東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

活動紹介

2025建築実践講⑥|第6回建築実践講座|建築を鑑賞する -見る・考える・繋がる-

2025.12.24


第6回建築実践講座|建築を鑑賞する -見る・考える・繋がる-

日時|2025年12月6日(土) 14:00〜16:00
会場|東京都美術館 講堂
講師|頴原澄子(千葉大学大学院 教授)


「建築を鑑賞する」をテーマに第6回 建築実践講座を行いました。
身近な建物を見て、その魅力や背景を知り、大切に保存していくことについて、頴原澄子さんにお話を伺いました。

 

建築家の思いや建物の価値を伝えるために作られたガイドブックや、年齢を問わず楽しめる工夫などが紹介されました。
さらに、実際に建物を守るための活動の話もあり、建物を「残す」だけでなく、「知ってもらい、感じてもらう」ことの大切さを実感しました。

 

 

普段は何気なく見ている建物も、少し立ち止まって観察してみることで、新しい発見や愛着が生まれると気がつくことができた講座でした。

 

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 大東美穂)

 

2025建築実践講座⑤|オープンレクチャーvol.16/関連プログラム「とびラーとみつけよう!東京都美術館のおすすめポイント」

2025.12.01


第5回建築実践講座|オープンレクチャーvol.16/関連プログラム「とびラーとみつけよう!東京都美術館のおすすめポイント」

日時|2025年11月22日(土) 10:00〜16:00
会場|東京都美術館 講堂
講師|松隈洋(神奈川大学 建築学部 教授)
岩井祐介(慶應義塾幼稚舎 教諭)


オープンレクチャーvol.16「みんなのけんちく〜みる・知るからはじめよう〜」では、講師として松隈洋さんと岩井祐介さんをお迎えしました。

 

松隈さんからは、日本のモダニズム建築を代表する建築家・前川國男と東京都美術館についてお話を伺い、建築の魅力をわかりやすく紹介していただきました。
岩井先生からは、子どもたちが日々使っている校舎を題材に、建築を見て考え、感じたことを共有しながら学んでいく授業の実践についてご紹介いただきました。

 

オープンレクチャーの様子は、近日中に公開予定です。

 

 

午後からは関連プログラム「とびラーとみつけよう!東京都美術館のみどころポイント」を行いました。
とびラー達は、黄色いバンダナをつけてみどころポイントのタイトルを持ち講堂で参加者を待ちます。
参加者が揃ったら、いよいよプログラムのスタートです。

 

まずは、参加者と一緒に講堂からみどころポイントに移動します。

 

見るだけでなく、触ってみたり座ってみたり・・・
様々な方法で東京都美術館のみどころポイントを伝えました。

 

撮影:升谷玲子

参加者ととびラーが一緒に、東京都美術館を楽しむ時間となりました。

(とびらプロジェクト コーディネータ 大東美穂)

 

【開催報告】11月の「とびラーによる建築ツアー」

2025.12.01

日時  |2025年11月15日(土)
場所  |東京都美術館

参加者(事前申込)35名、とびラー16名

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澄んだ青空が広がる秋晴れの中、2025年度 第4回目の「とびラーによる建築ツアー」が実施されました。

参加者と会話をしながら、一緒に東京都美術館の魅力を共有して楽しんでいる姿が印象的でした。

この建築ツアーは、決まったコースはなく、それぞれのとびラーが考えたオリジナルのツアーです。

ガイドごとに、違ったツアーを体験することができます。
東京都美術館の魅力や新たな発見をしていただけたら嬉しいです。
……
次回の開催は1月24日(土)を予定しています。
みなさんのご参加を心より楽しみにしています。
*「とびラーによる建築ツアー」は、原則として、奇数月(5月、7月、9月、11月、1月、3月)の第3土曜日に開催しています。
詳細、お申し込みはこちらから。
(とびらプロジェクトコーディネータ 大東美穂)

2025建築実践講座④|「とびラーと見つけよう!東京都美術館のみどころポイント」の準備

2025.11.20


第4回建築実践講座|「とびラーと見つけよう!東京都美術館のみどころポイント」の準備

日時|2025年11月1日(土) 14:00〜17:00
会場|東京都美術館 ASR


オープンレクチャーvol.16「みんなのけんちく〜みる・知るからはじめよう〜」で行う、関連プログラムの「とびラーと見つけよう!東京都美術館のみどころポイント」の準備を行いました。
このプログラムでは、とびラーが3人1組になり東京都美術館のみどころポイントを参加者に紹介します。

