくのは非常に重要な局面ですね。今日のワークもまたトライ&エラーのひとつであり、ワークショップの計画を実践することで、実際に発見できた課題もたくさんあるでしょう。まだ見ぬ人に自分たちで考えた企画を開くとき、そのヒントや工夫を、身をもって学ぶ講座となりました。
(とびらプロジェクト アシスタント 峰岸優香)
2017.10.29
今回のアクセス講座では、立教大学の舘野泰一さんをお迎えして、ワークショップメイキングにおける基本的な構造や方法、伝え方に関するレクチャーをしていただきました。
舘野さんの講座は昨年に続いて2回目。昨年のレクチャーで舘野さんからご教授いただいたワークショップの手立ては、とびラーによる「とびラボ」などのプログラムを組み立てる際に、重要な基盤を担ってきました。今回は昨年の内容を踏まえて、より実践的な課題にフォーカスしていきます。
【午前】
まずは舘野さんの自己紹介から講座がスタート。舘野さんの専門分野は大学での教育や、企業のなかの教育の在り方についてです。単なる情報や知識の伝達に限らず、どうしても体験を経た学習が必要なときに、有効な方法のひとつが「ワークショップ」。インタラクティブに学ぶことの意味や、そのために必要な設計の工夫について研究されています。
本日の講座の目的は、大きく2つ。まず、「ワークショップデザインの基礎を学ぶ」こと。ワークショップの基本構造や考え方、そして実際に設計するプロセスについて学びます。次に、「ワークショップの伝え方」。実際に企画を実施するにあたって、他者に自分たちのワークショップを伝える意味と方法を考えて行きます。
■導入のワーク【4項目で自己紹介】、『遊び』と『学び』のブレンド
まずはA4用紙を4つに折り、以下の項目を書き込みます。
・名前と普段の活動
・今日どんなことを学んでみたいか
・『遊ぶ』という言葉からどんな言葉を連想しますか?
・『学ぶ』という言葉からどんなことを連想しますか?
4つの観点から、まずは自分の関心について語り、今日のワークをともに進めるグループで共有します。
後半2つの質問がワークショップに必要な要素、つまり設計のポイントとなるキーワード。たとえば参加していたとびラーからは、『遊ぶ』・・・「非日常」「楽しい」「面白い」「知る」「没入する」「やりたくなる」、『学ぶ』・・・「知る」「ためになる」「自分の殻を破る」「生きる力になる」などの言葉がでてきました。考えていくと、その間に重なったりつながったりする部分があることにも気づきます。『遊び』と『学び』の要素を上手に統合する工夫が、ワークショップの醍醐味であるともいえます。
考案したワークショップには「楽しさ」があるか?自分でもやってみたくなるか?参加した人はその体験の後どのように変化するか?ねらいを引き起こす設計をし、チームで共有しているか?・・・といったように、『遊び』と『学び』の視点に立ち返りながら問い続けていくことがデザインのチェックポイントになっていきます。また、自分が偏りがちな思考を知っておいたり、チームを編成するメンバーの考え方、バランスを事前に知ることもキーポイントとなります。
■ワークショップの基本構造とは?
