2025.12.24
第6回建築実践講座|建築を鑑賞する -見る・考える・繋がる-
日時|2025年12月6日(土) 14:00〜16:00
会場|東京都美術館 講堂
講師|頴原澄子(千葉大学大学院 教授)
「建築を鑑賞する」をテーマに第6回 建築実践講座を行いました。
身近な建物を見て、その魅力や背景を知り、大切に保存していくことについて、頴原澄子さんにお話を伺いました。
建築家の思いや建物の価値を伝えるために作られたガイドブックや、年齢を問わず楽しめる工夫などが紹介されました。
さらに、実際に建物を守るための活動の話もあり、建物を「残す」だけでなく、「知ってもらい、感じてもらう」ことの大切さを実感しました。
普段は何気なく見ている建物も、少し立ち止まって観察してみることで、新しい発見や愛着が生まれると気がつくことができた講座でした。
(とびらプロジェクト コーディネータ 大東美穂)
2025.12.16
第7回 鑑賞実践講座|作品えらび・作品のシークエンス
日時|12月16日(火)10:00〜15:00
会場|東京都美術館 アートスタディルーム、スタジオ
講師|三ツ木紀英(NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA))
12月16日(火)、東京都美術館 アートスタディルームとスタジオにて、第7回鑑賞実践講座「作品えらび・作品のシークエンス」を開催しました。講師は三ツ木紀英さん(NPO法人 芸術資源開発機構)です。
これまでの鑑賞実践講座では、VTSの考え方やファシリテーションの基礎、展示室での場づくり、事前準備、そして実践をふりかえる方法について学んできました。第7回は、それらをふまえたうえで、鑑賞プログラムの質を大きく左右する「作品えらび」と「作品のシークエンス」について考える回として位置づけられました。
とびラーがファシリテータとして関わる鑑賞プログラムでは、プログラム参加者と鑑賞する作品をとびラーが自由に作品を選べる場面ばかりではありません。展示室内での人数の偏りを防ぐため、プログラム担当者からあらかじめ2作品程度のシークエンスが指定されることが多くあります。とびラーには、その与えられた作品の組み合わせをどのように読み解き、対象となる鑑賞者にとって意味のある鑑賞体験として立ち上がらせていくかが、ファシリテーションの技量として求められます。
講座の前半では、三ツ木さんから、美的発達段階の考え方と、それを作品理解や鑑賞プログラムの設計にどう生かすかについてレクチャーがありました。鑑賞者は年齢や経験、背景によって、作品のどこに注目し、どのような言葉を紡ぎやすいかが異なります。作品えらびとは、「良い作品」を選ぶことではなく、鑑賞者の状態や文脈に応じて、どのような出会いをつくるかを考える行為であることが共有されました。
続いて、2作品のシークエンスを題材にしたワークに取り組みました。とびラーは、指定された2作品について、それぞれの特徴だけでなく、「なぜこの順番なのか」「この組み合わせによって、どのような見方の変化や思考の広がりが生まれうるのか」を読み解いていきます。作品単体ではなく、作品と作品のあいだに生まれる関係性に目を向けることで、展覧会全体の表す鑑賞のストーリーをも構想する視点を養いました。
ワークの中では、対象者を具体的に想定することで、どのような問いから対話を始めるのが有効かについても考えることができました。作品のシークエンスを読み解くことは、鑑賞者の背景や美的発達段階を想像し、鑑賞の場全体をデザインすることにつながっていきます。
後半では、鑑賞者を迎えるファシリテータとして、与えられたシークエンスの中で自分がどのように場をひらいていくかを具体的に考えました。第4回・第5回で学んだ展示室での場づくりや事前準備、第6回で共有したふりかえりの視点とも結びつけながら、実践につながるイメージを膨らませていきました。
第7回は、「作品を選ぶこと」また、「与えられた作品やシークエンスをどう読み解き、鑑賞の場として立ち上げるか」を考える回となりました。とびラー1人1人が、作品と鑑賞者、そして場の関係をつなぎ直しながら、鑑賞体験をデザインしていくための重要なステップとなりました。
次回はいよいよ1年間の学びをふりかえる回となります。これまで積み重ねてきた講座・実践・ふりかえりをあらためて見つめ直し、とびラーとしてのこれからの鑑賞のあり方を考えていきます。
(とびらプロジェクト コーディネータ 越川さくら)
2025.12.12

アートに少しでも興味がある、大学生・大学院生・専門学校生のためのプログラムです。
放課後、夜の美術館で過ごすひととき…
お1人でも、お友達と一緒でも大歓迎!同世代のアート・コミュニケータ(とびラー)もみなさんをご案内します。
みて、つくって、はなして 新しいアートの楽しみかたを発見してみませんか?
