東京都美術館× 東京藝術大学 「とびらプロジェクト」

活動紹介

藝祭神輿レポート2015

2015.09.04

東京藝術大学の学園祭「藝祭」の初日に行われる「神輿パレード」。この神輿の制作過程を私達とびラーが約1ヶ月に渡って取材してきました。(取材レポートはコチラからご覧いただけます)

9月4日(金)午前10時。藝祭は神輿パレードで始まります。サンバのリズムに合わせて東京藝術大学音楽学部の正門を次々と出発する神輿。
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その迫力に集まった人達の間からは大きなどよめきが起きます。そして皆その素晴らしさを写真に収めようとカメラや携帯を構えますが、その大きさはカメラのファインダーにはなかなか収まりきれません。パレードの神輿は全部で8つ。毎年、美術学部と音楽学部の1年生がチームを組み協力して制作に取り組みます。私達はこの「渾身の力作」が生まれる過程を「蔵出し」と呼ばれる制作の初日からパレード当日まで取材しました。

■7月29日「蔵出し」
毎年恒例の神輿制作ですが、昨年のもので残っているのは「担ぎ棒」とチームによっては「纏(まとい)」と呼ばれる学科名が記された旗印のみ。まさに毎年ゼロからのスタートです。この蔵出しが本格的な制作の初日になりますが、各チームはこの日までに「今年のテーマ」と「マケット」と呼ばれる模型(車のクレイモデルの様なもの)を用意しています。そのテーマに合わせて各チームこれから制作を進めていきます。
この日から学生達の暑い夏が本格的に始まります!
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■8月上旬
各チームは神輿制作の統括責任者「神輿隊長」の指揮の下、構内に設置したテントで作業を進めていきます。どのチームでも隊長の役割は大きく、精神的にも体力的にも大変なポジションです。「お祭りやイベントが好きだから!」、「家が(学校に)近かったから。」と、隊長になった理由は様々ですが、どの隊長も笑顔が素敵な点は共通していました。数日前には四角い発砲スチロールの塊が積み上げられていた制作現場も、徐々にチームのテーマに沿った神輿の形が現れつつありました。

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■8月中旬
約1週間の夏期休業(学生登校禁止期間)のインターバルを経て神輿の制作にもエンジンがかかります。
「デザイン×作曲」チームは、猪の上に神輿が乗っているデザイン。タイトルは「猪突猛進」。ノリの良い曲をBGMにテンポ良く作業を進めていました。
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「工芸×楽理」チームのテーマは「日本」。ここからイメージを膨らませ、「神輿とオオサンショウウオ」がモチーフです。オオサンショウウオの質感と神輿の質感の対比にまでこだわった、細かい作業が続きます。

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「芸術学×弦楽器」チームは、「地獄」をテーマに狸が閻魔に化けるというストーリーに基づき、大きな狸を制作中。狸の毛並みを表現するために発砲スチロールをナイフで削っていく「彫り込み」という作業を根気よく続けていました。
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「彫刻×管楽器×ピアノ」チームの神輿は巨大な熊に跨がるこれまた巨大な金太郎です。さすが彫刻科、と思わせる巧みな削りの技術で躍動感あふれる神輿を目指します。既におおよその形は整っていましたが、大学の正門を通れる大きさまでこれから削りこ込んでいきます。
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■8月下旬
「油画×指揮×打楽器×オルガン×チェンバロ」チームは、総勢80人の大所帯。今年は「笑い」をテーマに掲げ作る神輿は「9つの笑顔の集合体」。果たしてどんな「笑顔」に会えるのか!
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「日本画×邦楽」チームの神輿は、勇ましい「闘牛」のイメージで。立体物を扱う機会がほとんどない事から立体の制作はやや苦手との事でしたが、なんのなんの。様々な角度からの設計図を何枚も用意して、仕上がりのイメージをしっかり掴んでから作業に入りました。
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「建築×声楽」チームの神輿は、神殿に大ダコが巻き付いているもの。この大ダコには(なんと!)300個の吸盤を取り付ける予定。吸盤ひとつひとつにやすりをかけ、本体に取り付ける。こんな所にも学生達のこだわりが感じられました。
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「先端芸術表現×音楽環境創造」チームの神輿は、「先端と音環の共同研究室で孵化しようとしている、ある”卵”」。果たしてどんな卵が生まれてくるのか。。。
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■8月30日
連日の雨と季節外れの寒さが制作の現場にも大きく影響を与えていました。制作場所のテントを大きく前に張り出して雨をよけながらの作業です。この日、多くのチームが下地塗り、または色塗りの段階に入っていましたが、中には下地を塗ってもなかなか乾かない為に色塗りに進めないチームも。制作メンバーの中には疲労と寒さで体調を崩す人も出ており、本番が迫る中、学生達の緊張と焦りがこちらにも伝わってきたこの日の取材でした。
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■9月2日(本番2日前)
この日の取材は日が暮れてからになりました。チームによっては片付けまで終わって学生の姿がない所も。一方、いくつかのチームは最後の作業中。どんなに疲れていても作品にの出来上がりにとことんこだわる学生達の真摯な姿にこちらも心を打たれました。本番まで後わずか!
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■9月4日(神輿パレード当日)
晴れました!どんどん気温が上がって真夏を思わせる暑さです。やっぱり神輿は青空が似合います!

