2014.08.23
第3回目の今回は、街に出掛けました!
新橋から銀座を、中央通りを中心に1日かけて様々な建物を見ながら歩きます。
ガイドは講師でもある学芸員の河野さんです。
銀座には古いものから新しいものまで、様々にデザインされた建物が沢山存在しています。
皆下を向いています。とあるお店の入り口床。何があるのでしょうか?外観から細かいところまで、発見があります。
この日は30名近くのとびラーと共に歩きました。これだけの人数がこぞって建物を見ていたためか、「何かあるんですか?」と沢山の方に声をかけられました。道行く人との関わり、これも街歩きの良さでしょうか。
今回街で開いた目を活かしつつ、次回は都美に戻り、都美の建築ツアーについて改めて見つめ直します。
(プロジェクトアシスタント 大谷郁)
2014.08.18
夏、真っ盛りのなかの鑑賞実践講座でした。
VTSのベースになる「構成主義」・「美的発達段階」についてお話を伺いました。 VTS (VTS前身)はMoMAで開発,日本ではMoMAの研修を受けた学芸員が90年代から実施されています。チーム間のコミュニケーション促進や観察力等が育まれるため、アメリカではビジネスシーンでも需要があるそうです。
学びの準備ができていないところにレクチャーをされても自分の身につかないため、学び方を学ぶ「構成主義」、能力に合った学びをさせる「美的発達段階」の論理から、VTSが開発されました。
鑑賞者の美的思考の発達段階にあった作品選びをすることが、とても重要です。
ファシリテータースキルの成長につながる佐伯「コビト論」も試しました。
佐伯「コビト論」とは・・・鑑賞者は絵の中に自分の分身・コビトを飛ばして見ている。ファシリテーターは絵の中にコビトを飛ばしやすいような声かけをする。ファシリテーターも、自分のコビトを参加者の中に飛ばして、参加者が何を見ているか考えているのかを掴む。
とびラーたちの会話から「コビト飛ばせた?何人飛ばせた??」の会話が行き交っていた1日でした。
2014.07.27
アクセス実践講座の第2回目です。今日の講座では、お二人の講師をお招きし、お話を伺います。
林建太さん(視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ 代表)
林さんが代表されている「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」についてのお話を伺います。林さんがなぜ、視覚に障害のある方々と鑑賞をしようと思ったのか、その原点や鑑賞中(活動中)に交わされる言葉などについても話しが及びます。
2014年3月には、とびラーによる「視覚に障害のある方々との鑑賞プログラム『トーク∞トーク』」の実施に向けても、林さんたちにご協力頂きました。(東京都美術館で行なわれている「障害のある方のための特別鑑賞会」内において実施)その時のわたしたち自身の活動についても振り返ります。
杉山貴洋先生(白梅学園大学子ども学部准教授)
こどもの表現についてのお話の後、実際に手を動かす活動も行いました。「芸術の原型に近づこう!」という杉山先生の呼びかけの下、筆と墨汁で自分の目の前に座っている人の自画像を描きます。左手だけで描く、一筆書きで描く、画面を見ないで描く…、様々なルールをかせられて描く絵。少しずつ絵がのびやかに変化していきます。絵を見る時間よりも、目の前の対象をじっくり見る時間をもつこと。相手を感じて描きます。
実際に自分の手を動かすワーク。頭で理解したことが、身体と結びついたとても楽しい時間でした。
(東京芸術大学美術学部特任助手:近藤美智子)
2014.07.19
7月の建築ツアーの様子です。
途中小雨に見舞われながらも、各コースは屋外を含めいろいろな見どころを巡りました。
正面エントランスで呼び込みを行っています。
事前に情報を見てご来観頂いた方はもちろん、当日の呼び込みで興味を持って下さる方もいらっしゃいます。
こちらは岸川さんの「建築のひみつ、彫刻のなぞ」コース。屋外彫刻を巡りながら建築もしっかり見て回ります。
小林さんの「まるごとアート!とびかん建築を楽しもう♪」コースです。都美のアイコンのひとつ門を入ってすぐの大きな銀の丸いボールについて、資料を片手にお話しています。
一方で、屋外に出るタイミングに小雨が降ってしまったチームは、屋根のあるところから外観を見渡してみます。
こちらは小野寺さんの「ぶらっとトビカンさんぽ」コース。螺旋階段の下から上を見上げています。何が見えるのでしょう?
建築ツアー、次回は9月20日(土)に実施します!