大学生の「放課後ミュージアム」みる・つくる・はなす
【日時】
12月19日(金) 17:30~19:15(17:15 受付開始)
【対象年齢】
18歳〜24歳くらいの学生(大学生~大学院生・専門学校生など)
【定員】
12名
※先着順。定員に達し次第、申し込み受付を終了します。
【会場】
東京都美術館
【集合場所・時間】
場所:東京都美術館 交流棟2階アートスタディルーム
時間:17:15から受付開始します
【参加費】
無料
【その他】
・展覧会の入場に学生証が必要なため、当日忘れずにお持ちください
【参加方法】
事前申込制。以下の専用フォームよりお申し込みください。
12月19日(金) 17:30~19:15(17:15 受付開始)
【申込みの際にお願い】
・定員に達した場合は受付終了と表示されます。
・申し込み完了後、「返信先Eメールアドレス」に自動返信でご案内をお送りします。必ずご確認ください。
・「@tobira-project.info」からのメールが受信できるよう迷惑メール設定をご確認ください。自動返信が届かない場合は、お申込みされた方の「お名前・電話番号」を記載のうえ【p-tobira@tobira-project.info】までご連絡ください。
・学生証をお忘れの場合は、展覧会観覧料が必要です。
・当日は広報・記録のため撮影を行います。ご了承のうえご参加ください。
2025.12.01
第5回建築実践講座|オープンレクチャーvol.16/関連プログラム「とびラーとみつけよう!東京都美術館のおすすめポイント」
日時|2025年11月22日(土) 10:00〜16:00
会場|東京都美術館 講堂
講師|松隈洋(神奈川大学 建築学部 教授)
岩井祐介(慶應義塾幼稚舎 教諭)
オープンレクチャーvol.16「みんなのけんちく〜みる・知るからはじめよう〜」では、講師として松隈洋さんと岩井祐介さんをお迎えしました。
松隈さんからは、日本のモダニズム建築を代表する建築家・前川國男と東京都美術館についてお話を伺い、建築の魅力をわかりやすく紹介していただきました。
岩井先生からは、子どもたちが日々使っている校舎を題材に、建築を見て考え、感じたことを共有しながら学んでいく授業の実践についてご紹介いただきました。
オープンレクチャーの様子は、近日中に公開予定です。

午後からは関連プログラム「とびラーとみつけよう!東京都美術館のみどころポイント」を行いました。
とびラー達は、黄色いバンダナをつけてみどころポイントのタイトルを持ち講堂で参加者を待ちます。
参加者が揃ったら、いよいよプログラムのスタートです。
まずは、参加者と一緒に講堂からみどころポイントに移動します。
見るだけでなく、触ってみたり座ってみたり・・・
様々な方法で東京都美術館のみどころポイントを伝えました。
撮影:升谷玲子
参加者ととびラーが一緒に、東京都美術館を楽しむ時間となりました。
(とびらプロジェクト コーディネータ 大東美穂)
2025.12.01
日時 |2025年11月15日(土)
場所 |東京都美術館
参加者(事前申込)35名、とびラー16名
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澄んだ青空が広がる秋晴れの中、2025年度 第4回目の「とびラーによる建築ツアー」が実施されました。
参加者と会話をしながら、一緒に東京都美術館の魅力を共有して楽しんでいる姿が印象的でした。
この建築ツアーは、決まったコースはなく、それぞれのとびラーが考えたオリジナルのツアーです。