今日の講座にのぞむにあたり、とびラーには事前に2つの課題が出ていました。課題の1つ目は、舘野さんの著書「アクティブ・トランジション」のなかで紹介されているワークショップのうち一つから、内容を読み込んで他者に伝えること。
ワークショップの基本構造を自ら読み解き、分析して考えるための課題です。既にある内容を自分のなかに落とし込み、他者に伝えるワークを通して理解を深めていきます。
次に、紹介しあった3つのワークショップについて、基本構造や流れの共通点を発見しながら、それぞれのワークを横断的にみていきます。設計の際に気をつけるべきポイントを模造紙にまとめ、ワークショップを組み立てる際の統合的な視点について、グループごとに整理しました。
一連のワークを通して頭を使ったあとで、舘野さんからのミニレクチャー。新しい物事にアプローチする際、自分で「考える」→レクチャーを「聞く」という流れによって、より深い理解や知識の定着が得られます。
人の思考とは、白紙のように無意志なものではなく、素朴な気づきや、それまでの経験によって構成されているもの。学ぼうとする知識と、すでに持っている考えを関係づけることから、学びの体得へとつながります。さらに、自分の考えたことを他者に教え伝えるような、双方向性のある状況は学習者に「考える」ことを促します。
■ワークショップの設計
舘野さんが考案したワークショップには共通する5つのステップがあります。
ここでは舘野さんからそれぞれのステップにおいて大切なことを解説していただきました。『遊び』と「ずらし」による楽しいメインワークを、活動の目的や意味である『学び』でサンドイッチするのがポイント。参加した人が、体験を価値づけられるような設計意図が大切なんですね。
また、ワークショップの進行役にとって重要なのは『OARR(オール)を握る』こと。
活動の内容と目的を結びつけ、さらには日常生活に活かせるような態度をめざすことが、ワークショップを企画・運営するにあたって非常に重要なポイントとなります。体験したことを振り返り、その具体的な経験や反省的観察から、普段の生活でも使えるような知識の体得につなげていきます。
【午後】
■実際にワークショップの体験と、進行のポイント
まず、舘野さんの考案したワークショップ「カード de トーク いるかもこんな社会人?」を、グループごとに実際に体験してみます。
様々な社会人のキャラクターが描かれたカードは11枚。
一緒に働きたい人は?あるいは、この人と仕事するのはちょっと…なんて人は?まずは1人で考える時間をもったあとに、他人の意見と比較して、違いや共通点を発見します。
一通りカードゲームを体験した後に、舘野さんからワークショップの構造について解説。このワークでは、普段は抽象化して話す機会をなかなか持つことがない、「仕事観」を語る設計がなされています。また、ファシリテーションで重要となるのが、話し合いを設計するときの「1人で考える時間」と「グループで話し合う時間」のタイムマネジメント。個人の考えを明確にし、それぞれの立場をもって比較することはディスカッション・ワークの肝でもあります。また、1人で考える時間をしっかりもつことで、自分なりの学びを作る時間にもなるのです。そして、進行のなかで常に、参加者に目的を伝え続けること。なんども企画の意図をリマインドすることで、持ち帰ってもらいたいメッセージや、知識・態度が参加者のなかに形成されていきます。
■課題の共有
午後は、2つ目の事前課題を使ったワーク。課題のテーマは「あなたがもしワークショップをデザインするとしたら、どのようなものを作りたいと思いますか?」今日学んだことを活かし、それぞれのプランがどう発展できるか?一人ひとりが持ち寄ったアイデアについてプレゼンし、グループごとに検討します。
誰にどんな学びを得て欲しいのか。学習者に「考え方」「ものの見方」を変えるきっかけを提供するには、どんな工夫が必要か。ワークショップで伝えるのは「聞けばわかる」情報ではありません。「体験を通さなければ得られない」「モノの見方の変化」「多様な人との出会い(越境)」など、態度や価値観の問題を扱うことができるのです。
ここで有効なのが「似た構造」の体験をすること、そして「対話に仕掛け」を取り入れること。短い時間で体験できる楽しい活動と、体験してもらいたい学びが、関連づけれらるようなメインワークを考えてみる。あるいは、抽象的な思考や、今まで考えたことのなかったトピックを表現しやすくするために、カードなどのツールで導入を工夫したり。自然と多様性がでてくるような演出を設計するのが重要です。
