東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

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2024アクセス実践講座②|ろう文化


日時|2024年7月7日(日)14:00〜16:15
場所|東京藝術大学 第3・4講義室
講師|小野広祐/明晴学園 教頭


 

第2回は、明晴学園教頭でありNHK手話ニュースキャスターでもある小野広祐先生をお招きし、ろう文化について伺いました。

聞こえない人といっても、音声言語を身につけた後に聞こえなくなった中途失聴者、音がある程度識別できる難聴者、生まれつき聞こえなかったり、音声言語を獲得する前に失聴したろう者とさまざまであり、手話にも日本手話と手指日本語があるとお話がありました。

小野先生は普段、日本手話を使ってコミュニケーションを取っていらっしゃるとのこと。顔の動きやうなずきによって、意味やニュアンスが変わることを学びました。そして「日本手話は、音声の代わりとなる補助的なものではなく、言語のひとつ」という言葉が印象に残りました。

 

 

言語が違えば、表現も異なります。手話では相手を指差すことが多々あります。聴者が日常生活で同じことをすると失礼という考えもありますが、指差しは手話にとって大事な表現です。ゲームによって指を差すこと/指されることに慣れたり、実際に手話をやってみたりして、手話の表現やろう文化について学びを深めていきました。

 

 

とびラーの中には、ろう・難聴のとびラーもいます。

また、とびらプロジェクトと連動する「Museum Start あいうえの」では、2年にわたって聴者・ろう者・難聴者が参加するプログラム「みるラボ」を開催し、さまざまな「きこえ」の状況にあるティーン世代の参加者ととびラーが一緒に作品を鑑賞し、手話、口話、筆談、通訳、身体表現などの手段を通して「伝える、共有する」ことへの試行錯誤を重ねてきました。

とびラーには今回の学びや感じたことを色々な機会で思い出し、ろう者や難聴者とのコミュニケーションに活かしてくれたらと思います。

 

(とびらプロジェクト コーディネータ 西見涼香)

2024.07.07

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