午前10時に出発したパレードは上野周辺を約2時間練り歩き、最後は公園内の噴水前に集合です。
それぞれのチームが最後のアピールを行いました。どのチームの神輿も素晴らしい。2日前には疲労の色が出ていた学生達の顔にも充実感が溢れていました。
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パレードという「晴れの舞台」に立った神輿はどれも迫力に満ちた素晴らしいものでした。それと同時に、今回の取材を通して、制作に携わる学生達の明るく、それでいて真剣なまなざしを近くで見る事が出来た事は、私達のこの夏の素晴らしい思い出となりました。


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執筆:河村由理(アート・コミュニケータ「とびラー」)

【あいうえの連携】放課後のミュージアム:第2回

2015.09.02

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プログラムの様子はこちら→
(「Museum Start あいうえの」ブログに移動します。)

【あいうえの連携】ホームカミングデイ

2015.08.30

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【あいうえの連携】キュッパ部:ダ・東京藝術大学大学美術館編

2015.08.27

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「障害のある方のための特別鑑賞会」:ニ科展

2015.08.24

 

 

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全員集合!とびらステーション(8/23)

2015.08.23

8月23日、とびラー全員が集まる「とびらステーション」が開催されました。
毎年4月に新たなスタートをきるとびらプロジェクト。2015年の活動が始まってから4ヶ月たった今日は、100人近くのとびラーが顔を合わせて足並みを揃える大切な日です。

共通の基礎講座が終了し、それぞれのとびラー活動が始まった今、改めてとびらプロジェクトの目的を確認しあいます。
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「見守る目」を大切にしていこう!
自分のペースや距離感を保ちつつ、とびラー仲間を応援する姿勢を持ち続けてほしい、と話すプロジェクトマネージャの伊藤さん。
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今日大切にしたいリマインドは「そこにいる人が全て式」!
とびらプロジェクトのなかでは毎度おなじみになっている「三人一組」のワークが始まります。
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まずはそれぞれ、
1:自分がすべきだと思っていること
2:自分が得意なこと・人によく頼まれること
3:自分が好きなこと
この3点を色別のポストイットに書き出します。
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書き終わったら3人で吟味しあい、大量のポストイットの中から1人につき1枚が残るようにして
全部で3枚を選び出します。
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3枚の色はどれでも構いません。
書いたものを選びながら、今後のとびラボでやってみたいアイデアを作り出していきます。

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ああでもない、こうでもない、これがやりたい、こういうのがほしい、どれが必要・・・
熱い話し合いを重ね、1枚の白い紙を企画のポスターにしていきます。

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できたものを貼りだしてみて、お互いに見合います。

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今後の活動の種になりそうなきっかけが、たくさん散りばめられたポスターたち。
果たして実現されるアイデアはあるのでしょうか?
今後のとびラボに活かされることを願っています。