ここで、午前中にとびラーが紹介しあった3つのワークショップについて、舘野さんから設計のポイントに関する解説。大学生に知ってもらいたい社会人や仕事の状況と、ワークショップのなかでの具体的な活動が、どう結びついていたかについて紐解いてもらいました。
ここでもう一度、ワークショップの基本構造について気づいたことを話し合いつつ、持ってきた課題のワークショップについて、再度検討してみます。何人かのとびラーに発表もしてもらいました。
■まとめ
講座の終盤には、今日のレクチャーの振り返りとまとめ、さらに補足のポイントや、実際にワークショップを実施するときにぶつかる課題などについてお話していただきました。
ワークショップのポイントは、メインワークをアイスブレイクと振り返りで挟むこと。そして学びのプロセスを楽しめる仕掛けを随所に散りばめておくことです。そして、場を進行していくファシリテーターには、参加者が十分な遊びと学びを体験するために、以下のポイントが重要です。
ワークショップを作る際は、とにかく実験してみること。最初から完璧を目指すのではなく、気づいた点を随時バージョンアップさせていく。そのために、プレ実践時の様子は記録撮影しておくと良いとのことでした。
また、ワークショップを「伝える」ことも実施にあたっては重要な課題です。企画書の書き方や広報の手段、受け入れ団体にとってのメリットを考慮して設計する等、学校の授業や講義とは異なる特性を理解してすすめることが、実現に近づく鍵となります。
最後に舘野さんから「学びの場づくりをしようと思うと、日常の過ごし方がちょっと変わります」という言葉がありました。つい夢中になって『遊んで』しまうもの、深く『学べた』と思う瞬間、そこにはどんな体験の構造があるのでしょうか。『遊び』も『学び』も、受動的な態度に収まることなく、心から楽しい・知りたいと思うと、自然とのめりこんでしまうものですよね。そんな我を忘れてしまうような豊かな体験を、学習理論の構築とともに学べる講座だったかと思います。レクチャーの最後、舘野さんが「よき学習者であってください」という言葉で締めくくられたように、よく遊び、よく学ぶ姿勢が、これからのアート・コミュニケータの活動にいかされていくことでしょう。
(とびらプロジェクト アシスタント 峰岸優香)
2017.09.17
「人と人を考える」をテーマに、多様な人々が芸術につながれる「回路」をデザインしていくこの講座、2017年度の「アクセス実践講座」もいよいよ3回目となりました。今回のキーワードは「身体と障害」。講座前半には、東京大学先端科学技術研究センター准教授 熊谷晋一郎さんのレクチャー(昨年度のアクセス講座)をVTRで視聴し、後半には、視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップより林建太さん・木下路徳さんを迎え、美術鑑賞と障害について考えていきました。
【前半】
「当事者研究:障害者と文化的活動」熊谷晋一郎(東京大学先端科学技術研究センター准教授)
(*写真は昨年度の様子)
車いすにのった男の子が階段の前で立ち止まっています。障害はどこに宿っているように考えられるでしょうか? 優等生は階段を指さします。街に段差があることが障害だ。車いすを指さす人もいます。段差を超えられる機能がないのがいけない。あるいは、もしかすると、まわりに手助けしてくれる人がいない環境が悪いのかもしれない。熊谷さんによれば、これらすべてが正解です。障害が人々を取り巻く社会の側に宿っているとするこのような立場は、専門用語では「社会モデル」と呼ばれるそうですが、もちろん視点をずらせば違った考え方もできます。近頃は発言すると「悪者」になりかねない「男の子の足に障害があるからいけない!」という考え方がそれ。障害が当事者の身体の側に宿っているとする立場「医学モデル」です。「近頃は」と記しましたが、社会モデルが台頭するようになったのは最近の話であり、少し前の時代までは、医学モデルが当たり前だったとのこと。例えば、熊谷さんが生まれつきもっている脳性麻も1970年代頃までは治療・リハビリ次第で治るものだと考えられており、健常者に近づくべく障害者に努力が求められていたこのことからも、医学モデルの優位が窺えます。障害の所在に対する人々の考え方が大きく変化したのが1980年代。その背景には「自立」に対する考え方の変化、「自立生活運動」がありました。
