第6回 鑑賞実践講座|ファシリテーションのふりかえり
日時|11月24日(月・休)13:00〜17:00
会場|東京都美術館 アートスタディルーム、スタジオ
講師|越川さくら(東京藝術大学 芸術未来研究場 ケア&コミュニケーション領域 特任助手、とびらプロジェクトコーディネータ)
鑑賞実践講座では、講座で学ぶこと、実践の場に立つこと、そしてそれを振り返ることを循環させることで、とびラーのファシリテーション力が育っていきます。
とびラーがファシリテータを担当する現場は多岐にわたります。東京都美術館で開催される毎回テーマの変わる特別展や企画展、東京藝術大学大学美術館の作品や展覧会でのプログラム。また、対象者も「Museum Start あいうえの」に参加する子どもたちから、「Creative Ageing ずっとび」に参加する高齢者まで、非常に幅広い層にわたっています。
第6回は、こうしたさまざまな現場で実践を行ってきたとびラーが、どの実践に参加していても、自分自身でふりかえりを行い、スキルアップを目指していける方法を共有する回として位置づけられました。
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10月13日(月・祝)、東京都美術館 アートスタディルームとスタジオを会場に、第6回鑑賞実践講座「ファシリテーションのふりかえり」を開催しました。講師は、鑑賞実践講座担当コーディネータの越川さくらです。
とびらプロジェクトでは、講座に参加しているすべてのとびラーが、同じ実践の場に立てるわけではありません。スペシャル・マンデーをはじめ、さまざまな鑑賞プログラムがあるなかで、とびラーはそれぞれ異なる実践の場に関わっています。だからこそ、第6回では「どの実践に出ていても使えるふりかえりの方法」を身につけることを大切にしました。
講座の冒頭では、「とびラーのファシリテーション力は、講座・実践・ふりかえりを行き来しながら育っていく」という考え方を、あらためて共有しました。特に、ふりかえりを客観的な視点で行うことが、ファシリテーション力の向上に欠かせない要素であることを、とびラーといっしょに確認しました。
客観的な視点に立って自分のファシリテーションをふりかえる具体的な方法として、「録音して、きく」という手法に取り組みました。とびラーは4人組になり、小さな作品画像を用いてVTSを行い、ファシリテータ役になった際のやり取りを録音し、実施後すぐに聞き返します。
録音を聞き返す際には、いくつかの視点を示しました。鑑賞者の言葉を丁寧に聞き、作品のどこに、どのように注目して話しているのかを捉えること。次に、ファシリテータとしての自分の言葉を聞き、鑑賞者の意図に沿って聞けていたかを確認すること。さらに、実際には行わなかった別のはたらきかけの可能性についても考えました。講座2・3年目で実践経験が多いとびラーには、対話全体の流れや、事前の作品研究との関係性まで含めて分析する視点も意識してもらいました。
その後、グループでのシェアを行い、録音を聞いて気づいたことを付箋に書き出し、共有しました。
第6回は、「どの実践でも、とびラー自身が成長していくためのふりかえりの方法」を共有する回となりました。録音を使って客観的にふりかえることで、自分のファシリテーションを見つめ直し、次の実践につなげていくことができます。12月のスペシャル・マンデーでは、各自がこの方法を使ってふりかえりを行い、講師やコーチによる見取りやフィードバックも予定されています。
講座・実践・ふりかえりを行き来しながら、とびラー、スタッフみんなで、とびラーのファシリテーション力を育てていきたいと思います。
(とびらプロジェクト コーディネータ 越川さくら)
2025.11.24