 

今回のオープンレクチャーでは、東京都美術館の建築家である前川國男や建物の特徴について知ることや、建物を主体的に学び鑑賞することを目的としています。
登壇者や関連プログラムの目的である、建築を楽しく見て話すことについてお話したら、いよいよプログラムの準備を始めます。

 

 

東京都美術館の打ち込みタイルや野外彫刻など様々な「みどころポイント」をどのように説明するかグループごとに相談して決めていきます。
実際に足を運んで、打ち込みタイルを触ってみたり天井を見上げてみたり・・・。

 

 

説明する内容が決まったら、とびラー同士でお互いに紹介しあいフィードバックをします。

 

 

当日に向けて、グループごとに準備をして参加者を迎える準備をします。
東京都美術館をよく見て、知る時間になりました。

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 大東美穂)

 

2025建築実践講座③|HAGISO 最小文化施設の取り組みについて

2025.10.02


第3回建築実践講座|「HAGISO 最小文化施設の取り組みについて」

日時|2025年9月20日(土) 14:00〜16:00
会場|東京都美術館 講堂
講師|宮崎晃吉(株式会社HAGISO 代表取締役)


谷中銀座商店街から路地を入った静かな場所に位置するHAGISOは、築68年の木造アパートを修繕し2013年3月に「最小文化施設」としてオープンしました。
カフェとギャラリーが併設されており、トークイベント、地域交流の場そして、コンサートを行うなど様々な活動をしています。
その活動と地域との繋がりやそこから生まれるコミュニティーについて、宮崎晃吉さんにお話を伺いました。

 

建築を再生することで、「人が集まり、過ごし、交わっていく場所」としての〈場〉となり、そこには新しいつながりが育まれ、地域にこれまでになかった価値が生まれていきます。
この取り組みは、ただ古い建物を残すのではなく、その土地に眠っていた価値を見つめ直し、人が関わることで未来へつなぐ試みでもあります。
HAGISO は、建物を再生することを通して、「谷中」というまちに新しい息吹と価値を与えてきました。
建築の再生から、人とまち、そしてコミュニティが生まれていく可能性を実感するきっかけとなりました。

 

 

こうした取り組みを聞いて、とびラーとして、また3年の任期満了後に自分の地域での活動につながるきっかけを考える時間になったことと思います。

 

HAGISOのホームページはこちらからご確認いただけます。

 

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 大東美穂)

 

【開催報告】9月の「とびラーによる建築ツアー」

2025.10.01

日時  |2025年9月20日(土)
場所  |東京都美術館

参加者(事前申込)30名、とびラー16名

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まだまだ暑い日が続き、涼しくなるのが待ち遠しい9月。
そんな中、2025年度 第3回目の「とびラーによる建築ツアー」が実施されました。

東京都美術館を建築した前川國男や歴史についてお話しした後、東京都美術館の特徴や見どころの紹介をしました。

この建築ツアーは、決まったコースはなく、それぞれのとびラーが考えたオリジナルのツアーです。

 

ガイドごとに、違ったツアーを体験することができます。
東京都美術館の魅力や新たな発見をしていただけたら嬉しいです。
……
次回の開催は11月15日(土)を予定しています。
みなさんのご参加を心より楽しみにしています。
*「とびラーによる建築ツアー」は、原則として、奇数月(5月、7月、9月、11月、1月、3月)の第3土曜日に開催しています。
詳細、お申し込みはこちらから。
(とびらプロジェクトコーディネータ 大東美穂)

2025建築実践講座②|建築ツアーをやってみよう

2025.08.30


第2回建築実践講座|「建築ツアーをやってみよう」

日時|2025年8月23日(土) 14:00〜17:00
会場|東京都美術館 ASR・スタジオ


 

第2回 建築実践講座では、とびラーがそれぞれ「建築ツアーを考えて、やってみる」をテーマに行いました。

第1回の建築実践講座内容(都美の建物と歴史)をふりかえり、建築ツアーの写真を用いて参加者ととびラーの間でどのような会話をしているのか、どのように来館者をお迎えしているかについて一緒に考えました。