「自立」というのはどういう意味でしょうか? 難しい言葉ではあるものの、反対語は比較的容易に浮かびそうです。子どもたちに聞くと真っ先に返ってくるというのが「依存」。納得の行きそうな言葉ではあるものの、熊谷さんはこの「自立生活運動」においては特に、「自立」の反対語に「依存」を置くことを強く否定しています。熊谷さんは東日本大震災時、建物の5階から避難するにあたって、自分が依存できる逃げ道が作動しなくなったエレベーターに限れていることに気づき、助からない可能性に頭が真っ白になったと言います。梯子や階段、ロープ等、健常者には複数見つけられる依存先が、障害者である自分には限られている。健常者は複数の依存先を有しているために、それぞれへの依存度は低くなるものの、障害者はその逆。数限られた依存先へ依存の度合いも集中します。複数の逃げ道に向かって細く伸びる数多くの矢印と、エレベーターに向かって太く伸びるただ一つの矢印、この差を埋めること、すなわち「細いベクトルを数多く」持てるようになることこそが「自立」なのではないか。地震体験を通して「依存」と「自立」の逆説的な関係性を実感したそうです。
(*写真は昨年度の様子)
依存先を複数有しておく必要性は、何も災害時の逃げ道に限ったことではありません。日常的な生活環境、対人関係についても同様のことが言えます。熊谷さんによれば、「自立生活運動」が支持されるようになる1980年代まで、障害者が頼れる相手は、実家の年老いた両親か人里離れた施設の職員に限られていたとのこと。昼食に何を食べるか、いつ食べるか、日常的な行為のすべても介助者の顔色を伺いながらであり、障害者本人の主体性が軽視されていたことも指摘します。もちろん顔を合わせる人間の少なさは、「細いベクトルを数多く」持つこととは相容れません。介助者に対する障害者の依存度の拡大は、必然的に代替の効かない関係性を作り出し、逃げ場のない環境は暴力発生のリスクを高めます。障害者の自立支援において大切なのは、対人においても彼らの「依存先」の複数化に努めること。介助においては一対一の関係を避け、常にチームでアプローチすることの重要性を熊谷さんは強調します。
チームでのアプローチは、美術館でのプロジェクトの実施にも結びつきます。熊谷さんは、美術館に来場された障害者の方への対応を例に挙げますが、同様の考え方は、何も障害の有無に限ることなく、すべての人に共通しうるようには言えないでしょうか。美術館の来場者に向けて、多人数でアプローチすることにより、できる限り数多くの「依存先」を提供すること。「多様性」を「多様性」で迎えることは、人々の芸術への回路を検討する上での大きなヒントになるようにも考えられます。今回とびラーたちが視聴したVTRは、昨年度のアクセス実践講座にて、熊谷さんが講演された際のものです。その時の様子がこちら。レクチャーの詳しい内容をあわせてご覧ください。
【後半】
「視覚障害者とつくる鑑賞プログラム」林建太・木下路徳(視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ)
2012年の発足以来、北は宮城県から南は沖縄県まで、全国の美術館や学校にて百回を超えるワークショップを行っている団体「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」。彼らは団体名にあるように「障害者」との「美術鑑賞」を実践していますが、重要視していることとして「障害者」と「美術鑑賞」を結びつける「とつくる」の部分を掲げています。これはどういうことなのでしょうか?
同団体が美術館等と連携しながら毎月数回ずつ開催しているワークショップは、進行の都合上、定員に縛りは設けるものの、「見えている人」「見えていない人」の別は問わず、誰もが参加できるようにしています。ワークショップの内容は、参加者全員で作品を鑑賞し、対話を深めるというシンプルなもの。ひとつの作品に30分程度の時間をかけじっくりと向き合いますが、ここでも「見えている人」「見えていない人」の別は問われません。これを可能にしているのが、「見えることと見えないことを言葉にしてください」というファシリテーターの言葉。色や形といった「見えること」、印象や思い出といった「見えないこと」、双方について自由に意見を交わすことが、実際に作品が目に映っているかを問わず、全員が同じように参加可能なプログラムを成り立たせていると言います。
「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」について、プロジェクト発足の直接のきっかけは2007年にまで遡れるとのこと。視覚障害者である友人の美術館訪問に、林さんが作品説明のサポート役として同行したことが契機となったと話します。しかしながら、これが大変難しく、早々に挫折することになったそう。目に映った美術作品を客観的に説明することなんて出来ないのではないか。客観的とはそもそもなんだ? そこで開き直って今度は主観的に、作品に対する意見を言ってみたところ、それは説明になってはいないものの、自分と友人との間でなにかが共有されたことを実感できた。説明役である「サポートする側」と説明を受ける「サポートされる側」の壁を取り去ることで、「見えること」への責任を負うことなしに相互に影響し合える。林さんは一方通行ではない「相互のやりとり」が持つ可能性を強調します。
