2015.08.23
8月23日、とびラー全員が集まる「とびらステーション」が開催されました。
毎年4月に新たなスタートをきるとびらプロジェクト。2015年の活動が始まってから4ヶ月たった今日は、100人近くのとびラーが顔を合わせて足並みを揃える大切な日です。
共通の基礎講座が終了し、それぞれのとびラー活動が始まった今、改めてとびらプロジェクトの目的を確認しあいます。
「見守る目」を大切にしていこう!
自分のペースや距離感を保ちつつ、とびラー仲間を応援する姿勢を持ち続けてほしい、と話すプロジェクトマネージャの伊藤さん。
今日大切にしたいリマインドは「そこにいる人が全て式」!
とびらプロジェクトのなかでは毎度おなじみになっている「三人一組」のワークが始まります。
まずはそれぞれ、
1:自分がすべきだと思っていること
2:自分が得意なこと・人によく頼まれること
3:自分が好きなこと
この3点を色別のポストイットに書き出します。
書き終わったら3人で吟味しあい、大量のポストイットの中から1人につき1枚が残るようにして
全部で3枚を選び出します。
3枚の色はどれでも構いません。
書いたものを選びながら、今後のとびラボでやってみたいアイデアを作り出していきます。
ああでもない、こうでもない、これがやりたい、こういうのがほしい、どれが必要・・・
熱い話し合いを重ね、1枚の白い紙を企画のポスターにしていきます。
できたものを貼りだしてみて、お互いに見合います。
今後の活動の種になりそうなきっかけが、たくさん散りばめられたポスターたち。
果たして実現されるアイデアはあるのでしょうか?
今後のとびラボに活かされることを願っています。
(とびらプロジェクトアシスタント 峰岸 優香)
2015.08.03
2015年8月3日(月)、先週・先々週と再びとびラーのみなさんがアートスタディールームに集まりました。
本日のメニューはご覧の通り。
外の暑さに負けないくらい、本日も三ツ木さんによる熱い講座内容がはじまります!
本日最初のワークは、「聴く・応答するワークショップ」。
発言した相手に対して、その発言者が本当は何を伝えたいのか、その真意をきちんと汲み取っているかを確認するワークです。
まずは三ツ木さんと鈴木が例を示します。
テーマは「好きなもの」。
「朝のコーヒーの香りが好き」と発言した三ツ木さん。
鈴木はそれに対して、「好きなのは朝のコーヒーの香りを嗅ぐことができる時間全体のこと?」と尋ねると三ツ木さんから「×」のサインが。
改めて話を進めると、「コーヒーを淹れた時の朝の一杯に幸せを感じる」ということを聞き出すことができた。
トークの後、全体で共有したコメント・・・
・やりとりをする中で、自分の言いたいことが見えてくる(はっきりしてくる)。
・聞き手の頷きや受け答えが、話し手の気持ちを開かせる。
・それによって、表面的な話から、深い話・本音の話に進む。
今度はとびラー同士で3人組になり、そのうち1人は発言役、1人は聴き役、最後の1人は観察者役です。
2人の間で何が起こっているかを観察します。
和気あいあいと行われています。
ワークの後、全体で共有したコメント・・・
・聞く側が相手に興味がないとコミュニケーションがうまく行かない(対話型鑑賞では、作品に対して興味があることが大事)。
・テーマによって構成を変える必要がある。
・一言でポイントを返す。
その後、三ツ木さんによるファシリテーションで2作品を鑑賞します。
その後、ワークとファシリテーションとの共通性を話し合っています。
実はこの「聴く・応答するワーク」こそVTSにおける「パラフレーズ(言い換え)」にあたり、鑑賞者の発言に対してきちんとその真意を汲み取っているか、その訓練方法とも言えるワークなのです。
もちろん、対話型の鑑賞プログラムにおいては様々な要素が絡み合いますが、この「聴く・応答するワーク」がファシリテーターにおいて重要な内容になってきます。
まさに、基礎講座で西村さんから伺った「きく力」ですね。
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午後は、いよいよとびラーが実際にVTSのファシリテーションに挑戦です。
それだけでなく、VTSのスキルを高めていくために欠かせないコーチングについて学ぶため、コーチ役も加わって体験します。
コーチは、対話の要点・流れを書きとめ、シートに従ってふりかえりの進行役を務めます。
コーチを行うことにより、対話の場について客観的になることができ、「この場で何が起こったか」を観察する目が育てられます。ひいてはファシリテーターとしての視点を育てるのにも、有効です。
三ツ木さんからもご意見をいただいたところで、本日は終了。
無事に2週連続の「VTS集中講座」を終えられました。
講座3回目にして初めてのファシリテーションまで行い、とびラーのみなさんの意識の高さが窺えました。
VTSファシリテーションの基礎体力を身につけたところで、いよいろこれか自分たちで実践していってもらいたいと思っています。
ただVTSファシリテーションを実践することが目的ではなく、それを体得した先にいったいどんな鑑賞の場づくりがあるのか?その可能性も一緒に探ることになるのだろうと思います。
鑑賞の場とはどれほどクリエイティブな場か。ぜひその楽しみを見出しながら進んでいきましょう!
まずは3日間、お疲れさまでした!
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東京藝術大学 美術学部特任助手
鈴木智香子