(とびらプロジェクトアシスタント 峰岸 優香)

【あいうえの連携】キュッパ部:ハ・東京国立博物館

2015.08.20

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【あいうえの連携】キュッパ部:ダ・東京藝術大学大学美術館編

2015.08.08

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【あいうえの連携】放課後のミュージアム:第1回

2015.08.05

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第3回 鑑賞実践講座

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2015年8月3日(月)、先週・先々週と再びとびラーのみなさんがアートスタディールームに集まりました。

本日のメニューはご覧の通り。
外の暑さに負けないくらい、本日も三ツ木さんによる熱い講座内容がはじまります!

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本日最初のワークは、「聴く・応答するワークショップ」。
発言した相手に対して、その発言者が本当は何を伝えたいのか、その真意をきちんと汲み取っているかを確認するワークです。

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まずは三ツ木さんと鈴木が例を示します。

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テーマは「好きなもの」。
「朝のコーヒーの香りが好き」と発言した三ツ木さん。
鈴木はそれに対して、「好きなのは朝のコーヒーの香りを嗅ぐことができる時間全体のこと?」と尋ねると三ツ木さんから「×」のサインが。
改めて話を進めると、「コーヒーを淹れた時の朝の一杯に幸せを感じる」ということを聞き出すことができた。

トークの後、全体で共有したコメント・・・
・やりとりをする中で、自分の言いたいことが見えてくる(はっきりしてくる)。
・聞き手の頷きや受け答えが、話し手の気持ちを開かせる。
・それによって、表面的な話から、深い話・本音の話に進む。

今度はとびラー同士で3人組になり、そのうち1人は発言役、1人は聴き役、最後の1人は観察者役です。
2人の間で何が起こっているかを観察します。

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和気あいあいと行われています。

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ワークの後、全体で共有したコメント・・・
・聞く側が相手に興味がないとコミュニケーションがうまく行かない(対話型鑑賞では、作品に対して興味があることが大事)。
・テーマによって構成を変える必要がある。
・一言でポイントを返す。

その後、三ツ木さんによるファシリテーションで2作品を鑑賞します。

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その後、ワークとファシリテーションとの共通性を話し合っています。

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実はこの「聴く・応答するワーク」こそVTSにおける「パラフレーズ(言い換え)」にあたり、鑑賞者の発言に対してきちんとその真意を汲み取っているか、その訓練方法とも言えるワークなのです。
もちろん、対話型の鑑賞プログラムにおいては様々な要素が絡み合いますが、この「聴く・応答するワーク」がファシリテーターにおいて重要な内容になってきます。

まさに、基礎講座で西村さんから伺った「きく力」ですね。

〜〜〜

午後は、いよいよとびラーが実際にVTSのファシリテーションに挑戦です。
それだけでなく、VTSのスキルを高めていくために欠かせないコーチングについて学ぶため、コーチ役も加わって体験します。

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コーチは、対話の要点・流れを書きとめ、シートに従ってふりかえりの進行役を務めます。
コーチを行うことにより、対話の場について客観的になることができ、「この場で何が起こったか」を観察する目が育てられます。ひいてはファシリテーターとしての視点を育てるのにも、有効です。

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三ツ木さんからもご意見をいただいたところで、本日は終了。
無事に2週連続の「VTS集中講座」を終えられました。

講座3回目にして初めてのファシリテーションまで行い、とびラーのみなさんの意識の高さが窺えました。
VTSファシリテーションの基礎体力を身につけたところで、いよいろこれか自分たちで実践していってもらいたいと思っています。
ただVTSファシリテーションを実践することが目的ではなく、それを体得した先にいったいどんな鑑賞の場づくりがあるのか?その可能性も一緒に探ることになるのだろうと思います。
鑑賞の場とはどれほどクリエイティブな場か。ぜひその楽しみを見出しながら進んでいきましょう!

まずは3日間、お疲れさまでした!

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東京藝術大学 美術学部特任助手
鈴木智香子

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