それでは参加者たちは具体的に、どんなことを共有されるのでしょうか。林さんは東京都現代美術館での事例を話しました。ある時、舟越桂の彫刻作品を前にした二つの感想、「寂しそうな感じ」と「安心している感じ」に、見えていない人は戸惑ったそうです。視覚障害を持つファシリテーターの「どうしてそう思ったの?」の問いかけに、前者は他作品からの距離感に、後者は作品にあたる陽光に、寂しさと安心感の原因をいわば「後づけ」で求めましたが、ここから分かるのは、見えている人同士では「どうして」が省略されることが多いということ。目の見えている者同士であっても、作品の映り方や感じられ方はそれぞれ異なる。言葉の介在によって見えていなかったものが立ち現れる瞬間がある。「見る」ことを取り巻く差異を実感するなかで面白さが共有されたことを指摘しました。
対する木下さんは、見えていない人の立場から面白さを話します。例えば「かっこいい」という作品の形容ひとつを考えても、「かっこよさ」の原因は多数見つけられる。そういった多数の情報を自分の経験に紐づけた結果、頭の中にイメージが浮かび上がるわけで、他者の言葉と自分の記憶が結びついて完成する作品像の魅力と、そこから得られる達成感を木下さんは強調します。加えて、浮かび上がったそのイメージをもとに、見えている人と同じ話を共有できるという楽しさや喜びについても指摘。確かに見えている人と全く同じ経験はできないけれど、他者の目を介して経験を得ることはできる。見えている人の作品に向かう姿勢を俯瞰することによって、「見る」という経験を知ることができる。東京都写真美術館にて鑑賞した佐内正史の作品を例に挙げて話します。
自分たちもワークショップを企画する立場にあるとびラーたちにとってとりわけ気になるのが「主催者側」の視点です。プロジェクトを展開させる際に、多様性を広く受け入れるための特別な工夫はあるのでしょうか。林さんが一例として取り挙げたのが、サポートにいらっしゃった介助者にも一参加者として発言を促すということ。講座前半の話と結びつけるならば、作品に関する情報の発信主の複数化、すなわち「依存先の複数化」を目指すチームでのアプローチがここでも採用されているわけです。林さんの言葉を借りるならば、説明が細かくなりすぎて止まらない「説明ループ現象」、無言が続く「誰も何も言えなくなっちゃう現象」、面白い発言を求めて作品からどんどん離れてしまう「大喜利現象」等、ワークショップを数重ねれば重ねるだけ、解決すべき多様な課題も見つかるそうですが、なによりも大切なのは、「見る」という多様な経験を互い考え互いに共有すべく常に立ち返るということ。一人ではなく複数の人間が、互いにコミュニケーションを取り合うという意味で、障害者と美術鑑賞をつなぐ「とつくる」の部分の重要性を、林さんと木下さんは指摘しています。
(東京都美術館・インターン 角田かるあ)
2017.07.09
アクセス実践講座1回目からつづくこれらのレクチャーを通して、とびラーがこの夏つくりあげていくのがMuseum Startあいうえの「ミュージアム・トリップ」のプログラム。こどもたちを取り巻く社会のことや、さまざまな現場で起こっていること、実践されている取り組みについて学び、とびらプロジェクトでの活動に活かしていきます。
2017.07.02
2017年度のアクセス実践講座が始まりました。
内容の概略をここでご紹介します。
まずは、伊藤さんから、講座の目的や関連するプログラムの「障害者のある方のための特別鑑賞会」と「ミュージアム・トリップ」についてのプログラム説明がありました。
【前半】
つぎに、東京都美術館の稲庭さんから「ミュージアムにおける社会包摂的活動」と題してお話がありました。
「ミュージアムにおける社会包摂的活動」稲庭彩和子(東京都美術館)
今、美術館には、社会包摂的機能、多様性を保つ場としての機能が求められています。東京都美術館がリニューアルを行なった際には、21世紀の美術館に求められる役割をプラスしました(ご参考:東京都美術館「使命と4つの役割」)。常にミッションに立ち返りながら、活動を行なっていくことになります。
●「教育普及」から「関わり合い(Engagement)」へ