(とびらプロジェクトアシスタント 大谷郁)
2014.07.06
4月から6月に開催されていた「基礎講座」が無事終わり、とびラー対象の3つの「実践講座」が始まりました。
今日は、そのひとつ。アクセス実践講座の初回日です。アクセス実践講座の目標は「障害のある人も、介護や介助が必要な人も、小さなこどもたちも、そしてそのご家族も、誰もが何のためらいもなく文化資源に出会える環境を目指して、様々な対応や状況への理解を深める」ことです。
今日の講座では、東京都美術館アート・コミュニケーション事業の担当学芸員である稲庭彩和子さんから、初回ガイダンスが行なわれました。稲庭さんご自身が働いていた神奈川県立近代美術館と養護学校が連携して行なった「音でつながる私とアフリカ 」の活動のお話、そして海外の博物館などで行なわれている認知症の方へのプログラムなど、他館で行なわれている様々な取り組みを学びます。
その後、白梅学園大学子ども学部准教授である杉山貴洋先生から、「障がいのある子どものためのWS」についてお話して頂きました。とびらプロジェクトで活動するとびラーは「Museum Start あいうえの」で実施しているこども向けプログラムにて、こどもたちの冒険の仲間としても活動しています。昨年度活動したプログラムのひとつ、障害のあるこどもたちを含むすべてのこどもたちのためのプログラム「のびのびゆったりワークショップ」を振り返り、今年度に向けて、意識を高めていきます。
昨年度の映像を見ながら、顔がほころぶとびラーたち。今年度もたくさんのこどもたちに会えることが今から楽しみです。
(東京芸術大学美術学部特任助手:近藤美智子)
2014.07.05
平成26年度のキックオフ・プログラムです。
「あいうえのものがたり」と題したこのプログラムでは、上野のミュージアムがこどもたちにとって馴染みある存在になることを願い、また、ミュージアムの楽しみ方を学ぶことを目指します。5月〜7月にかけて全4回行われ、毎回異なる「冒険の行き先」を設定しています。
各回の様子は下記でご覧頂けます。
(「Museum Start あいうえの」ブログに移動します。)
2014.06.28
建築実践講座の第2回目。今回は斉藤理先生(さいとう ただし/山口県立大学准教授)をゲスト講師としてお招きしました。
斉藤先生は、街・建物を見て歩くことや楽しむことについて等を中心に研究、活動をされています。
この日も遠く山口県からお越し頂きました。
まず、斉藤先生からとびラーに向けていくつか質問が投げかけられました。
・建築を見る良さはどんなところにあると思いますか?
・建築見学について、日本で問題になっていることは?
・建築見学について、どんなことに取り組みたいですか?
今回はそれぞれについて深めると同時に、
建築は自ら楽しむだけでなく「人に紹介するとより楽しい」という部分にポイントを置いてお話頂きました。
様々な場所で、あらゆる年代の方と一緒に「まち歩き」を行ってきた斉藤先生の経験もご紹介頂きます。
また建築を見て歩くことと、地域づくりの関連性、世界の都市の建築がどのように編集し紹介されているかについてもお話がありました。
とびラーが建築ツアーで都美について語る時、どんな工夫があったらよいか?どう伝えていこうか?
既に様々試行錯誤しているとびラーにとって、とても具体的なアドバイスになります。
2時間の講座で斉藤さんのお話は尽きることなく、いい余韻を残しながらの回でした。
次回は実際にまち歩きに出掛けます。今回学んだ視点を持って、どんな気づきを持ち帰れるでしょうか?
(とびらプロジェクトアシスタント 大谷郁)
2014.06.14
講師は、学芸員の河野さん。
都美で建築ツアーが開催されたきっかけについてのお話から始まりました。
2年間の休館を経て2012年春にリニューアルオープンした都美ですが、改修期間に入る直前、2010年4月に「休館前スペシャル企画~おやすみ都美館~建築講座」と題したイベントが開催されました。
建築の分野における専門家をはじめとしたゲストによる公開トークショーに加え、ここで初めて建築ツアーが行われたのです。そして休館が明け、とびラーによる建築ツアーがはじまりました。
この建築講座は、都美についての知識を学ぶだけでなく、それぞれが自身で建築を楽しむ目を持つことを一つの目標としています。また人に伝えたり共有することで、「建築」を通した学び合いの機会を作っていきます。
今年度は全6回の講座に加え、来館者向けた6回の建築ツアーを実践の場としています。
(建築ツアーのご案内はこちら:http://www.tobikan.jp/learn/architecturaltour.html)
様々な建物を見つめ、今年はどんな発見や展開があるのか?とても楽しみです。
(とびらプロジェクト アシスタント 大谷郁)
2014.05.26
今年度最初の特別鑑賞会が「バルテュス展」を会場に行われました。
美術館の入り口から展示室の途中、「ようこそ」とお出迎え。
各所でとびラーが来館者のサポートをしています。
学芸員による解説ガイドの様子です。展示のみどころなどを聞くことができます。
展示室にはゆったりとした時間が流れていました。
休室日を利用し、年に3,4回開催されているこの特別鑑賞会。
お申し込み、詳細はぜひ東京都美術館ウェブサイトをご覧ください。
こちら⇒
(とびらプロジェクト アシスタント 大谷郁)