 

 

その後は「15分間のMY建築ツアーをつくろう!」ということで、とびラーそれぞれがツアープランを考えました。

東京都美術館パンフレットトビカンみどころMAP、館内にある資料から読み解くだけではなく、実際に館内を巡り、一人ひとりが感じる「ここが好き!」「気になる!」をみつけてツアーを組み立てていきました。

それぞれがツアーを考えたあとは、3人組になって交代でツアーを実施しました。

ツアー後はやってみた感想や思ったことをシェアし、ツアーの構成や伝えたいことが伝わったのかについて考えました。

「とびラーによる建築ツアー」は決まったコースはなく、ガイド役のとびラーによって紹介するスポットはさまざまです。
ガイドによって内容が変わり、参加するたびに新たな発見があるツアーです。

今回の講座の学びが建築ツアーに活かされたらいいなと思います。

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 大東美穂)

 

【開催報告】7月の「とびラーによる建築ツアー」

2025.08.01

日時  |2025年7月19日(土)
場所  |東京都美術館

参加者(事前申込)43名、とびラー21名

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日差しが強くなり、夏らしい天気の中で2025年度 第2回目の「とびラーによる建築ツアー」が実施されました。
館内だけでなく、中庭を歩いたりしながら東京都美術館を楽しみました。

この建築ツアーは、決まったコースはなく、それぞれのとびラーが考えたオリジナルのツアーです。

 

ガイドごとに、違ったツアーを体験することができます。
東京都美術館の魅力や新たな発見をしていただけたら嬉しいです。
……
次回の開催は9月20日(土)を予定しています。
みなさんのご参加を心より楽しみにしています。
*「とびラーによる建築ツアー」は、原則として、奇数月(5月、7月、9月、11月、1月、3月)の第3土曜日に開催しています。
詳細、お申し込みはこちらから。
(とびらプロジェクトコーディネータ 大東美穂)

【開催報告】障害のある方のための特別鑑賞会:「ミロ展」

2025.07.30


日時|2025年5月26日(月)10時〜16時
展覧会|ミロ展会期:2025年3月1日(土)〜7月6日(日)]


・・

東京都美術館で開催された「ミロ展」にて、「障害のある方のための特別鑑賞会」を実施しました。この鑑賞会は、障害のある方がより安心して鑑賞できるよう、特別展の休室日に事前申込制で開催しています。

鑑賞会当日には、障害のある方とその介助者約815名が東京都美術館を訪れ、スペイン出身の20世紀を代表する巨匠ジュアン・ミロ(1893~1983)の初期から晩年までの傑作の数々をゆっくりと鑑賞されていました。

参加者を迎えるのは、アート・コミュニケータです。とびらプロジェクトで活動中の「とびラー」やとびラーの3年の任期を満了したアート・コミュニケータが数多く参加しました。アート・コミュニケータは、受付で参加者をお迎えしたり、館内のエレベータの乗り降りをサポートしたり、展示室で鑑賞体験をサポートするなど、館内の様々な場所で活動しました。

展示室では、アート・コミュニケータと来館者の間に穏やかな対話が生まれていました。来館者それぞれの鑑賞のペースを見守りながら、ときに言葉や表情を交わす場面からは、「ともに作品を楽しむ」というアート・コミュニケータが生み出す鑑賞の場の魅力が育まれていたように感じます。


ミロの作品と言えばカラフルで大胆な作風が印象的ですが、今回の大回顧展では初期作品の緻密な描写や、スペイン内戦期の作品の暗い色調など、細部に注目すべき作品も多く並びました。そうした視覚情報を補うために活躍したのが「iPadラボ」のとびラーです。作品画像を、手元のiPadで拡大表示しながら説明を加えることで、より明確に細部の特徴を伝えることができました。

この日はのべ200名以上の来館者をiPadラボとびラーが対応し、多様なニーズに合わせた丁寧な鑑賞サポートが行われました。


さらに、前回の鑑賞会から引き続いて、視覚に障害のある方の鑑賞をサポートするための触図(しょくず)を用いた鑑賞サポートも行われました。触図とは、作品の構図やモチーフを凹凸のある線や点で立体的に表わした図版です。