美術館では「教育普及」活動と呼ばれる活動があります。作品の情報をわかりやすく伝えたり、美術館の持つコンテンツを教育的に扱ったり、普及する活動です。今現在、美術館と社会との回路を考えた時に、学校との連携などの教育活動(Education)や、作品を介してそれぞれの人の主体的な学び(Learning)を誘発するようなワークショップなどが増えていきました。そして、2000年代になってよく使われるのは、美術館を社会参加の場と考え、社会参加を促す「関わり合い(Engagement)」を誘発する活動です。では、ミュージアムは、公的機関、もしくは公共空間として「関わり合い」をどのように作っていかれる可能性があるのでしょうか。
人間は社会的動物なので、一人では生きていけません。人との関わり合いが丁度よく充実することは、その人の幸福度に密接に関係しているといわれています。ミュージアムでは、人と人が関わる回路を増やしていくために作品を介した「対話(Dialogue)」が起こしていくことが考えられたり、そうした関わり合いを増やしていくことで、人をケアしていく機能にも関心が集まっています。
●「ケアをする」
美術館の展示企画することを「キュレーション」するといったりしますが「キュレーション」の語源は、ラテン語の「curare」にあります。意味は、対象について「ケアをする(take care)」ことです。「大事にする」「大切に見守り育む」という意味を含みますが、つまるところ、ものを大事に次の世代に渡していく役割が美術館にはあります。「ものをケアする」というと、物理的なケアを考えますが、その作品が持つソフトの部分がともにケアされる必要があります。つまり、美術館は作品ををハード的にもソフト的にもケアする施設なわけです。ケアが行き届いた公的空間において、作品と鑑賞者の間にケアの往還が起こることにつながります。
●他者の世界と自己の世界をケアする
美術館で作品を鑑賞すると、日常のことを忘れて作品を見る時間が訪れます。その時、自分と誰かとの対話が始まったり、自己の内面との対話が始まります。対話をしていくうちに、自分と他者がそれぞれ異なる存在でありながら、自らの一部として他者を感じる感覚(相互主観性、共同的な主観性)が生まれます。それぞれ人は個別のアイディアがありますが、絵を何人かで見ていくときに、色々な人の意見があって、聞いていくうちに、違うけれども生まれてくる共同的な主観性が、私たちに安定感を与えるのです。共同的主観性は、社会で平和な関わり方を作っていく時に大切だといわれています。
●ミュージアムの非日常性
ミュージアムは、今自分がいる時間と場所から解放され、過去と現在を行き来できる場所になりうる可能性がある場所です。時間と場所から解放されることは、今の現代社会の社会的尺度や差異がいったんゼロにされて、もう一度考え直せる場所(社会的包摂の場)としての特性があります。
●ミュージアムでの社会包摂的活動:海外の事例
・Meet ME MoMA(アメリカ)
アルツハイマーの方と家族のためのプログラム
美術館と医療機関の連携
・House of memories(イギリス)
地域博物館での「ハンドリング・オブジェクト(触れる収蔵品)」
貸出可能な収蔵品を、介護士の人たちが高齢者に触ったりしながら、回想法によって成果を出している。4000人の介護士が参加し、介護施設で活動している。
・ホームレスへの働きかけ(イギリス)
・Met Escapes(アメリカ)
庭園の美しい美術館で、認知症の方たちが五感を刺激するようなプログラムを行い、展示室で鑑賞を行う。一番の効果は、作品や中立的な立場のファシリテーターを媒介に、同じ病を持つ患者やその介護者、といった問題を共有できる人々との関わりができた。作品を見て対話をすることが、社会への参加となっている。
●とびらプロジェクトでの実践
・障害のある方のための特別鑑賞会
ー「アクセシビリティー調査報告書」
・Museum Start あいうえの
・のびのびゆったりワークショップ(平成25年度)
・ミュージアム・トリップ
2016.11.27
11月27日に年内最後のアクセス実践講座を行いました。
前回(10/9)の講座では、年間課題を取り組んでいくためにグループごとに分かれて企画書をつくるワークを行いました。
年間課題に取り組んでいってもらうために、今回の講座では舘野泰一さんの「ワークショップ・メイキング」に関するレクチャーの復習と、企画書をつくるためのプロセスを順序立てて考えるワークを行いました。
まずは、とびらプロジェクトマネージャの伊藤達矢さんと一緒に舘野さんのレクチャーを振り返ります。
続いて、グループごとに年間課題に取り組むワークに入っていきます。
この日は、企画書の構造を考えるにあたってツール(ワークシート)を用意しました。
このワークシートは5枚で構成されていて、