来館者が触図の線や点を手指でたどりながら、アート・コミュニケータとの対話を通して作品を鑑賞しました。

触図を用いた鑑賞を体験された方からは、

「ミロのやさしい線も感じられる。勢いでなく、ゆっくり描いている感じがする。」
「ミロの描く星の形がわかったのが嬉しい。」
「月は触ってみるとふくよかな感じ。スマートな三日月より余裕を感じて好き。自分は全盲で、月や星など変わらないもの、永遠のもの、そこに希望を感じる。」

といった感想が寄せられ、作品への新たな親しみや喜びが生まれていました。

今回の触図の活用にあたっては、事前に「とびラボ」の活動の中で、とびラー同士が触図を実際に使いながら、「どのようにしたらより深い鑑賞ができるか」を探る時間を持ってきました。
活動を行ったとびラーは、以下のように振り返ります。

「触図を使ってより深い鑑賞をしていただくために、事前にとびラー同士で対話をしながら、自分たち自身の作品鑑賞の質を高めておくことが大事だと感じました。その効果もあり、来館者の方に良い鑑賞の時間を過ごしていただけたと思います」

※触図は、ミロ展の会期中に常時使用し、希望する方にスタッフが説明をしながら作品を鑑賞していました。

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次回は、2025年10月27日(月)、「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」展にて開催を予定しています。

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次の鑑賞会でもみなさまにお会いできるのを、アート・コミュニケータ一同楽しみにしています。

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(とびらプロジェクトコーディネータ 越川さくら)


「障害のある方のための特別鑑賞会」は、東京都美術館の特別展ごとに1回ずつ開催しています。
詳細、お申し込みはこちらからどうぞ:https://www.tobikan.jp/learn/accessprogram.html


2025建築実践講座①|都美の建築と歴史と楽しみ方

2025.07.10


第1回建築実践講座|「都美の建築と歴史と楽しみ方」

日時|2025年7月5日(土) 10:00〜15:00
会場|AM:東京都美術館 講堂/PM:東京藝術大学 第3講義室
講師|河野佑美(東京都美術館 学芸員)


 

1925年に閉館した「旧館」の当時の様子や、1975年に「新館」として建設された東京都美術館の建設に至るまでの経緯など、東京都美術館の建物や歴史について、東京都美術館 学芸員の河野佑美さんにお話しいただきました。
また、建築ツアーが生まれた経緯や建築家ではない人がツアーを作り上げていくことについても、河野さんの経験を交えながら熱く語っていただきました。

「新館」建設にあたり、建築家として抜擢された前川國男。彼が東京都から与えられた、幾つものミッションを全てクリアして建てられた現在の東京都美術館にはたくさんの魅力があります。
そんな、東京都美術館の魅力を河野さんが撮影した写真を見て、お話を聞いて味わった後は、とびラー同士で東京都美術館のオススメポイントを紹介するシェアタイムを行いました。
自分のオススメポイントを他のとびラーと共有し、新たな見方や発見ができる時間となりました。
「初めて知った!」・「ここ私も好きな場所」・「同じ場所でも、時間と天気で見え方が違って見えるんです」と楽しそうにお話をしているとびラー達が印象的でした。

東京都美術館で実施している「とびラーによる建築ツアー」は、2012年のリニューアル時におこなった館内ツアーがきっかけで始まりました。
建築家が込めた想い、歴史、建物の色・デザインといった建築を楽しむポイントを切り口に、とびラーと対話しながら味わいます。
ガイドによって、ツアーの内容が変わるのも魅力の一つです。

そして午後は、「とびラーによる建築ツアー」を体験しました。
ガイド経験者のとびラーがガイドとなり、参加者のとびラーと都美館内を45分間で巡りました。
ツアーの後は、各チームごとにふりかえりをおこない、ツアーの感想や印象的だったことシェアしました。
今回、初めての建築ツアーに参加したとびラーは、「こんなに楽しいなんて!」・「45分があっという間だった」とお話ししていました。

最後に1日を通じての感想を共有して、私たちの拠点となる東京都美術館への関心を深めていきました。

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 大東美穂)

 

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