「ワークショップを通じて伝えたいことは?」「募集する対象者を具体的にイメージする」「ワークショップの内容を決める」「場を設定する」「企画の通し方をつかむ」というフレーズが書かれているものです。この一連の流れに沿って企画を考えていくと、舘野泰一さんのレクチャーが活かされている企画書を作成できる、というものです。とびらプロジェクトでは、アクセス実践講座に限らず全ての講座でこうしたツールを随時開発していて、とびラーがより深い学びを経験できるようにしています。
企画書のブラシュアップをした後は、前回同様にワールドカフェ形式で、他のグループの取り組みを聞きます。
付箋にコメントバックをして、その場で出されたコメントを随時整理しながら進めていきます。
この講座を終えた後はいよいよ企画書の提出です。
どんな対象者を設定して、その人たちのために有効なアプローチをとびラーたちが考えます。提案された企画が全て実現するわけではありませんが、内容によってはトライアル実施されるものもあります。一般公開する企画ではありませんが、トライアル実施されたものについては、またブログをご報告していきます。
執筆:奥村圭二郎(東京藝術大学美術学部特任研究員)
2016.10.09
10月9日にアクセス実践講座(第6回目)を行いました。
4月からのプログラムスタート以降、下期に入りました。
今年度のアクセス実践講座では、美術館にアクセスすることができない人たちの状況について専門家を招いてレクチャーを受けました。
ここからはいよいよ実践編ということで、とびラーはグループごとに別れてアクセス実践講座の年間課題に取り組みます。
この日の以下の流れで進行しました。
模造紙を広げて企画アイディアのブレスト
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グループごとに共有
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ワールドカフェスタイルで検証。ポストイットを使ってコメントバック。
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コメントを受けて企画をグループごとに練り直し
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企画書に仕上げて発表
前回の講座(9/25)では、舘野泰一さんからワークショップメイキングのレクチャーをしていただきました。
今回は、前回の講座を受けて実際に自分たちで企画書を作ってみる、という意図を込めています。またグループワークですので、とびラボとは違ってとびラーはグループメンバーを選ぶことができません。ゼロから関係を育み、同じ目的に向かっていくプロセスそのものが、アクセシビリティとどのように対峙するかということにつながると考えています。
まずはチームごとにブレストをする時間です。
話し合いの中で出て来たことを、どんどん模造紙に書き出していきます。
ブレストの結果を全体で共有した後は、ワールドカフェ形式で他のグループの企画を聞き、コメントバックをする時間です。
3種類の付箋「いいね!(水色)」「なぜ?(黄色)」「こうしたら(ピンク色)」を用意し、色ごとにコメントの意図を分けて、他のグループの企画に対してどう考えたかお互いの意見を出し合います。
前回(9/25)の舘野泰一さんの講座では、他者に伝える事で経験的な学びにつながるということを知りました。自分たちでゼロから作った企画を他者に伝えることの難しさを学びます。
他のグループのコメントを受けて企画内容を見直した後は、企画書のフォーマットに内容を落としていく作業です。
広がった内容を企画書という決められた体裁にどのように書き換えるか。企画書は他者に内容を伝える重要なツールですので、言葉の選び方、説明のプロセスをイメージしながら、伝わる企画書に仕立てていきます。
最後はグループごとに発表してもらいました。
今回は講座の時間内で企画書を1本作る、という設定でしたが、とびラーには今回と同じテーマで年間課題に取り組んでもらいます。今回のワークを受けて、まずは企画書を提出していただきます!
執筆:奥村圭二郎(東京藝術大学美術学部特任研究員)
2016.09.25
2016年9月25日(日)アクセス実践講座④⑤
「ワークショップデザイン入門
体験を通して学びを深める場作りとは?」
講師:舘野泰一 氏(立教大学経営学部助教)
この日のアクセス実践講座では、ワークショップメイキングの基礎的知識や方法論、他者への伝え方について、立教大学の舘野泰一さんをお招きし、1日かけてレクチャーをしていただきました。とびラーたちは舘野さんから事前に出された課題に取組み、当日を迎えました。